「サイバーセキュリティ」再浮上、環太平洋でサイバー攻撃対応に本腰<注目テーマ>

特集
2019年3月12日 12時21分

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9 JPX日経400

10 iPS細胞

みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「サイバーセキュリティ」が6位にランキングされている。

パソコンやスマートフォンなど情報端末にとどまらず、あらゆるものをオンライン化するIoT時代の到来は、日常の生活空間においてもサイバー犯罪に晒される可能性を示唆しており、セキュリティーの重要性が高まっている。

国際間レベルでもサイバー攻撃は年々激しさを増しており、国家安全保障の観点からその対応は各国にとって喫緊の課題となっている。直近では、北朝鮮が制裁を逃れて外貨を取得する主要手段としてサイバー攻撃を強化しているとの分析を国家安全保障理事会の専門家パネルが示している。また今月初旬、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は中国系のハッカーが、米国やアジアなど世界の大学にサイバー攻撃を仕掛けていると報じている。

このままだとサイバー犯罪の被害金額は2021年に世界で6兆ドル規模に膨らむとの試算もあり、世界的にサイバーセキュリティーへの注目度は高まる一方だ。

日本政府は20年に開催される東京オリンピック・パラリンピックをひとつのメルクマールとして、産官学の連携を強化してサイバー防衛の体制強化に動き出している。関連予算も2019年度は18年度予算額に比べ大幅上乗せされており、20年度以降もこの流れは続きそうだ。

また、安倍政権ではアジア太平洋地域の各国及び機構とサイバー攻撃に共同で対処できる仕組みを構築する方針が伝えられている。日本と東南アジアが主導する形で、中国とロシアも巻き込む狙い。環太平洋エリア全体のサイバー攻撃対応能力強化を目指す構えだ。新たな仕組みは「ASEAN地域フォーラム」の参加国が対象で、8月に予定される同フォーラムの閣僚会議でサイバーセキュリティーの具体措置を盛り込んだ提言を取りまとめる見込み。これに先駆けて、株式市場でもサイバーセキュリティー関連銘柄に対するマーケットの視線が改めて強まりそうだ。

目先的に株式市場では防衛関連株が人気化したが、同じく安全保障の切り口からサイバーセキュリティー関連はこの流れを継ぐ。防衛関連株第2ステージとしての意味合いもあり、要注目の段階に入ったといえる。

関連銘柄としては、ヒューリスティックエンジンを使い未知のウィルス検知で優位性を有するFFRI<3692>、セキュリティーソリューション分野に展開し、KDDIと資本的なつながりを持つラック<3857>、フィルタリングソフト開発でトップの実力を持つデジタルアーツ<2326>、情報漏洩対策に高実績を持ちキャッシュレス決済システムにも強いインテリジェント ウェイブ<4847>、ウイルス対策ソフト「ウイルスバスター」で需要取り込みが進むトレンドマイクロ<4704>、ITインフラの構築・保守を軸に高スキルのテクノロジストを育成するセラク<6199>、セキュリティーシステム構築及びネットワーク監視サービスを展開するセキュアヴェイル<3042>、米新興メーカーの最新ノウハウを扱うセキュリティー関連製品の輸入販売商社テリロジー<3356>、同じくセキュリティー製品の輸入販売及びソリューションサービスを手掛け、エンジニア派遣でも実績の高いセグエグループ<3968>などが挙げられる。

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

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