話題株ピックアップ【夕刊】(3):協和キリン、三井住友建設、タカラバイオ

注目
2019年3月26日 15時24分

■協和発酵キリン <4151>  2,339円  +60 円 (+2.6%)  本日終値

協和発酵キリン<4151>が5日ぶりに反発。25日の取引終了後、英アストラゼネカ社(ロンドン)と、ベンラリズマブ(遺伝子組み換え、製品名「ファセンラ」)の日本を含むアジア地域における開発・販売権利に関する契約を締結したと発表しており、これが好感された。協和キリンこれまで、ベンラリズマブの慢性閉塞性肺疾患(COPD)と喘息を適応症とした権利についてアストラゼネカに許諾していたが、今回の契約ではこれを全ての適応症に拡大するという。これにより、アストラゼネカは同剤の全ての適応症に関し、全世界での権利を有することになる。なお、今回の契約に基づき、アストラゼネカは協和キリンに対して契約一時金と、薬事および販売のマイルストンを支払うことになる。そのほか販売ロイヤルティーなどについても、既存の契約内容と同様の契約を結んでいる。

■北越コーポレーション <3865>  669円  +17 円 (+2.6%)  本日終値

北越コーポレーション<3865>が反発。25日の取引終了後、セルロースナノファイバー(CNF)と炭素繊維を融合させた新しい複合材料を開発したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。新開発の複合材料は、オールセルロースのCNF強化材料であるバルカナイズドファイバー(VF)に炭素繊維を少量配合。これにより周囲環境の変化による伸縮を抑制しつつ、加工適性及び強度を維持し、従来のVFに比べて2割ほど軽量化した複合素材を開発することに成功したという。現在は、子会社の北越東洋ファイバーで既に量産技術を確立し、顧客ニーズに対応するためカスタマイズを進めており、自動車部品、電子機器部品・筐体、建材などへの応用を図っているという。

■ISID <4812>  3,770円  +95 円 (+2.6%)  本日終値

ISID<4812>が高い。同社はきょう、スマートファクトリー分野でFAプロダクツ(東京都港区)と資本・業務提携したと発表。両社は今後、製造業向けにISIDが持つ構想設計(製品に求められる機能・性能を実現するために、実現方式、主要部品の構成・能力などを検討し、大まかな設計諸元を決めていくプロセス)領域におけるモデルベース・システムズエンジニアリングの知見と、FAプロダクツが有する製造領域における設備・オペレーションの知見を融合し、デジタルツイン(将来発生する事象をデジタルの仮想世界で予測することが可能な先進的なシミュレーション技術)を活用した革新的な生産ラインの構築を支援するパッケージソリューションを共同で開発・提案するとしている。なお、ISIDはFAプロダクツが実施する第三者割当増資を引き受けるかたちで20%の株式を取得し、これによりFAプロダクツはISIDの持ち分法適用関連会社となる。

■壱番屋 <7630>  4,805円  +120 円 (+2.6%)  本日終値

壱番屋<7630>はしっかり。25日の取引終了後、集計中の19年2月期の連結業績について、売上高が512億円から502億1400万円(前の期比1.5%増)へ、営業利益が47億5000万円から44億4200万円(同5.7%減)へ、純利益が31億9000万円から27億8900万円(同12.5%減)へ下振れて着地したようだと発表したが、業績下振れは織り込み済みとの見方が強い。既存店売上高が前年比2.1%増と堅調に推移したものの、計画の3.0%増に届かなかった。また、店舗や生産部門における人件費を中心とした販管費が増加したことなどが利益を圧迫したとしている。

■三井住友建設 <1821>  782円  +19 円 (+2.5%)  本日終値

三井住友建設<1821>が反発。同社は25日、構造タンパク質を用いた建設分野を中心とする新素材・新技術の開発に向け、新世代バイオ素材開発を手掛けるSpiber(山形県鶴岡市)と共同研究契約を結んだと発表。この共同研究では、同社がこれまでに培った技術やノウハウを生かしながら、Spiberが開発する構造タンパク質とその技術を活用し、持続的な社会を実現するための用途拡大を目指すとしている。

■タカラバイオ <4974>  2,600円  +59 円 (+2.3%)  本日終値

タカラバイオ<4974>が3日ぶり反発。ここバイオ関連株全般が売られるなか、同社株のその流れのなかで調整色を強めていたが、13週移動平均線まで下押したところで押し目買いが優勢となった。遺伝子工学分野に精通し、治療や再生医療分野への展開力に期待が大きい。特に免疫細胞のT細胞にキメラ抗原受容体を加えて遺伝子改変を行うCAR-T療法では同社の技術に対するマーケットの視線が熱い。腫瘍溶解性ウイルス「TBI-1401」については年内に承認される可能性があり、これも折に触れ同社株を刺激する材料となっている。足もとの業績も好調、18年4~12月期は営業利益段階で前年同期比倍増、19年3月期通期では前期比46%増の52億円と高変化が見込まれているが上振れの可能性もある。

■日本製紙 <3863>  2,337円  +52 円 (+2.3%)  本日終値

日本製紙<3863>は反発し昨年来高値を更新。東海東京調査センターが25日付で投資判断を新規に「アウトパフォーム」、目標株価2800円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同センターでは、印刷・情報用紙の価格改定が浸透すると見込んでおり、19年3月期の営業利益を182億円(前期比3.3%増、会社予想180億円)と予想。また、20年3月期は、国内の洋紙需要は減少を見込むものの、印刷・情報用紙、新聞巻取紙、段ボール原紙などの値上げが通期で寄与するほか、国内洋紙事業の生産体制再編成によるコスト削減効果があり、営業利益は355億円(同95.1%増)と大幅増益を予想している。

■トヨタ自動車 <7203>  6,760円  +150 円 (+2.3%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が切り返しに転じた。前日の急落の反動で買い戻しが優勢となっているが、足もとは為替市場でも1ドル=110円20銭近辺と円安方向に振れており、輸出採算悪化への警戒感が後退している。また、大手自動車メーカーは配当利回り6%前後の日産自動車<7201>をはじめ、配当利回りの高い銘柄が多く、権利取り最終日ということもあって駆け込みの買いが入っているもよう。

■大塚ホールディングス <4578>  4,442円  +96 円 (+2.2%)  本日終値

大塚ホールディングス<4578>が4日ぶりに反発。25日の取引終了後、米グループ会社アバニア社が開発している新規化合物「AVP-786」のアルツハイマー型認知症に伴う行動障害を対象としたフェーズ3試験について、主要評価項目で統計学的に有意な改善が見られたと発表しており、これを好感した買いが入った。同治験は有効性、安全性、忍容性を検討する最初のフェーズ3試験で、2つの用量のうち一方の用量で優位な改善が見られたという。アルツハイマー型認知症に伴う行動障害症状に対する承認された治療薬はないことから、治験の進捗への期待が高まっているようだ。

■enish <3667>  492円  +80 円 (+19.4%) ストップ高   本日終値

enish<3667>がストップ高。同社はきょう、新規ネイティブアプリ未来型アクションRPG「Project VGAME(仮)」の公式サイトを公開。期待感が高まるかたちとなっているようだ。「Project VGAME(仮)」は、連携先である中国のMorningTec(上海)及びVANEPLUS PRODUCTIONS(成都)が制作したゲームアプリを、enishが日本版にローカライズ・共同開発し、パブリッシング事業を行う。なお、配信予定日は2019年内としている。

■ジョルダン <3710>  1,140円  +150 円 (+15.2%) ストップ高   本日終値

ジョルダン<3710>が後場急伸。午後2時ごろ全国の自治体や観光施設、交通事業者を対象に、新モバイルチケットの提供を5月に開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同サービスは、英マサビ社が提供するモバイルチケッティングサービス「Justride(ジャストライド)」を採用。交通による移動に加えて、観光や買い物、飲食などの企画切符や高速バス切符の機能をスマートフォンで完結することができるのが特徴という。また、多言語対応をしているため、さらなる増加が期待される外国人観光客にも利用が可能としている。なお同社では、1年以内に新モバイルチケットを10以上の自治体・交通事業者などへ導入することを目指している。

●ストップ高銘柄

AmidAH <7671>  3,280円  +500 円 (+18.0%) ストップ高   本日終値

オプトエレクトロニクス <6664>  1,056円  +150 円 (+16.6%) ストップ高   本日終値

エムティジェネックス <9820>  5,550円  +705 円 (+14.6%) ストップ高   本日終値

など、5銘柄

●ストップ安銘柄

地域新聞社 <2164>  1,470円  -400 円 (-21.4%) ストップ安   本日終値

以上、1銘柄

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