来週の株式相場見通し=決算発表本格化を前にリスク回避の売り、日米TAG交渉に警戒感
来週(15~19日)の東京株式市場は、再来週から本格化する3月期決算企業の業績発表を前にして、ガイダンスリスクを回避するための持ち高調整の売りが優勢となりそうだ。また、米ワシントンで15~16日に開催予定の日米物品貿易協定(TAG)交渉での米側の姿勢に対する警戒感も予想される。来週の日経平均株価の想定レンジは2万1400~2万2000円とする。
市場関係者からは「きょうの東京株式市場は、終値で2万1870円56銭と、3月4日につけた終値ベースの年初来高値2万1822円04銭を更新してきた。ただ、内容的には前日発表した18年9月~19年2月期の連結決算が好調だったファーストリテイリング<9983>と、米ライドシェア最大手のウーバーテクノロジーズが11日、米証券取引委員会(SEC)にIPOを正式に申請したことで、含み益拡大の思惑から同社筆頭株主のソフトバンクグループ<9984>の株価が上昇し、この2銘柄で日経平均を約220円分押し上げる結果となった。東証株価指数(TOPIX)は5日続落となっている」との見方が出ていた。
日程面では、3月の首都圏新規マンション発売(16日)、3月の貿易統計(17日)、3月の消費者物価指数(19日)に注目。海外では、米4月のNY連銀製造業景気指数(15日)、日米物品貿易協定(TAG)交渉(15~16日)、米3月の鉱工業生産・設備稼働率(16日)、インドネシア大統領選挙、中国1~3月期のGDP、中国3月の鉱工業生産・小売売上高・都市部固定資産投資(17日)、米3月の小売売上高、米3月のCB景気先行総合指数(18日)、米3月の住宅着工件数、“聖金曜日”の祝日で欧米アジアの主要株式市場は休場(19日)が焦点になる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)