前場に注目すべき3つのポイント~日経平均は節目の22000円を捉えショートカバーの流れが強まるか

市況
2019年4月15日 8時21分

15日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:日経平均は節目の22000円を捉えショートカバーの流れが強まるか

■前場の注目材料:東宝、今期営業利益4.4%減予想、コンセンサス下回る

■新聞休刊日のため休信

■日経平均は節目の22000円を捉えショートカバーの流れが強まるか

15日の日本株市場は、堅調な相場展開が見込めよう。12日の米国市場ではNYダウが269ドル高と大幅に上昇。大手行のJPモルガンが好決算を発表し、銀行や各種金融が上昇をけん引した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比190円高の22050円と、節目の22000円を回復。円相場は1ドル111円90銭台と円安に振れて推移しており、この流れを受けて先物主導によるギャップアップからのスタートとなろう。

JPモルガンは18年度の4回にわたる利上げの恩恵を受けて金利収入が過去最高となり、本格化する決算に対して良好な滑り出しとなった。今週発表予定であるゴールドマン・サックス、シティグループ、IBM、ジョンソンエンドジョンソン、アルコア等の決算もセンチメントに影響を与えることになるため、好調が見られるようだと、より決算に対する過度な警戒感は和らぐ格好になりそうだ。

日経平均は節目の22000円を捉えてくることにより、ショートカバーの流れが強まる可能性がありそうだ。また、市場の反応は限られているようだが、欧州連合(EU)が英国の離脱期限を10月31日まで再延期することを決めたことで、日本の10連休中における過度な波乱への警戒感は和らぎ、リスク回避姿勢が後退する可能性。その他、米中通商協議については、月内の合意はないとの見方がコンセンサスであるため、引き続き合意期待が下支えとして意識されるところである。

先週末は値下がり数が過半数を占める中で、ファーストリテ<9983>がけん引する格好となった。安川電<6506>については売り先行で始まったものの、結局は上昇して終えている。米中通商協議の進展期待や中国経済の過度な減速懸念が後退していることをみると、決算内容にかかわらず、新規のロングポジションは入らなくとも、ショートカバーは入りやすい需給状況であろう。

一方で、今日から日米通商交渉がワシントンで開かれる。市場はそれ程警戒していないようだが、7月の参院選後の交渉決着を望む日本側は、交渉の範囲を限定する予備的協議としたい考え。しかし、米側には医薬品やサービスなども早期交渉対象に含めようという声がある。意見が衝突する可能性はあるため、内容次第では為替への影響も考えられ、見極めムードが強まることも考えられよう。そのため、日経平均は22000円を捉えるも、その後は次第にこう着感が強まりやすそうだ。

物色としては決算など個別の材料のほか、大型10連休の接近により逆日歩発生銘柄など、需給状況が売りに傾いている銘柄などへは、買い戻しを誘う思惑的な売買が活発化する可能性がありそうだ。

■東宝、今期営業利益4.4%減予想、コンセンサス下回る

東宝<9602>は12日、2019年2月期決算を発表。売上高は前期比1.5%増の2464.74億円、営業利益が同5.5%減の449.82億円だった。前期は連結子会社の東宝不動産株式会社を2017 年3月1日付で吸収合併し、抱合せ株式消滅差益を特別利益として計上いたが、当期はそのような事象がないため、当期純利益が減少している。主力の映画事業は洋画の「ボヘミアン・ラプソディ」など他社作品が好調で映画館収入は堅調だったが、自社配給作品に比べ利幅が小さい影響もあった。20年2月期の営業利益は前期比4.4%減の430億円を見込んでおり、コンセンサス(515億円程度)を下回る。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(21870.56、+159.18)

・NYダウは上昇(26412.30、+269.25)

・ナスダック総合指数は上昇(7984.16、+36.81)

・米原油先物は上昇(63.89、+0.31)

・シカゴ日経225先物は上昇(22050、大阪比+190)

・1ドル111円90-00銭

・SOX指数は上昇(1497.12、+21.05)

・VIX指数は低下(12.01、-1.01)

・米中貿易戦争終結への期待感

・日銀のETF購入

・新聞休刊日のため休信します。

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・特になし

<海外>

・特になし

《SF》

提供:フィスコ

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