【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 重荷となる期日接近、活路を開く個別物色

市況
2019年4月14日 9時30分

「重荷となる期日接近、活路を開く個別物色」

●下げそうで下げない東京市場

東京市場は、いわゆる「下げそうで下げない」展開となっている。どう見ても上がりそうにないのだが、実際には上がっている。こんな状況にある。

逆に「上げそうで上げない」展開もある。これはやっかいだ。好材料が揃っているのに上がらない。こういうことになるからだ。

幸い、いまは前者。手放しの楽観というわけにはいかないが、安全度は高いといえる。

それでも、もっとスピーディーに上昇してほしい。これが正直な願望だ。戻り高値をつけて保ち合い状態を続けている銘柄が多数だからだ。

なぜ、こんなことに?

米中貿易協議の行方が不透明である。これもあろうが、市場の内部要因、これが重荷になっていると見てよい。

信用取引の期日到来が近い銘柄が多いのだ。東京市場は昨年12月初めに高値をつけた。そこに至る段階で信用買いされた銘柄に、間もなく期日が来る。正確には5月末が期日になるが、期日前に諦めて売る投資家が多くなるのが5ヵ月目くらいになる。

いまは丁度その時となっていて、期日まで頑張っても利益勘定にならない、こう予見できる銘柄は売りが五月雨的に出ることになる。

そんな銘柄も、いつまでも下げや軟調な動きが続くわけではない。早ければ期日が来る前、5ヵ月目くらいから上昇に転じる銘柄もあるのだが、大抵は期日、つまり高値から6ヵ月が経過したあと、買い直される。

いまはそれを見越して低迷中の銘柄を拾っておくのも手だが、浮上するまで時間がかかってしまうし、必ず浮上するとは限らないため、良策ではない。

●上場迫るウーバー、筆頭株主のSBGに追い風

では、どんな銘柄があるか。業績好調なのに株価が低迷を続けているMonotaRO <3064> や日産化学 <4021> 、レック <7874> 、関電工 <1942> などがある。

外部要因にも目を向けておくと、米国での1-3月期決算の発表。これが東京市場にも影響を及ぼすのは避けられない。特に目先は金融株への影響が避けられないため、金融株には近づかないこと。これが安全策になる。

こんな状況下、どんな銘柄が魅力的か。

まずはソフトバンクグループ <9984> だ。米ライドシェア最大手のウーバーテクノロジーズは11日、米証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)を正式に申請した。上場は5月になる予想であり、上場前までソフトバンクグループ株は上昇期待が持てる。ウーバーの筆頭株主は、ソフトバンクグループだからだ。

工場生産ラインへの人材派遣・請負が好調なアウトソーシング <2427> も、現在の水準はまだまだ評価不足と見てよい。

収益好調ながら最近では人気の圏外に置かれているカカクコム <2371> も、浮上方向にあり見逃せない。

小型株では、賃貸物件オーナーや商業施設向けにWiFiサービスを提供しているファイバーゲート <9450> [東証M]が魅力的だ。

そして最後、時々取り上げるGMOペイメントゲートウェイ <3769> を敢えて再度上げておきたい。決済サービスEC(電子商取引)向けだけでなく、公共料金にまで拡大しつつあることは強力な株価支援材料になる。

2019年4月12日 記

株探ニュース

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