話題株ピックアップ【夕刊】(2):JAL、コマツ、高島屋
■ミルボン <4919> 5,210円 -630 円 (-10.8%) 本日終値 東証1部 下落率6位
7日に決算を発表。「1-3月期(1Q)経常は4%減益で着地」が嫌気された。
ミルボン <4919> が5月7日大引け後(15:00)に決算を発表。19年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比3.8%減の11.6億円に減り、通期計画の61.9億円に対する進捗率は18.8%となり、5年平均の18.9%とほぼ同水準だった。
■日本航空 <9201> 3,685円 -137 円 (-3.6%) 本日終値
JAL<9201>は反落し年初来安値を更新した。この日朝の複数のメディアで、全国の空港で自動チェックインや搭乗手続きをする旅客システムに不具合が発生したことが報じられており、売り材料視された。全国の空港で搭乗手続きを自動で行えない状況になっているという。空港のカウンターでのみ搭乗手続きを受け付けていることから、運航に遅れが発生しているようだ。
■日経レバ <1570> 18,580円 -570 円 (-3.0%) 本日終値
NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>は大幅安で3日続落。売買代金は全上場銘柄を通じて断トツ。日経平均株価に連動させたETFで変動率は2倍に設定されており、全体相場の値動きが荒くなると個人投資家を中心とした短期資金の流入が加速する傾向がある。きょうは前日の米国株急落の余波を受けて東京市場でも主力株をはじめ全面安商状となっており、日経レバもフシ目の1万9000円ラインを大きく割り込むとともに、25日移動平均線をマドを開けて下に抜ける格好となっている。
■コマツ <6301> 2,490円 -75 円 (-2.9%) 本日終値
コマツ<6301>は続落で2500円を割り込んだ。前日に続きマドを開けての急落で13週・26週移動平均線を下放れたが、2500円割れは今年1月9日ザラ場以来約4カ月ぶりとなる。前日の米国株市場ではNYダウが急落するなか、キャタピラーやボーイングなど中国向け売上比率の高い銘柄が大きく下げて全体指数の下落を助長した。対中制裁関税の引き上げで貿易摩擦再燃への警戒感が一気に強まったことが背景にあり、東京市場でも同社株はそれに連動する動きを余儀なくされている。
■エービーシー・マート <2670> 6,780円 -200 円 (-2.9%) 本日終値
エービーシー・マート<2670>は反落。7日の取引終了後に発表した4月度概況で、既存店売上高が前年同月比3.3%減と3カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。4月は、キッズシューズとアパレルの販売は好調だったものの、気温が上がらなかったことで春物需要が伸び悩んだ。なお、全店売上高は同1.9%減だった。
■東京エレクトロン <8035> 16,780円 -415 円 (-2.4%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、SUMCO<3436>など半導体セクターに売りが目立つ。前日の米国株市場では対中制裁関税の引き上げ表明を背景とした貿易摩擦懸念を背景にNYダウが470ドルを超える下げに見舞われたが、そのなか、マイクロンテクノロジーやエヌビディアなどをはじめ半導体関連株が大きく売り込まれ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.4%強の下落で25日移動平均線を下回った。東京市場でも同関連銘柄はこれに追随する動きを余儀なくされている。足もと外国為替市場で1ドル=110円20銭前後まで円高が進んでいることも向かい風となっている。
■高島屋 <8233> 1,205円 -18 円 (-1.5%) 本日終値
高島屋<8233>が3日続落し年初来安値を更新した。7日の取引終了後に発表した4月度の店頭売上速報で、高島屋単体と国内百貨店子会社を含む17店舗合計の売上高が前年同月比1.1%減と3カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。ラグジュアリーブランドを中心とした高額品売り上げと免税売り上げが引き続き伸長したものの、初夏ものをはじめとした衣料品が苦戦した。また、同じく7日取引終了後に月次売上高を発表し、既存店売上高が同3.0%減と2カ月ぶりに前年実績を下回った三越伊勢丹ホールディングス<3099>も3日続落し安値を更新。一方、全店合計売上高が同1.0%増と3カ月連続で前年実績を上回ったものの、エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>も全般安に連れ安値を更新した。
■三菱UFJ <8306> 536.3円 -5.5 円 (-1.0%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が続落。4月下旬以降下げ足を強めており、きょうは531円20銭まで売り込まれ、年初来安値更新まであと5円強に迫った。米中摩擦が再び警戒されるなか、世界的にリスクオフのムードが強まっている。米長期金利も再び低下傾向にあるなか、米国株市場ではJPモルガンやシティーグループなど大手金融株が利益確定売りに押される展開でその影響を受けている。メガバンクは日銀の政策スタンスもネガティブ材料。日銀はきょう公表された議事要旨で強力な金融緩和姿勢を息長く継続する構えを示しており、同社株にとっては改めて逆風環境が意識されている。
■石油資源開発 <1662> 2,275円 -20 円 (-0.9%) 本日終値
石油資源開発<1662>や国際石油開発帝石<1605>、JXTGホールディングス<5020>など石油関連株が安い。7日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物は前日比0.85ドル安の1バレル61.40ドルに下落。米中貿易摩擦による原油需要の減少を懸念する売りが膨らんだ。市場では、原油価格の下落が石油関連企業の業績悪化要因に働くことが警戒されている。なお、石油資源は10日、国際帝石とJXTGは13日に決算発表を予定している。
株探ニュース