<話題の焦点>=経産省がプラごみ対策のロードマップ作成、関連銘柄に再評価機運

特集
2019年5月9日 12時11分

経済産業省は7日、微生物の働きにより水と二酸化炭素に分解される「海洋生分解性プラスチック」の普及に向けたロードマップを発表した。背景には6月に開催される20カ国・地域(G20)サミットで、日本が議長国として海洋プラスチックごみ問題を主要議題に取り上げ、各国による実効的な対策を促す国際的な枠組みの構築を目指していることがある。

ロードマップは主に「実用化技術の社会実装(ISO策定による生分解性の信頼性向上、需要開拓など)」、「複合素材の技術開発による多用途化(コスト削減、複合方法の加工性向上など)」、「革新的素材の研究開発(新たな微生物発見、生分解コントロール機能付与など)」の3つで構成されている。具体的には、2020年代初頭をメドに産業技術総合研究所や日本バイオプラスチック協会が中心となって国際基準づくりをISO(国際標準化機構)に提案するほか、産業技術総合開発機構(NEDO)などが生分解性プラスチック製造のバイオプロセスを改善。20年頃からはNEDOを中心にセルロースナノファイバーなどのコスト削減や複合方法の加工性の向上を目指し、新たな微生物の発見にも注力するとしている。

ただ、海洋プラスチック問題の解決には民間企業の取り組みが欠かせず、セブン&アイ・ホールディングス<3382>は8日にプラスチック製レジ袋の使用量削減を打ち出した。また、生分解性プラスチックの開発と更なる機能を備えた紙製品の開発に尽力している王子ホールディングス<3861>、今年春から紙製ストローの本格販売を開始した日本製紙<3863>、生分解性プラスチックの生産能力増強を進めているカネカ<4118>、プラスチック廃棄物問題の解決を目指すグローバル・アライアンスに参画している三菱ケミカルホールディングス<4188>、生分解性プラスチックに使われる「プラクセル H1P」を手掛けるダイセル<4202>なども注目される。

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.