欧米為替見通し:ドル・円は底堅く推移か、ユーロ売り継続でドル選好も

通貨
2019年5月20日 17時25分

20日のドル・円は底堅い動きを見せることになりそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測が後退するなか、ユーロ売り継続でドルが選好される見通し。また、米中対立は引き続き警戒されるものの、日本の強い国内総生産(GDP)で円売りも見込まれる。前週末の海外市場で、米ミシガン大学消費者信頼感は予想外に堅調な内容となり、目先の利下げ観測は弱まり、ドル買い基調が強まった。また、米トランプ政権がカナダに対し柔軟な通商政策を示し、クロス円は上昇。

さらに、今週行われる欧州議会選で右派政党の勢力拡大を警戒したユーロ売りが、ドルを一時110円19銭まで押し上げた。週明けアジア市場もその流れに大きな変わりはなく、ドル買い・円売りは続いている。加えて、本日発表された日本の1-3月期GDPの予想上振れや、豪総選挙での与党勝利を受けた豪ドル・円の上昇がドル・円の押し上げ要因となっている。

今晩の欧米市場で重要経済指標の発表は予定されておらず、材料難で取引は低調となる可能性があろう。ただ、ドル高・円安の地合いに変わりはなさそうだ。金融当局者が利下げに否定的な見解を示せば、ドル買いは再開しよう。一方、米中貿易交渉の行方については楽観的な見方は広がらず、警戒の円買いは根強い見通し。とはいえ、引き続きユーロやポンドなど欧州通貨が売られやすく、ドル選好地合いが続くとみる。日本の堅調なGDPも引き続きドルをはじめ主要通貨を押し上げる要因となろう。

【今日の欧米市場の予定】

・17:00 ユーロ圏・3月経常収支(2月:+268億ユーロ)

・21:30 米・4月シカゴ連銀全米活動指数(3月:-0.15)

・22:30 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁講演

《FA》

提供:フィスコ

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