話題株ピックアップ【夕刊】(1):ソフトバンクG、スズキ、愛三工

注目
2019年5月21日 15時12分

■愛三工業 <7283>  736円  +84 円 (+12.9%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

愛三工業<7283>が急反発。同社は20日取引終了後に、デンソー<6902>とパワートレイン領域及び将来の成長領域での競争力強化に向けた検討を開始することで基本合意したと発表。今後の展開などが期待されているようだ。基本合意の内容は、デンソーから愛三工業へのパワートレイン事業の一部譲渡や、デンソーがトヨタ自動車<7203>の保有する愛三工業の全株式を取得することなど。両社は今後、具体的な検討を進め、19年秋をメドに正式契約の締結を目指すとしている。

■キトー <6409>  1,559円  +129 円 (+9.0%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

キトー<6409>が3日ぶり反発。同社は巻上機や大型クレーンなどを手掛けており、安倍政権が国策として推進する国土強靱化で国内の補修・補強市場向けで需要を取り込むことが期待されている。19年3月期営業利益は前の期比37%増益と大幅な伸びを示したが、20年3月期も前期比4.5%増の67億円と増益基調が続く見通し。政治面では今夏に予定されている参院選に合わせ、衆議院選挙も同時に行う「衆参同日選」になるとの思惑が浮上するなか、選挙を意識した政策フォロー(国土強靱化計画の上乗せ)に対する期待も株価に追い風となっている。

■日本CMK <6958>  628円  +35 円 (+5.9%)  本日終値

日本CMK<6958>が反発。20日の取引終了後、22年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表しており、最終年度に売上高1000億円(19年3月期902億3000万円)、営業利益80億円(同37億6700万円)を目指すとしたことが好材料視された。M&A・アライアンスによる加速度的な成長を図るほか、車載分野を中心に高付加価値品への受注シフトや、IoT・AIを活用したスマートファクトリー化で収益性の向上を図るという。また、3年間で生産能力増強や自動化、生産性向上などに約300億円の設備投資を実施するとしている。

■CAC <4725>  1,889円  +80 円 (+4.4%)  本日終値

CAC Holdings<4725>が年初来高値を更新。時価は2002年5月以来17年ぶりの高値圏に浮上した。独立系のシステム開発会社で医薬品の開発支援事業なども展開する。広告業界や医療業界向けに旺盛な需要がある感情認識AIを活用したコミュニケーションアプリなどを手掛け、AI関連銘柄として頭角を現している。IT大国のインドに子会社を擁し海外展開でも優位性を発揮する。18年12月期営業利益は前の期比倍増の14億2600万円を達成、19年12月期も前期比4割増の20億円予想と利益急拡大が続く。

■スズキ <7269>  5,416円  +225 円 (+4.3%)  本日終値

スズキ<7269>が大幅続伸。自動車セクターは今週末に日米首脳会談が予定されるなか、関税引き上げや為替の円高誘導への警戒感から買いが入りにくい状況にあるが、同社株だけは異色の値動きで物色人気を博している。20年3月期は小幅ながら増収基調を継続し、最終利益は前期比12%増を計画している。海外販売で主力を担うインドが上向きで、インドでは今月の総選挙後に新政権による自動車購入支援策への期待も取りざたされている。

■ブレインパッド <3655>  8,800円  +350 円 (+4.1%)  本日終値

ブレインパッド<3655>が反発。前週(5月13~17日)は週初のストップ高に始まり5連騰と上げ続け、週間で時価総額を1.5倍にする異彩人気となった。前日は久しぶりにひと押し入れたものの、押し目はすかさず拾われリバウンドに転じている。人工知能(AI)を使ったビッグデータ解析など独自技術で受注案件の規模を拡大させ、19年6月期第3四半期の営業利益は8億9100万円と前年同期実績の2倍を稼ぎ出した。デジタル人材に対する需要が一段と高まるなか、80人を超えるデータサイエンティストを擁している点は大きな強みで、この人的資産を生かしてAIソリューションを展開している。「今後はM&Aなどで同社の業容拡大が更に進むとの期待があり、機関投資家とみられる資金が流入しているようだ」(国内ネット証券)との見方が出ている。

■ラクス <3923>  1,886円  +71 円 (+3.9%)  本日終値

ラクス<3923>が反発。同社は20日取引終了後に、4月度の月次売上高(速報値)を公表。全社ベースの連結売上高が8億4400万円(前年同月比29.9%増)となったことが買い安心感につながっているようだ。主力のクラウド事業が前年同月比30.1%増と好調だったほか、IT人材事業が同29.1%増となったことが寄与した。なお、交通費・経費精算システム「楽楽精算」の売上高は同54.1%増となっている。

■ソフトバンクグループ <9984>  10,705円  +365 円 (+3.5%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が大幅高。同社傘下の米携帯通信会社スプリントとTモバイルUSの合併について、米連邦通信委員会(FCC)が20日、承認する意向を表明したことが伝わった。合併には米司法省の承認を待つ必要があるが、懸案だった両社の経営統合実現に向けて進み始めたことを好感する買いを引き寄せた。

■カチタス <8919>  4,035円  +125 円 (+3.2%)  本日終値

カチタス<8919>は続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は20日、同社株のレーティングの「バイ」を継続するとともに、目標株価を4400円から5100円に引き上げた。中古住宅販売の好調が続いており、同証券の業績見通しを上方修正している。20年3月期の連結営業利益を従来予想の97億5000万円から107億円(会社予想103億5600万円)に見直したほか、21年3月期の同利益を107億5000万円から122億5000万円に引き上げた。人員増強やニトリホールディングス<9843>との連携による成長にも期待している。

■ヘリオス <4593>  1,719円  +50 円 (+3.0%)  本日終値

ヘリオス<4593>が後場プラスに転じた。前引け後、国内で急性呼吸窮迫症候群(ARDS)と脳梗塞を対象疾患とした治験を実施している幹細胞製品HLCM051(マルチステム)について、導出元の米アサシス社が、欧米におけるARDSに対する治験結果を米国胸部学会で発表したとしており、これを好材料視した買いが入った。アサシス社が同製品を用いたARDS患者に対する第1/2相臨床試験(治験名:MUST-ARDS)では、今年1月にポジティブな結果が得られたことを発表。今回の学会での発表内容はこのデータに基づいたもので、新たな対象分析などは公表されていないが、マルチステム投与群・非投与群の血中サイトカインを比較することで、マルチステムの持つ広範な免疫調整作用がARDSと脳梗塞双方に対して共通の薬理作用を示していることが推測されたとしている。

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