30日の米国市場ダイジェスト:NYダウ43ドル高、買い戻し先行も米国債利回りの低下や原油安が相場の重しに

市況
2019年5月31日 7時54分

■NY株式:NYダウ43ドル高、買い戻し先行も米国債利回りの低下や原油安が相場の重しに

米国株式相場は上昇。ダウ平均は43.47ドル高の25169.88、ナスダックは20.41ポイント高の7567.72で取引を終了した。米長期金利の低下が一服し、金融株などに買い戻しが先行。しかし、中国政府が貿易摩擦の高まりを背景に米国産大豆の購入を保留したことから、投資家心理が悪化した。米長期金利が引けにかけて再び低下したほか、原油相場の下落が嫌気され上値の重い展開となった。セクター別では、家庭用品・パーソナル用品や消費者・サービスが上昇する一方でエネルギーや電気通信サービスが下落した。

ディスカウントストアのダラー・ゼネラル(DG)とダラー・ツリー(DLTR)は、決算内容が好感され上昇。メディア大手のバイアコム(VIAB)とCBS(CBS)は、6月中旬に再統合を巡る協議を再開すると報じられともに堅調推移。携帯端末のアップル(AAPL)は、バンク・オブ・アメリカが米中貿易摩擦を巡るリスクは株価に織り込まれていると指摘し買われた。一方で、通信大手のベライゾン(VZ)は、UBSによる投資判断引き下げを受け下落した。

通信大手のTモバイル(TMUS)とスプリント(S)は、両社の合併計画に関して司法省の承認を得るため、周波数帯の一部放出を検討している。メディア・通信のコムキャスト(CMCSA)やケーブルテレビのチャーター・コミュニケーションズ(CHTR)が取得に関心を示している模様。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米長期金利低下を意識してドルは伸び悩む

30日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円93銭まで上昇後、109円47銭まで反落し、109円60銭で引けた。米長期金利が下げ止まったため一時ドル買い・円売りが強まった。しかし、米1-3月期コアPCE改定値が予想外に下方修正され3年ぶりの低水準になったことや、4月中古住宅販売が減少したことから、長短金利差の逆転が一段と進み2007年9月来の水準となったため景気後退懸念が強まりドル売り・円買いが再燃した。

ユーロ・ドルは、1.1142ドルから1.1116ドルまで下落し、1.1129ドルまで戻して引けた。ユーロ・円は、122円26銭まで上昇後、121円91銭まで下落。ポンド・ドルは、1.2632ドルから1.2581ドルまで下落した。ドル・スイスは、1.0094フランまで上昇後、1.0070フランまで下落した。

■NY原油:大幅続落で56.59ドル、世界経済の成長鈍化への懸念残る

NY原油先物7月限は大幅続落(NYMEX原油7月限終値:56.59 ↓2.22)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前日比-2.22ドルの56.59ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは56.33ドル-59.70ドル。米中貿易問題の長期化・深刻化の影響で世界経済の成長率は大幅に鈍化し、原油需要は減少するとの懸念は消えていないようだ。原油在庫の減少幅が市場予想を下回ったことも嫌気されたようだ。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.16ドル -0.59ドル(-2.13%)

モルガン・スタンレー(MS) 41.83ドル -0.36ドル(-0.85%)

ゴールドマン・サックス(GS)187.37ドル -0.68ドル(-0.36%)

インテル(INTC) 44.73ドル +0.50ドル(+1.13%)

アップル(AAPL) 178.30ドル +0.92ドル(+0.52%)

アルファベット(GOOG) 1117.95ドル +1.49ドル(+0.13%)

フェイスブック(FB) 183.01ドル +0.82ドル(+0.45%)

キャタピラー(CAT) 121.84ドル +0.36ドル(+0.30%)

アルコア(AA) 21.62ドル -0.84ドル(-3.74%)

ウォルマート(WMT) 102.19ドル +0.07ドル(+0.07%)

スプリント(S) 7.16ドル +0.36ドル(+5.29%)

《SF》

提供:フィスコ

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