話題株ピックアップ【夕刊】(2):キーエンス、日本新薬、そーせい
■キーエンス <6861> 64,000円 +2,490 円 (+4.1%) 本日終値
キーエンス<6861>が6万4000円台を回復したほか、安川電機<6506>が大幅高、ファナック<6954>、ダイフク<6383>、SMC<6273>なども揃って上値を追うなどFA関連株への買いが目立つ。米利下げ観測が、前週末の米国株市場を押し上げ、世界株は再びリスク選好ムードが強まっている。東京市場でもこれまで米中摩擦問題で売られていた中国向け売上比率の高い設備投資関連株にも買い戻しの動きが強まっている。きょうは為替が円安方向に振れ、中国や香港株などが堅調な値動きをみせていることもポジティブに作用している。
■日本新薬 <4516> 8,110円 +280 円 (+3.6%) 本日終値
日本新薬<4516>が5日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が7日付で、投資判断「オーバーウエート」を継続しつつ、目標株価を8700円から9200円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、ウプトラビ(肺動脈性肺高血圧症治療薬)のロイヤルティー収入に加えて、NS-065をはじめとするデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)治療薬による利益成長が可能であると判断したという。
■そーせいグループ <4565> 2,086円 +72 円 (+3.6%) 本日終値
そーせいグループ<4565>が大幅続伸。午前10時ごろ、米ファイザー社とのGタンパク質共役受容体(GPCR)に対する新薬創出研究提携により、2番目の臨床開発候補物質が選定され、これに伴い300万ドル(約3億2600万円)のマイルストンを受領すると発表したことが好感された。なお、そーせいとファイザー社は15年11月、複数の領域における最大10種のGPCRターゲットに対する新規医薬品開発に関する戦略的提携を行い、5月14日には1番目の候補物質を選定したと発表している。
■ニッコンHD <9072> 2,598円 +84 円 (+3.3%) 本日終値
ニッコンホールディングス<9072>が続伸。7日の取引終了後、自社株取得枠の設定を発表しており、これを好感する買いが入った。38万5000株(発行済み株式数の0.58%)、10億円を上限としており、取得期間は6月10日から8月30日まで。
■アカツキ <3932> 5,950円 +160 円 (+2.8%) 本日終値
アカツキ<3932>が4日続伸。同社とスクウェア・エニックス(東京都新宿区)が共同開発した「ロマンシング サガ リ・ユニバース」がこの日、AppStoreトップセールス/ゲームランキングで首位を獲得したことが好感された。2度目の首位獲得となり、これを記念して2000ジュエルのプレゼントを行うとしている。
■トヨタ自動車 <7203> 6,706円 +118 円 (+1.8%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>が5日続伸と上値指向を強めている。米中摩擦問題に対する懸念や為替の円高進行などを背景に5月末から6月初旬にかけて下押したが、足もとは切り返しが急だ。ドル・円相場は米長期金利の低下を背景として前週末に1ドル=107円台に入る円高に振れる場面があったが、その後はリスクオンの流れを映しドルが買い戻され、足もとは108円半ばまで円安方向に押し戻されている。これを受け、為替感応度の高い同社株には買い安心感が浮上した。また、同社は電気自動車(EV)など電動車の販売シフトを加速する方針を示しており、同分野への注力姿勢も株価の刺激材料となっている。
■IBJ <6071> 894円 +14 円 (+1.6%) 本日終値
IBJ<6071>が3日ぶりに反発。7日の取引終了後に発表した5月度の月次概況速報で、成婚者数が1343人となり、前月比9.3%増となったことが好感された。また、直営店会員数が6210人(同2.2%増)、コミュニティ有料会員数が4万4660人(同5.6%増)と大幅に増加したほか、婚活イベント動員数が7万2259人と過去最高を記録したことも好材料視されたようだ。
■くら寿司 <2695> 4,245円 +60 円 (+1.4%) 本日終値
くら寿司<2695>が一時は前日比8.2%高と大幅反発したが、買い一巡後は利益確定売りに押されている。7日引け後に発表された19年10月期第2四半期(11~4月期)決算では売上高663億9200万円(前年同期比1.8%増)と増収となったものの、営業利益は23億5900万円(同37.5%減)、最終利益は17億1300万円(同36.2%減)と低調だった。ただ、同時に公表された月次報告書では、5月既存店売上高が前年同月比0.4%増と今年度に入ってから初めてプラスに転じている。株価は外部環境の逆風を織り込む形で18年半ばから下値模索の展開を続けているだけに、目先悪材料出尽く感からの買い戻しが入った様子だ。ただ、買い一巡後は利益確定売りに押されるなど強弱感は対立している。
■任天堂 <7974> 39,700円 +550 円 (+1.4%) 本日終値
任天堂<7974>が続伸、年初来高値をつけた4月19日以来の4万円大台回復を目前に捉えている。現地時間6月11日から、ロサンゼルスで世界最大のコンピュータゲーム関連の見本市である「E3」が開催される。ここでは多くのソフトメーカーにより、同社のドル箱商品である「ニンテンドースイッチ」向けソフトに関するアナウンスが行われる可能性があることで、同社の株価を刺激するとの思惑が個人投資家など目先筋の買いを誘導している。
株探ニュース