話題株ピックアップ【夕刊】(2):ココカラF、Fスターズ、三菱UFJ

注目
2019年6月11日 15時17分

■ココカラファイン <3098>  5,720円  +120 円 (+2.1%)  本日終値

ココカラファイン<3098>が年初来高値を更新。同社は10日引け後に、マツモトキヨシホールディングス<3088>、スギホールディングス<7649>との資本業務提携や経営統合案について、第三者による特別委員会を発足すると発表。これからの本格的な協議に向けた期待から買いが流入したようだ。なお、委員会の検討結果は7月末をメドに予定しており、同社ではその結果も踏まえ、検討を進める予定だ。

■フィックスターズ <3687>  1,912円  +39 円 (+2.1%)  本日終値

フィックスターズ<3687>が6連騰で6月6日につけた高値1908円を上抜き年初来高値を更新。顧客企業のシステム(マルチコアプロセッサー)を高速化させるソフトを展開し、同分野に特化した企業としては国内に競合する企業が見当たらない。業績はリピートオーダー率100%の強みを発揮して高成長が続いており、32%営業増益を達成した18年9月期に続き、19年9月期も12%の2ケタ成長を続ける見通し。量子コンピューター関連としての切り口でも注目度が高い。

■洋インキHD <4634>  2,424円  +49 円 (+2.1%)  本日終値

東洋インキSCホールディングス<4634>が3日続伸。きょう付の化学工業日報で「プラスチック製容器包装フィルムのマテリアルリサイクル拡大につながる新技術を確立、資源管理事業大手のヴェオリアグループと組んでリサイクルシステムの構築に乗り出す」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、複層構造の容器包装フィルムに使用する印刷インキ成分除去(脱墨)用コーティング剤とフィルム剥離用ラミネート接着剤を開発したとあり、これらを用いることで、ほぼ不可能だった透明に近い再生プラスチックが可能になるという。また、22年の実用化を目指して、包装業界各社に連携を呼びかけるともしている。

■三菱UFJ <8306>  516.2円  +7.5 円 (+1.5%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など生保株が買い優勢の展開。ここ米国経済の減速を背景とした米長期金利低下が売りの根拠となっていたが、前日は米10年債利回りが急反発、2.144%まで切り返しており、終値ベースで5月30日以来の水準まで浮上した。これを背景に米国株市場ではゴールドマン・サックスやシティグループなど金融セクターが買われた。東京市場も相対的に出遅れる大手金融株に物色の矛先が向いている。

■H2Oリテイ <8242>  1,241円  +16 円 (+1.3%)  本日終値

エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>は続伸。岩井コスモ証券は10日、同社株の投資判断を新規「B+」、目標株価を1350円でカバレッジを開始した。同社は、阪神・阪急百貨店を主力に食品事業などを展開する関西地盤の小売グループ。19年3月期は、相次ぐ自然災害の影響で臨時閉店などが発生するなか、国内需要・インバウンド需要で阪急本店が4%増収を確保するなど都市型百貨店が好調。20年3月期の連結営業利益は前期比10%減の184億円の見通しだが、食品スーパー「オアシス」と14年に経営統合した「イズミヤ」のシナジーに期待している。また、今年秋にオープンする中国・寧波の阪急百貨店にも注目している。

■日立製作所 <6501>  4,045円  +49 円 (+1.2%)  本日終値

日立製作所<6501>が7連騰と異色の上げ足。前日に続いて今日もマドを開けて買われ連日の年初来高値更新と気を吐いている。あらゆるものがネット接続されるIoT時代の到来を前に同分野に重心を置いた経営方針を打ち出している。その中核に据えているのが、ネット上の基盤システムを生かした法人向けサービス「LUMADA(ルマーダ)」で、同社のデジタルシフトの要となる事業戦略だ。2021年度に売上高1兆6000億円を目標に掲げているが、総売上高9兆円レベルの同社にとっても、その注力度合いの強さがうかがわれる。

■リコー <7752>  1,085円  +12 円 (+1.1%)  本日終値

リコー<7752>が5日続伸。この日、室内光で発電する完全固体型色素増感太陽電池を実用化したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社が開発した完全固体型色素増感太陽電池は、複合機の開発で培った有機感光体の技術を応用することで、電解質を固体材料のみで構成することに成功。電解質に液体を用いる電池が抱える液漏れや腐食といった安全性や耐久性に対する課題を解決するとともに、室内光源波長に適した有機材料の設計や、デバイス構造の最適化を実現し、発電性能を大幅に向上させたという。なお、同太陽電池は、大成(名古屋市中区)とデザインオフィス ライン(東京都渋谷区)が6月10日に発売したバッテリー搭載型デスク「LOOPLINE T1(ループライン ティーワン)」の室内用ソーラーパネルとして採用されている。

■トヨタ自動車 <7203>  6,779円  +73 円 (+1.1%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>は6日続伸と強さをみせている。テクニカル的にも5日・25日移動平均線がゴールデンクロスを示現しており、短期的には底入れを明示している。トランプ米政権がメキシコに対する追加関税を見送ったことが、自動車セクターには買い安心材料となった。また、足もと外国為替市場で1ドル=108円後半までドル高・円安が進んでおり、輸出採算悪化への懸念が後退している。なお、同社は20年3月期の想定為替レートが1ドル=110円であり、実勢は依然として業績への為替デメリットが警戒される水準にある。

■パンパシHD <7532>  6,820円  +60 円 (+0.9%)  本日終値

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>が3日続伸。同社は10日取引終了後に、ドン・キホーテの月別販売高状況(速報値)を公表。5月度の既存店売上高は前年同月比2.2%増となり、4カ月連続で前年実績を上回った。既存店の客単価は同0.8%減と4カ月ぶりのマイナスとなったが、客数が同3.1%増と4カ月連続のプラスとなったことが寄与した。商品別では、食品や日用消耗品など生活必需品が底堅く推移したほか、気温の上昇が夏物季節商品の需要を喚起。インバウンド消費は、中国の労働節休暇が押し上げ効果を発揮し、消耗品消費を中心に免税売上高は2ケタ増となった。なお、全店ベースの売上高は同6.6%増となった。

■ミライトHD <1417>  1,705円  +7 円 (+0.4%)  本日終値

ミライト・ホールディングス<1417>が続伸。同社はNTTグループ向けを中心とする通信工事会社だが、LAN配線工事などを中心に受注が伸び業績は好調に推移している。11日取引終了後に発表した5月の累計受注額は前年同期比40%増の620億円と大幅な伸びを示している。これを好感する形で買いが優勢となった。

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