話題株ピックアップ【夕刊】(2):SUMCO、日経レバ、NSSOL
■SUMCO <3436> 1,216円 +46 円 (+3.9%) 本日終値
SUMCO<3436>、東京エレクトロン<8035>など半導体関連株が急速に買い戻される展開。ここ米半導体関連の下落に連動して下値模索の動きを強めていたが、満を持して切り返しに転じてきた。トランプ米大統領がG20サミットに合わせて中国の習近平国家主席と首脳会談を行う意向を示したことで、米中摩擦に対する警戒感が緩和され、つれて中国の景気減速懸念で売り込まれた米半導体関連株もリバウンドのタイミングを迎えた。前日の米株市場ではエヌビディアやマイクロンテクノロジーがいずれも5%以上、ザイリンクスは7%近い上昇をみせるなど上げ足を際立たせており、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4.3%水準を切り上げた。東京市場でも半導体セクターは最近の調整で値ごろ感が生じており、水準訂正期待の買いを呼び込んだ。
■日経レバ <1570> 18,090円 +640 円 (+3.7%) 本日終値
NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が急反発、600円を超える上昇で5月28日以来となる1万8000円台を回復した。同銘柄は日経平均株価に連動し変動率が2倍に設定されたETFで、全体相場のボラティリティが高まると個人投資家を中心とした短期資金の流入が勢いを増す。きょうは日経平均が大きくリスクオンに傾くなか上昇を加速させ、売買代金も全市場を通じて断トツの水準をこなしている。
■日鉄ソリューションズ <2327> 3,535円 +120 円 (+3.5%) 本日終値
日鉄ソリューションズ<2327>が大幅高。この日の午後、東南アジア市場の有望なテックベンチャー企業の探索を目指して、インドネシアの有力ベンチャーキャピタルであるアルファ・JWC・ベンチャーズが運営するファンドに出資をしたと発表しており、これを好感した買いが入った。今回の出資は、同社における東南アジア市場での初めてのベンチャーキャピタル投資となる。なお、アルファJWCは、第1号ファンドだけで23社のスタートアップ企業に投資活動を行っており、高いパーフォマンスを上げた実績を持っているという。
■菱洋エレクトロ <8068> 1,725円 +54 円 (+3.2%) 本日終値
菱洋エレクトロ<8068>が3日ぶりに反発。18日の取引終了後、台湾のファブレス半導体メーカーであるシトロニクス・テクノロジー社製品の日本国内での販売を開始すると発表しており、これを好感した買いが入った。今回のシトロニクス製品の販売は、付加価値の高い液晶ディスプレー製品を日本市場に拡販するのが目的。シトロニクス社は、ディスプレードライバICへのユニークな技術で、外付け部品の削減、FPCエリア削減、低消費電力など、コストの削減とエコを推進しており、主に携帯電話や産業用ディスプレー、自動車システム用のディスプレードライバIC、スマートフォン及びセンサー事業に焦点を当て製品開発に注力しており、現在菱洋エレクが取り扱っている液晶モジュールでも長きにわたりシトロニクス製品を採用している実績がある。
■スズケン <9987> 6,750円 +200 円 (+3.1%) 本日終値
スズケン<9987>が高い。同社はきょう、子会社のエス・ディ・コラボが、米アルナイラムが開発した世界初のRNA干渉(RNAi)治療薬「オンパットロ」の日本国内でのメーカー物流から卸流通までの一社流通を受託することで、米アルナイラムの日本法人と合意したと発表。今回の受託は、エス・ディ・コラボのメーカー物流、及びスペシャリティ医薬品流通の実績と日本新規参入メーカーの受託実績、スズケングループの物流サービスと機能が評価されたもの。なお、「オンパットロ」は、今年6月に日本国内でトランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーの治療薬として製造販売承認を取得している。
■日鉄物産 <9810> 4,380円 +125 円 (+2.9%) 本日終値
日鉄物産<9810>が続伸。日本製鉄系専門商社で、国内外で旺盛な鉄鋼需要を取り込み、20年3月期営業利益は前期比7.8%増の390億円と最高益を更新する見通し。きょう午後、同社はシタテル(熊本市)へ第3者割当増資引き受けによる出資を実施したことを発表。シタテル社は衣料品の生産を必要とする事業者にネットを通して新流通プラットフォーム「シタテル」を提供している。今回の出資により、同社主力のアパレルOEM・ODM事業において培った企画提案力や生産・物流・販売ノウハウを更に進化させ、「川中の価値再構築」を実現する計画。なお、金額については開示していない。
■パルHD <2726> 3,455円 +95 円 (+2.8%) 本日終値
パルグループホールディングス<2726>が続伸。18日の取引終了後、「NOLLEY’S」などのアパレルブランドを展開するノーリーズ(東京都中央区)と、資本・業務提携すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の提携は、これまで手薄だった中高級品の品揃えを強化するほか、ノーリーズが持つメーカーに近い機能を共有することで、グループの生産プラットフォームの幅を拡充するのが狙い。また、資本面では、ノーリーズ株式の39.01%を取得し、持ち分法適用関連会社とするという。なお、同件による業績への影響は現時点では軽微としている。
■JVCケンウッド <6632> 235円 +6 円 (+2.6%) 本日終値
JVCケンウッド<6632>が3日ぶりに反発。この日の午前中、ドライブレコーダー「Everio(エブリオ)」の新ラインアップとして「GC-DR20」を7月上旬に発売すると発表。新コンセプトの製品として業績への貢献が期待されている。同製品は、運転時の状況を鮮明なフルハイビジョンの高画質映像で記録できることに加えて、Wi-Fi機能の搭載によりスマートフォンなどですぐに撮影映像の再生や、見たい映像を選んで転送することができ、手軽にドライブ状況の確認が可能。また、3色展開の本体カラーと薄型でコンパクトなボディ設計を採用し、さまざまな車の内装や小型車にもマッチするのが特徴としている。
■コメリ <8218> 2,204円 +52 円 (+2.4%) 本日終値
コメリ<8218>は反発。18日午後10時22分ごろに発生した山形県沖を震源地とする最大震度6強の地震の影響について、午前9時30分現在では一部店舗で商品の落下が発生し売り場の乱れなどがあるものの、新潟・山形の全店舗で営業を行っていると発表した。両県では一部に屋根瓦の落下や、ブロック塀の倒壊などの被害が出ているところがあることから、これらの復旧に関する思惑が働いているようだ。
■古河電気工業 <5801> 3,090円 +70 円 (+2.3%) 本日終値
古河電気工業<5801>が3日ぶりに反発。同社は18日取引終了後に、昭和電線ホールディングス<5805>と建設・電販市場向け汎用電線事業で業務提携したと発表。これによる業務効率化などが期待されているようだ。両社は、昭和電線HD子会社の昭和電線ケーブルシステム及びSDSと、古河電工子会社の古河エレコムの3社が取り扱う建設・電販市場向け汎用電線の販売事業を統合し、販売会社を新たに設立する計画。新会社の営業開始日は20年4月1日を予定し、出資比率は昭和電線HDが60%、古河電工が40%になるとしている。
株探ニュース