【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 再起力で選別!買い場提供の“ちょい下げ”銘柄
「再起力で選別!買い場提供の“ちょい下げ”銘柄」
●市場は歓迎、動き始めた2つの気掛かり材料
「待てば海路の日和あり」――この言葉はもともとは、「待てば甘露の日和あり」であり、それが変じたものだという。知らなかったなあ、だ。
で、なんでこんなことから書き出すかといえば、現在の株高こそ「待てば海路(甘露)の日和あり」の具現化であると思うからだ。私は厳しい状況下で、「自律反発を待とう」と主張してきた。それは、「待てば海路(甘露)の日和あり」に期待していたからのこと。いまはそれが実現していることになり、好ましい状況が訪れていると見てよい。
材料は2つだ。
(1)米中貿易協議が進展、米中首脳会談が開催されそうである。
(2)パウエルFRB議長が早期利下げの可能性を示唆する発言を行った。
どちらも前々から気掛かり材料であり続けていたことであり、ようやくかなり明瞭な形になってきたといえるため、市場は早速の歓迎高中といったところだ。
そのため、米国市場ではすでにS&P500が史上最高値に進み、NYダウも間もなく新値を更新するだろうが、日経平均株価はどうか。
●円高にうろたえるべからず
米国の利下げはドル安・円高の要因。当然、これは問題になる。
実際、円相場はこの原稿を書いている時点で107円台前半、106円台に入りかねない水準まで上昇している。
問題は輸出関連株がどの程度マイナスに反応するかになる。この点どうなのか。プラスの反応はないだろうが、マイナスのそれは21日のトヨタ自動車 <7203> 、日立製作所 <6501> などの動きを見る限り、さほど大きくなかった。
案外、円高対応力がある。こう見ることができるため、たとえ、更なる円高に振れたとしても慌てないようにしたい。また円高か……でよい。
そこで、こんな状況を踏まえた新規投資は、全般相場が6月4日に底を打つ中、せっかく回復に転じたにも関わらず、目先反落した銘柄を拾っておくのが投資効率がよい。上昇力が強いのに一服した形になっているため、再起力が高いと見られるからだ。
具体的には、まずはリクルートホールディングス <6098> だ。求人検索サイト「インディード」の運営好調が続いていることを考えると、株価のちょい下げは見逃さないようにしたい。
「5G」関連株のNEC <6701> 、そしてアンリツ <6754> も同様だ。
どんどん上がってしまい、買い場がなかったM&Aキャピタルパートナーズ <6080> も、目先もう少し下げることもあり得るが、下げ止まりを待って投資したい銘柄になる。値動きはややスローだが、同業の日本M&Aセンター <2127> も、まだ拾いどころにあると見る。
「チェキ」のヒットがあった富士フイルムホールディングス <4901> 、中国でのネット販売好調な資生堂 <4911> も魅力的だ。
2019年6月21日 記
株探ニュース