話題株ピックアップ【昼刊】:トクヤマ、JXTG、郵船

注目
2019年6月24日 11時55分

■トクヤマ <4043>  2,779円  +67 円 (+2.5%)  11:30現在

トクヤマ<4043>が上値追い、全般相場が前週末に続き売りに押されるなか5連騰と気を吐いている。株価は2670円近辺を横に走る13週移動平均線を上回り、2700円台後半まで上値を伸ばしてきた。20年3月期営業利益は390億円予想と前期比2ケタ伸長となる見通し。これは設備トラブルによる影響が解消されたことと、5G関連投資に絡む半導体需要の増勢で多結晶シリコンの販売が増加していることが背景にある。また、歯科向け虫歯補修材料などヘルスケア事業にも経営資源を注いでおり、中期成長への期待が高まっている。

■JXTG <5020>  533.9円  +10.1 円 (+1.9%)  11:30現在

JXTGホールディングス<5020>、出光興産<5019>など石油関連株が買われ、業種別値上がり率でトップとなっている。ここ米国とイランの間で緊張が高まるなど地政学リスクも意識されるなか、原油市況が上昇基調にあり、前週末21日のWTI原油先物価格は続伸、終値で1バレル=57ドル台半ばまで上昇した。米国株市場ではエクソンモービルやシェブロンなどエネルギー関連株が買われており、東京市場でも原油市況の上昇と株価連動性の高い銘柄に買いが誘導されている。

■日本郵船 <9101>  1,672円  +21 円 (+1.3%)  11:30現在

日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運株が買い優勢の展開となっており、業種別値上がり率上位に食い込んでいる。米中首脳会談が今週末のG20大阪サミットに合わせて行われる見通しとなり、米中関係の悪化による世界景気減速への懸念がやや後退している。ばら積み船など海運市況は中国経済の影響が大きく、ここまで売り込まれた海運セクターには買い戻しの動きが続いている。なお、ばら積み船の運賃動向を表すバルチック海運指数は、前週末21日まで6日続伸、1239まで水準を切り上げている。

■住友ゴム工業 <5110>  1,255円  +14 円 (+1.1%)  11:30現在

住友ゴム工業<5110>が反発している。前週末21日の取引終了後、国内市販用タイヤの出荷価格を8月1日出荷分から平均で3%値上げすると発表しており、これを好材料視した買いが入っている。人手不足などを背景に物流費が高騰しており、企業努力のみでこれを吸収することは困難であると判断したという。

■ウェザーニューズ <4825>  3,300円  +15 円 (+0.5%)  11:30現在

ウェザーニューズ<4825>は朝安スタートも切り返し4日続伸している。この日、天気アプリ「ウェザーニュース」の全機能を法人向けに提供開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。天気アプリ「ウェザーニュース」は、業界トップの観測網と1キロメートルメッシュの超局地的気象予測モデルで予報精度の高い気象情報を配信する、累計1700万ダウンロードの天気アプリ。今回の法人向けの提供開始で、個々での決済処理が不要となるほか、アカウントの一括管理ができるので、利用者が入れ替わる場合にも便利になる。また、契約アカウント数に応じて利用料が割引されるなどのメリットもあるとしている。

■三栄建築設計 <3228>  1,569円  +7 円 (+0.5%)  11:30現在

三栄建築設計<3228>がしっかり。前週末21日の取引終了後、北九州市立大学と共同で研究していた「集成材(圧縮材)の製造方法」における特許を取得したと発表しており、これが好感されている。これまでの集成材の製造方法では、原材料に加工されたひき板などを使う必要があったが、今回特許を取得した技術を用いることで、原木(丸太)の状態でも集成材化することを可能にし、さらに従来は同時に行っていた圧縮・乾燥という工程を別工程で行えるようにし、製造コスト低減の可能性を広げたという。同社では、同特許による製造を確立し、構造材としての製品化を目指す検討を開始しているとしている。

■ZOZO <3092>  1,963円  +4 円 (+0.2%)  11:30現在

ZOZO<3092>が続伸している。22日付の日本経済新聞で「『ゾゾタウン』で自社商品の出品を再開する企業が出てきた」と報じられており、これを好材料視した買いが入っている。記事によると、ZOZOが18年12月に開始した有料会員向け割引サービスを今年5月末に停止したことを受けて、ブランド価値の低下への懸念がなくなったと判断したと報じられており、こうした動きが広がることが期待されているようだ。

■東京エレクトロン <8035>  14,800円  -260 円 (-1.7%)  11:30現在

東京エレクトロン<8035>、SUMCO<3436>など半導体関連に売りが先行している。前週末の米国株市場ではNYダウが一時最高値を更新したものの、引けにかけて値を消しマイナス圏で着地、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も同様に安くなった。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4日ぶり反落しており、この流れを東京市場でも引き継いでいる。両銘柄とも前週末まで3日続伸と底入れの気配を見せていたが、足もとは目先筋の戻り売りに押されている。

■ミスミグループ本社 <9962>  2,650円  -36 円 (-1.3%)  11:30現在

ミスミグループ本社<9962>が続落している。前週末21日の取引終了後に発表した5月の月別連結売上高実績が、258億8000万円(前年同月比10.5%減)となり、3カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気されている。流通事業であるVONA事業をはじめ、FA事業、金型部品事業の3事業全てがマイナスとなった。なかでも、FA事業は81億9900万円(同19.3%減)でマイナス幅が大きかった。

■かんぽ生命保険 <7181>  1,971円  -25 円 (-1.3%)  11:30現在

かんぽ生命保険<7181>が続落している。きょう付けの朝日新聞朝刊で「既存契約を解約して顧客に不利な新契約へ乗り換えさせるなど、かんぽ生命保険が不適切な販売を高齢の契約者らに繰り返した疑いがあるとわかった」と報じており、これを嫌気した売りが出ているようだ。記事によると、社内調査で昨年11月分の新規契約を点検したところ、保険料上昇などで顧客のメリットが乏しい乗り換えが約5800件あったという。金融庁も調査に乗り出したとあることから、業績への影響が懸念されている。

■グリー <3632>  501円  -4 円 (-0.8%)  11:30現在

グリー<3632>が続落している。前週末21日の取引終了後、従来未定としていた期末一括配当を10円にすると発表。前期実績の14円(普通配当4円、記念配当10円)対して4円の減配見通しになることが嫌気されている。

■中央化学 <7895>  480円  +80 円 (+20.0%) ストップ高   11:30現在

中央化学<7895>に買いが集中、気配値のまま一気に400円台を駆け上がりストップ高。樹脂製食品包装容器で業界を先駆する大手メーカー。プラスチック容器の回収・リサイクル分野に早くから取り組んでおり、リサイクルPET容器やタルクを半分以上使用しプラスチックの量を減らした容器など、環境配慮型容器も商品展開している。新素材を使った食品の消費期限を延ばす高機能容器の育成も進め「食品ロス削減推進法」に対応した有望銘柄としても人気素地がある。週末にG20大阪サミットを控え、ここ環境・リサイクル関連の中小型株の一角が人気化しており、同社株もその流れに乗る。

■中村超硬 <6166>  555円  +80 円 (+16.8%) ストップ高買い気配   11:30現在

中村超硬<6166>が寄り付き大量の買い注文にカイ気配でスタートし、一気に底値圏離脱の動きを示している。同社は業績低迷を背景に株価は下値模索の動きを続け、前週20日に上場来安値を更新していた。21日取引終了後、中国・南京三超社とダイヤモンドワイヤ生産設備の譲渡および技術供与に関する基本合意書を締結したことを発表。20年3月期に設備売却と技術供与などの対価として約20億円の収益計上を予定しており、これが好感される形で買いを呼び込んだ。

■Tホライゾン <6629>  501円  +59 円 (+13.4%)  11:30現在

テクノホライゾン・ホールディングス<6629>が大幅高。FA・光学機器メーカーでレンズ技術に優位性を持ち、監視カメラでは東京五輪関連などの特需が期待される。また、近年市場が急拡大しているドライブレコーダーも手掛けており、クラウドで運行データを保管できる強みを生かして需要を捉えている。21日取引終了後に、同社の子会社タイテックを通じ、検査装置の設計・製作を手掛けるエムディテクノス(愛媛県西条市)の全株式を取得し傘下に収めることを発表、これも株価の刺激材料となっている。

●ストップ高銘柄

ワイエスフード <3358>  378円  +80 円 (+26.8%) ストップ高買い気配   11:30現在

オーミケンシ <3111>  551円  +80 円 (+17.0%) ストップ高   11:30現在

など、4銘柄

●ストップ安銘柄

オプトエレクトロニクス <6664>  797円  -150 円 (-15.8%) ストップ安売り気配   11:30現在

など、1銘柄

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