前場に注目すべき3つのポイント~G20を控えて底堅さが意識されやすい

市況
2019年6月27日 8時34分

27日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:G20を控えて底堅さが意識されやすい

■前場の注目材料:オークワ、1Q営業赤字に転落、新規出店による初期費用の計上

■JDI、アップル、JDI支援で液晶ディスプレー発注増

■G20を控えて底堅さが意識されやすい

27日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開ながらも、底堅さが意識されやすいだろう。26日の米国市場では、ムニューシン米財務長官が米中協議の合意に自信を示したほか、原油高が好感される格好から買いが先行したが、その後トランプ大統領が米中首脳会談で進展がない場合に巨額の追加関税を実施すると改めて警告すると、NYダウは小幅ながら下げに転じている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比50円の21100円。円相場は1ドル107円70銭台と前日からやや円安に振れて推移している。

明日からのG20を前に、基本的には商いは膨らまず、こう着感の強い相場展開が続こう。NYダウはトランプ大統領発言から下げに転じているが、一方で、昨日半導体株の上昇のきっかけとなったマイクロン・テクノロジーが13%を超える上昇となり、AMDやエヌビディアなど、他の半導体株の押し上げにつながったことは材料視される。織り込み済みではあろうが、半導体株への買い戻しが継続する可能性があるため、これが日経平均の底堅さにつながりやすいとみられる。また、円相場がやや円安に振れて推移していることも、安心感につながろう。

昨日は終日弱含みではあったが、日経平均は25日線の攻防となり、下値を売り込む流れにはならなかった。トランプ大統領の発言はあったが、とはいえ中国の習近平国家主席がG20首脳会議で予定する会談は米中通商協議の再開が目的であり、その可能性は十分にあるとみられる。米中が友好の意思表示として追加関税の発動を見送る方向で合意する可能性もあるとみられ、改めてショートポジションを積み上げてくる動きは考えづらい。

物色の流れとしては、参加者が限られている中でもあり、一部の材料株に個人主体の短期資金が集中しやすい需給状況であろう。本日はIPOが2社あるほか、個別に決算などの材料が出ている銘柄へは値幅取り狙いの資金が向かいやすい。その他、ソフトバンクG<9984>が分割後は弱い値動きをみせているが、スプリントとTモバイルUSとの合併に向けた動きは続いており、底堅さが意識されてくるかを見極めたいところである。

■オークワ、1Q営業赤字に転落、新規出店による初期費用の計上

オークワ<8217>が発表した第1四半期決算は、売上高が前年同期比0.5%増の631.91億円、営業損益は0.23億円の赤字(前年同期は3.51億円の黒字)に転じた。子会社の食品スーパーは、競合店の影響もあり減収減益だったほか、2店舗の新規出店による初期費用の計上の影響があった。

■前場の注目材料

・ナスダック総合指数は上昇(7909.97、+25.25)

・シカゴ日経225先物は上昇(21100、大阪比+50)

・1ドル107円70-80銭

・SOX指数は上昇(1435.83、+44.71)

・VIX指数は下落(16.21、-0.07)

・米原油先物は上昇(59.38、+1.55)

・日銀のETF購入

・日銀追加金融緩和への期待

・米早期利下げ観測

・株安局面での自社株買い

・米中通商協議進展への期待

・JDI<6740>アップル、JDI支援で液晶ディスプレー発注増

・東芝<6502>外国籍4人、社外取締役多様化

・三井物<8031>中国にファンド、ヘルスケア分野特化

・豊通商<8015>イスラエル社に3億円出資、AI車両検査提供

・NECキャピ<8793>中国2子会社売却

・三菱UFJ<8306>で人民元決済 邦銀初指定 日中首脳会談で合意へ

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・10:30 若田部日銀副総裁あいさつ(青森市)

<海外>

・10:30 中・5月工業利益(4月:前年比-3.7%)

《SF》

提供:フィスコ

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