話題株ピックアップ【夕刊】(2):ダイセキ、郵船、リコー
■ダイセキ <9793> 2,893円 +60 円 (+2.1%) 本日終値
ダイセキ<9793>が4日続伸。1日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高135億5700万円(前年同期比9.3%増)、営業利益27億6700万円(同18.0%増)、純利益18億1100万円(同14.3%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。受注価格の下落などの影響で、前期は大幅な減収減益となった土壌汚染の調査・分析・処理事業が回復傾向にあることに加えて、鉛再生事業が増産および原材料費の下落により、計画を大きく上回ったことが寄与した。また、大型タンクなどの洗浄事業で引き続きほぼ100%の稼働が続いていることも寄与した。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高535億円(前期比4.2%増)、営業利益101億円(同10.9%増)、純利益67億円(同9.6%増)の従来見通しを据え置いている。
■日本郵船 <9101> 1,812円 +36 円 (+2.0%) 本日終値
日本郵船<9101>の上値追いが止まらない。きょうで遂に10連騰を記録、1800円台に歩を進めた。同社株をはじめ海運株は、5月大型連休明け後に米中摩擦問題などを背景に大きく売り込まれ底値を模索する展開を強いられた。しかし、ここ最近はバルチック海運指数の上昇に連動する形で急速な切り返しをみせている。同社株は4月26日の年初来高値まであと100円あまりに迫っている。
■リコー <7752> 1,094円 +21 円 (+2.0%) 本日終値
リコー<7752>が3日ぶりに反発。1000円トビ台でのもみ合いを続けていたが、目先売り物が枯れ25日移動平均線を足場に上値をうかがう展開。きょう午前、同社は企業のドキュメント管理やワークフローの自動化を支援するクラウド型・オンプレミス型CSP(Contents Service Platform)を開発・販売するドイツ籍DocuWare GmbH(以下、ドキュウェア社)の全株式を取得することを発表した。オフィスと現場をデジタルでつなぐデジタルビジネスを強化する方針で、これも株高を後押ししている。
■ロランドDG <6789> 2,523円 +46 円 (+1.9%) 本日終値
ローランド ディー.ジー.<6789>が4連騰。東海東京調査センターが1日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価3500円を継続しており、時価水準とのカイ離の大きさから、これを好材料視した買いが入ったようだ。会社側では19年12月期に営業利益30億円を見込むが、同センターでは3年ぶりとなるサイン用プリンタ新製品(3月発売)の受注が好調なことや、デンタル加工機の需要が旺盛なこともあり、業績は大幅上ぶれが見込まれ、上半期については上方修正も期待しているという。第1四半期に想定以上に利益が出たことや販売ミックスの改善、新製品効果も想定し、同センターでは今期営業利益を40億円(前年比6%減)、来期45億円(同13%増)と予想している。
■ネクソン <3659> 1,635円 +27 円 (+1.7%) 本日終値
韓国発PC向け無料ロールプレイゲームの制作・配信を手掛けるネクソン<3659>が4日続伸。1日引け後に持ち分法子会社であるEmbark Studios AB(以下Embark Studios)の発行済株式数のうち32.8%を追加取得し、66.1%(議決権ベース)に引き上げ連結子会社化することを発表しており、これが株価刺激材料となったもようだ。欧米のオンライン市場における同社グループのゲームラインアップを強化するため18年11月に、Embark Studiosへの戦略的投資を実施し、持ち分法適用関連会社とした。今回の追加取得は、シナジーを最大化し、スタジオ間でノウハウを共有する能力を加速するためとしている。
■富士フイルム <4901> 5,584円 +80 円 (+1.5%) 本日終値
富士フイルムホールディングス<4901>が4日続伸、連日の年初来高値更新と気を吐いている。同社株はリーマンショック前の2007年11月に上場来高値5710円をつけているが、きょうは一時5600円台目前まで上値を伸ばし、その更新も視界に入ってきた。同社は多角化を推進し、写真や複写機のほかに医療、特に再生医療分野への注力で知られる。1日取引終了後に子会社が米ベンチャーキャピタルと新会社を設立し、患者以外の第三者のiPS細胞を使ったがん免疫療法の開発を始めることを発表。独製薬大手のバイエルも参画して出資、開発を進める。
■H2Oリテイ <8242> 1,288円 +17 円 (+1.3%) 本日終値
エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>が5日続伸。1日の取引終了後に発表した6月度の売上速報で、全店合計売上高が前年同月比1.9%増と5カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。G20期間中の関西店舗における客数減の影響はあったものの、空梅雨による好天で、月前半から中旬にかけてファッションを中心に夏物商戦が活発化したことが寄与した。また、昨年6月の大阪北部地震による売上減の反動もあったとしている。
■王将フードサービス <9936> 6,470円 +60 円 (+0.9%) 本日終値
王将フードサービス<9936>が続伸。1日の取引終了後に発表した6月度の月次売上高(速報)で、直営既存店売上高が前年同月比5.5%増と7カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。これまで取り組み続けて来た人材育成戦略による店舗QSC(クオリティー、サービス、クリンリネス)の向上と、スマホアプリの拡充による新規顧客の獲得、プレミアムメニュー「極王」シリーズのリニューアルによる客単価向上、ぎょうざ倶楽部スタンプキャンペーンの実施による来店頻度向上などの施策が寄与したという。なお、全店売上高は同7.5%増だった。
■高島屋 <8233> 1,217円 +7 円 (+0.6%) 本日終値
高島屋<8233>はしっかり。1日の取引終了後に発表した6月度の店頭売上速報で、高島屋単体と国内百貨店子会社を含む17店舗合計の売上高は前年同月比0.7%増となり、3カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。ラグジュアリーブランドを中心とした高額品の売り上げが引き続き伸長したほか、クリアランスセールを昨年より1日早い28日にスタートしたことなどが寄与した。商品別では、紳士雑貨、婦人服、婦人雑貨、リビングなどは前年に届かなかったものの、紳士服、特選衣料雑貨、宝飾品・子供情報ホビー、食料品などがプラスで推移した。なお、免税売り上げは同8.2%減だった。
■ZOZO <3092> 2,059円 -55 円 (-2.6%) 本日終値
ZOZO<3092>が安い。SMBC日興証券は1日、同社株の投資評価を「1」から「2」へ引き下げた。目標株価は2200円から2100円に見直した。同証券では、日本のファッションEC市場にはまだ拡大ポテンシャルがあるとみており、同社は業界リーダーとしてEC市場の拡大を牽引する力を秘めている、と指摘。しかし、近年コア事業である受託ビジネス以外へ経営資源を集中し、受託ビジネスの施策や改善が二の次になっている印象を持つとし、受託ビジネスに注力し新たな施策などでGMV(流通取引総額)が再び加速するのを待ちたい、としている。
株探ニュース