日経平均は3日ぶり反落、円高と通商摩擦に懸念/相場概況

市況
2019年7月3日 15時41分

日経平均は3日ぶり反落。2日の米国市場でNYダウは3日続伸し、69ドル高となった。欧州中央銀行(ECB)の総裁人事などに絡み金融緩和への期待が根強く、相場を押し上げた。一方で、米長期金利の低下に伴い円相場が一時1ドル=107円台半ばまで上昇し、本日の日経平均は円高を嫌気して70円安からスタート。米中通商摩擦の長期化などを懸念する向きもあって輸出関連株を中心に売りが広がり、日経平均は寄り付き後も下げ幅を広げ、後場には21566.65円(前日比187.62円安)まで下落する場面があった。

大引けの日経平均は前日比116.11円安の21638.16円となった。東証1部の売買高は10億0890万株、売買代金は1兆9222億円だった。業種別では、石油・石炭製品、鉱業、精密機器が下落率上位だった。一方、水産・農林業、電気・ガス業、小売業が上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の50%、対して値上がり銘柄は46%となった。

個別では、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、トヨタ自<7203>、ZOZO<3092>などが軟調。村田製<6981>、太陽誘電<6976>といった電子部品株の下げが目立ち、安川電<6506>が5%近く下落するなど設備投資関連株も大きく売られた。6月既存店売上高が5カ月ぶりのマイナスに転じたアダストリア<2685>は急反落。また、象印マホービン<7965>などが東証1部下落率上位に顔を出した。一方、6月の「ユニクロ」既存店売上高が大幅な増収となったファーストリテ<9983>は売買代金トップで2%超の上昇。投資ファンドを組成と報じられたソニー<6758>のほか、任天堂<7974>、NTT<9432>、ダイキン工<6367>などはしっかり。中小型株では新工場開設を発表したエンビプロHD<5698>などが急伸し、6月の売上状況が好感されたジンズメイト<7448>はストップ高水準で取引を終えた。

《HK》

提供:フィスコ

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