日経平均は反落、FRB議長証言を控え方向感乏しく/相場概況

市況
2019年7月10日 15時42分

日経平均は反落。9日の米国市場でNYダウは小幅に3日続落し、22ドル安となった。10日に予定されるパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言の内容を見極めたいとの思惑が強く、売り先行後は下げ渋った。ただ、本日の日経平均は上場投資信託(ETF)の分配金捻出に絡んだ売りへの警戒感に加え、6月工作機械受注の落ち込みを嫌気する向きもあって65円安からスタート。前場は円相場の下落とともにプラス圏に浮上する場面もあるなど方向感に乏しい展開だったが、後場に入ると前日終値近辺でこう着感を強めた。

大引けの日経平均は前日比31.67円安の21533.48円となった。東証1部の売買高は11億3868万株、売買代金は1兆9437億円だった。業種別では、海運業、パルプ・紙、鉄鋼が下落率上位だった。一方、鉱業、精密機器、情報・通信業が上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の60%、対して値上がり銘柄は36%となった。

個別では、ファナック<6954>が2%安となったほか、任天堂<7974>、ソフトバンクG<9984>、キーエンス<6861>などがさえない。トヨタ自<7203>、三菱UFJ<8306>、東エレク<8035>は小幅に下げた。不正販売問題に揺れるかんぽ生命保険<7181>は5%安、新たな施工不良を発表したレオパレス21<8848>は7%安。決算発表銘柄ではイズミ<8273>が5%超下落し、ERI HD<6083>や竹内製作<6432>は東証1部下落率上位に顔を出した。一方、KDDI<9433>が連日で2%超上昇し、ファーストリテ<9983>、ソニー<6758>、NTT<9432>もしっかり。コンコルディア<7186>と千葉銀<8331>は提携観測報道を受けて買われた。ハニーズHD<2792>、吉野家HD<9861>、パルHD<2726>、リソー教育<4714>などは決算が好感されて急伸。また、ユニゾHD<3258>はH.I.S.<9603>が株式公開買付け(TOB)を行うと発表し、ストップ高を付けた。

《HK》

提供:フィスコ

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