話題株ピックアップ【夕刊】(2):そーせい、安川電、オプテクスG
■そーせいグループ <4565> 2,273円 -115 円 (-4.8%) 本日終値
そーせいグループ<4565>が大幅反落。SMBC日興証券が11日付で、投資評価を「1」から「2」とし、目標株価を4250円から2400円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。アラガン社に導出し、アルツハイマー病を対象に開発が実施されていたたM1受容体作動薬HTL0018318は18年9月、サルを対象とした試験で予期しない毒性所見(希な腫瘍への変化を複数確認)が確認され、原因調査のため、開発の自主的中断が発表された。現在も原因調査中であり、開発スケジュールが不透明な状態が続いていることや、他社でもアルツハイマー病治療薬の開発中止が相次いでいることを考慮し、成功確率を25%から5%に引き下げたという。また、18年3月にTEVA社から返還されたCGRP受容体作動薬のロイヤルティー、マイルストン収入を同証券予想から外したことなどが理由としている。
■安川電機 <6506> 3,425円 -140 円 (-3.9%) 本日終値
安川電機<6506>が大幅反落。同社が11日発表した20年2月期第1四半期(3~5月)の連結営業利益は前年同期比58.2%減の71億8600万円と市場予想(92億円前後)を下回った。産業用ロボットや半導体製造装置や工作機械に搭載するサーボモーターなどが不振だった。会社側では20年2月期の業績見通しは据え置いたが、通期の予想営業利益465億円に対する進捗率は15%にとどまっており、市場には減益修正への懸念も台頭している。
■オプテックスグループ <6914> 1,340円 -29 円 (-2.1%) 本日終値
オプテックスグループ<6914>が反落。11日の取引終了後、19年12月期連結業績予想について、売上高を430億円から400億円(前期比0.3%減)へ、営業利益を53億円から34億円(同31.9%減)へ、純利益を40億円から25億円(同33.8%減)へ下方修正したことが嫌気された。中国経済の減速やスマートフォンの世界需要の頭打ちに伴い、設備投資需要が鈍化し、FA事業及びMVL事業が苦戦したことが要因。また防犯関連事業で、ヨーロッパ向けの屋外防犯センサの販売が伸び悩んだことや、米中貿易摩擦に伴う関税対策として米国向け製品を中国からベトナムへ生産移管することによる一時的なコストアップも利益を圧迫した。
■ファナック <6954> 19,215円 -390 円 (-2.0%) 本日終値
ファナック<6954>、キーエンス<6861>、SMC<6273>など設備投資関連株が安い。前日発表された安川電機<6506>の19年3~5月期決算が市場コンセンサスを下回る低調であったことで、中国向け売上比率の高いFA関連機器を手掛ける銘柄群に連想売りが波及している。外国為替市場では1ドル=108円台半ばの推移と円安方向に振れているが、ここ最近は輸出株と為替動向の連動性が薄れており、株価を下支える効果は限定的となっている。
■エルテス <3967> 1,998円 +400 円 (+25.0%) ストップ高 本日終値
エルテス<3967>がストップ高。SNS上での風評被害や炎上対策などネットリスクを回避するソリューションを手掛けるが、リスク検知に特化したビッグデータ解析技術などで強みを持っており、企業のSNSを活用した広告が普及するなかで需要を捉えている。同社が11日取引終了後に発表した19年3~5月期の営業利益は前年同期比2.9倍の4900万円と急増、通期計画の5000万円にほぼ肩を並べた。これがポジティブサプライズとなり投資資金の流入を誘った。
■旭化学工業 <7928> 481円 +50 円 (+11.6%) 一時ストップ高 本日終値
旭化学工業<7928>が続急伸。11日の取引終了後に発表した第3四半期累計(18年9月~19年5月)連結決算が、売上高64億5700万円(前年同期比9.0%増)、営業利益1億1700万円(同13.0%増)、純利益7800万円(同2.0倍)と2ケタ営業増益となったことが好感された。国内市場で、電動工具部品と自動車部品がともに受注を増やしたことが業績を牽引した。また、中国事業の収益が改善したことも寄与した。なお、19年8月期通期業績予想は、売上高85億円(前期比8.4%増)、営業利益1億8000万円(同89.5%増)、純利益1億4000万円(同2.3倍)の従来見通しを据え置いている。
■東洋電機製造 <6505> 1,464円 +102 円 (+7.5%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
鉄道車両用電機品などを手掛ける東洋電機製造<6505>が大幅続伸。同社は11日取引終了後に、20年5月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを9億円(前期比61.4%増)としていることが好感されているようだ。売上高は420億円(同2.0%増)を見込む。米国の貿易政策が世界経済に与える影響に留意が必要な状況が続いているが、国内及び中国、ASEAN(東南アジア諸国連合)の鉄道インフラ投資は堅調に推移するとみている。
■サーバーワークス <4434> 16,300円 +900 円 (+5.8%) 本日終値
サーバーワークス<4434>が急反発。11日の取引終了後、20年2月期の単独業績予想について、最終利益を2億6500万円から2億9200万円(前期比17.9%減)に上方修正したことに加えて、8月31日を基準日として1対2株の株式分割を実施すると発表したことが好感された。最終利益予想の上方修正は、保有するテラスカイ<3915>株の一部を売却したのに伴い、第1四半期に特別利益を計上したことが要因としている。なお、売上高60億500万円(前期比34.1%増)、営業利益3億7200万円(同11.1%増)は従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(3~5月)決算は、売上高14億4000万円、営業利益1億円、純利益9300万円だった。前年同期は四半期決算を発表していないため比較はないものの、クラウドインテグレーションで、既存顧客からの追加案件の受注や大型案件の受注が増えたとしている。
■あじかん <2907> 923円 +40 円 (+4.5%) 本日終値
あじかん<2907>が11連騰。11日の取引終了後、ごぼう茶が大腸憩室炎の再発を予防する可能性を確認したと発表しており、これを好感した買いが入った。今回行われた研究は、けいゆう病院消化器内科部長・水城啓医師(現東京シーフォートスクエアクリニック院長)と、島根大学医学部第2内科教授・木下芳一医師(現製鉄記念広畑病院病院長)との共同研究で確認したもの。なお、同研究成果はオンライン科学誌「Scientific Reports」(19年5月1日)に掲載されている。
■柿安本店 <2294> 2,176円 +93 円 (+4.5%) 本日終値
柿安本店<2294>は続伸。同社は百貨店での精肉、総菜、和菓子の販売事業などを手掛け、営業力の強化や商品開発に注力することで多様化するニーズを取り込んでいる。11日引け後に発表された20年2月期第1四半期(3~5月)の単独決算は、売上高が前年同期比1.2%増の107億4500万円と微増にとどまったものの、営業利益は同26.3%の6億5000万円と大幅な伸びを示した。上期計画の10億円に対する進捗率は65%に達していることを材料視する買いが流入した。
株探ニュース