話題株ピックアップ【夕刊】(1):グレイス、コーセー、じげん
■グレイステクノロジー <6541> 2,820円 +121 円 (+4.5%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
グレイステクノロジー<6541>が3連騰。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「2019年4~6月期の単独営業利益は前年同期と比べ約5倍の1億5千万円強になったようだ」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、単価の高い家電メーカーなど向けに大口受注を確保し、利益を押し上げたという。また、マニュアルの受注増に加えて、人工知能(AI)を活用して顧客企業がマニュアルの管理や更新をできるシステムの販売も伸びたようだ。
■ISID <4812> 3,640円 +90 円 (+2.5%) 本日終値
電通国際情報サービス <4812> が逆行高。17日大引け後、19年12月期上期(1-6月)の連結経常利益を従来予想の39.3億円→51.5億円に31.1%上方修正。増益率が1.8%増→33.5%増に拡大し、従来の2期連続での上期の過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。企業や公共機関のIT投資需要の高まりを背景に、システム開発の受注が伸びたことが寄与。販管費が想定を下回ったことも利益を押し上げた。なお、通期の経常利益は従来予想の84億円(前期は81.9億円)を据え置いた。
■コーセー <4922> 18,250円 +180 円 (+1.0%) 本日終値
コーセー<4922>が全般地合い悪のなか上値指向を見せている。国土交通省観光庁が17日引け後に、訪日外国人観光客19年4~6月期が前年同期比13%増の1兆2810億円と四半期ベースでは過去最高となったと発表。国別では中国の観光客が単価の高い化粧品、香水などの嗜好品を買い求めることで消費を押し上げている。これを受け、訪日客消費で業績寄与が見込めるインバウンド関連として買いが向かった。
■パークシャ <3993> 6,020円 +50 円 (+0.8%) 本日終値
PKSHA Technology<3993>は続伸。12日引け後に発表した354万株の公募増資(オーバーアロットメント最大53万1000株)を嫌気され大幅下落を余儀なくされたが、その後急速に切り返している。調達資金の一部をアルゴリズムの研究開発など成長投資に充てる計画で見直し買いを誘った。アルゴリズムを活用したソフトのライセンス販売を手掛け、人材面では優秀なAIエンジニアを増員している。19年9月期は営業利益段階で前期比51%増の9億円を見込んでいるが、画像認識ソフト「HRUS」や顧客対応自動化ソフト「BEDORE」の引き合い旺盛で中期成長期待も高い。
■じげん <3679> 799円 +6 円 (+0.8%) 本日終値
じげん<3679>が3日続伸。17日の取引終了後、NTTドコモ<9437>と共同で企画開発し、17年9月に提供を開始した求人情報サービス「dジョブ スマホワーク」の利用登録者数が、7月16日時点で100万人を突破したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同サービスは、「スマホワーク」と「求人情報」の2つのカテゴリからなる仕事探しのプラットフォーム。「スマホワーク」では、スマホでできる簡単なアンケートや口コミ、草取りやフードデリバリーなどの短時間外に出て働く仕事を提供しているほか、「求人情報」では複数の大手求人情報サイトの案件を多数掲載している。
■レーザーテック <6920> 4,435円 +15 円 (+0.3%) 本日終値
レーザーテック<6920>が地合い悪に抗して3日続伸。前日にオランダの半導体製造装置大手ASMLが発表した19年4~6月期決算で1株利益が市場コンセンサスを上回り、株価を急伸させたことで、この流れが東京市場にも波及している。ASMLはEUV露光装置で世界シェアを独占している。レーザーテックも半導体生産プロセスで不可欠であるマスクブランクス検査装置で独占的な世界シェアを有しており、連想買いの対象となった。
■住友不動産 <8830> 3,999円 +1 円 (+0.0%) 本日終値
住友不動産<8830>は全般安のなかしっかり。17日の取引終了後、インド・ムンバイの新都心BKC(バンドラ=クルラ=コンプレックス)地区で最大級のオフィスビル用地を取得したと発表しており、これを好材料視した買いが株価を下支えしているようだ。取得した用地は、1万2486平方メートルの大きな区画で、取得価額は223億8000万ルピー(約358億円)。近年、ムンバイ中心部では新しいオフィスビル供給が少なく、オフィス需給が逼迫していることから、同社は同物件で東京グレードの最新鋭オフィスビル開発を行い、長期保有の賃貸事業に取り組むという。
■タカラリート <3492> 113,900円 +7,300 円 (+6.9%) 本日終値
17日に業績修正を発表。「今期経常を一転36%増益に上方修正・最高益、分配金も1560円増額」が好感された。
タカラレーベン不動産投資法人 <3492> [東証R] が7月17日大引け後(15:00)に業績・配当修正を発表。19年8月期の経常利益を従来予想の10.5億円→15.9億円(前期は11.7億円)に51.3%上方修正し、一転して35.7%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。
■パソナグループ <2168> 1,553円 -120 円 (-7.2%) 本日終値 東証1部 下落率5位
パソナグループ<2168>やパーソルホールディングス<2181>が大幅安。きょう付の日本経済新聞朝刊で「厚生労働省は派遣社員に勤務年数や能力に応じた賃金を支払うよう人材派遣会社に義務づける」と報じている。「同一労働同一賃金」の制度が20年4月に開始するのに合わせ、正社員との賃金差を縮小するのが目的だが、賃金上昇のためには派遣先企業に働きかけて、派遣単価を上げてもらう必要があるため、派遣社員の活用に慎重になるとの見方から、人材派遣大手には売りが出たようだ。
■NOK <7240> 1,538円 -105 円 (-6.4%) 本日終値
NOK<7240>が大幅続落。17日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を6700億円から6250億円(前期比6.6%減)へ、営業利益を310億円から205億円(同11.4%減)へ、純利益を220億円から135億円(同3.9倍)へ下方修正したことが嫌気された。シール事業で中国・北米市場の自動車向けや一般産業機械向けの販売減少が継続する見通しであることに加えて、電子部品事業で高機能スマートフォン向けの販売が減少する見通しであることが要因としている。
株探ニュース