話題株ピックアップ【夕刊】(2):大成建、神戸鋼、ヤフー
■ワコム <6727> 386円 +14 円 (+3.8%) 本日終値
ワコム<6727>が全般急落相場のなか、売買高を膨らませ一時10%近い上昇で409円まで上値を伸ばす人気となった。機関投資家による貸株調達に伴う空売りの買い戻しが寄与したとみられる。同社株の400円台はマドを開けて急落する前の5月10日以来、約3カ月ぶり。同社が2日取引終了後に発表した19年4~6月期決算は営業損益が2億5900万円の赤字と前年同期の3億8800万円の赤字から損失幅が縮小した。20年3月期営業利益は前期比25%増の52億円の計画に変更はない。なお20年3月期の売上高予想について従来見通しの930億円から955億円に上方修正しており、これも買い人気を誘発した。
■大成建設 <1801> 3,810円 +125 円 (+3.4%) 本日終値
大成建設<1801>が後場急伸。同社はきょう午後2時に、20年3月期第1四半期累計(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は259億700万円(前年同期比69.5%増)となり、上半期計画465億円に対する進捗率は55.7%となった。国内で再開発案件などの大型工事が増加したことで、同期間の受注高は約3331億円(前年同期比36.3%増)に拡大。国内の手持ち工事が順調に進んだことを背景に、売上高は約3496億円(同9.9%増)となった。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。
■王将フードサービス <9936> 6,920円 +220 円 (+3.3%) 本日終値
王将フードサービス<9936>が続伸したほか、吉野家ホールディングス<9861>、松屋フーズホールディングス<9887>など外食セクターの銘柄が堅調、全面安相場の中で強さをみせている。市場では「急激な円高が全体相場にネガティブに作用しているが、その影響がプラス方向に働きやすい外食産業で、足もと好調な業績をみせている銘柄に資金シフトの動きがみられる」(国内ネット証券ストラテジスト)という。これらの銘柄が属する「小売」は業種別騰落率でもっとも下落率が小さい。
■ファンコミ <2461> 560円 +16 円 (+2.9%) 本日終値
ファンコミュニケーションズ<2461>が反発。前週末2日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(1~6月)連結業績について、営業利益が17億円から19億7300万円(前年同期比13.4%減)へ、純利益が11億9000万円から12億9000万円(同20.6%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。事業環境の変化への対応を継続して行っており、売上高が168億円から177億9500万円(同3.3%減)へ計画を上回ったことが要因としている。
■東京建物 <8804> 1,281円 +31 円 (+2.5%) 本日終値
東京建物 <8804> が5日ぶりに反発。2日大引け後に発表した19年12月期上期(1-6月)の連結経常利益が前年同期比6.8%増の289億円に伸びて着地したことが買い材料視された。ビル事業で都市型コンパクト商業施設2件を含む不動産の売却益が膨らみ、30.9%の大幅増収を達成したことが寄与。通期計画の430億円に対する進捗率は67.4%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■ユナイテッドアローズ <7606> 3,015円 +17 円 (+0.6%) 本日終値
ユナイテッドアローズ<7606>はしっかり。前週末2日の取引終了後に発表した7月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高は前年同月比3.0%減と3カ月ぶりに前年実績を下回ったが、直近の株価下落で織り込み済みとの見方が強まっている。7月は全般的に昨年よりも気温が低く夏物需要が鈍く推移した。下旬の気温上昇で回復基調に変わったものの、月度では前年を下回った。また、前年に比べて休日が1日少なかったことで、マイナス1.7%程度の影響があったとしている。なお、全社売上高は同1.3%減だった。
■SPDR <1326> 14,530円 +30 円 (+0.2%) 本日終値
SPDRゴールド・シェア<1326>やETFS 金上場投資信託<1672>、純金上場信託(現物国内保管型)<1540>など金ETFが高い。2日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は前日比25.1ドル高の1トロイオンス=1457.5ドルに上昇。一時、1461ドル前後と13年5月以来、6年3カ月ぶりの水準に値を上げた。トランプ米大統領が1日に中国に対して追加関税の第4弾を発動すると発表。米中貿易摩擦への警戒感が高まるなか、リスクオフ局面で上昇しやすい金に買い資金が向かっている。また、米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)が利下げ姿勢を強めていることも、金利のつかない金の買い要因となっているようだ。
■神戸製鋼所 <5406> 559円 -100 円 (-15.2%) ストップ安 本日終値 東証1部 下落率2位
神戸製鋼所<5406>が急落し年初来安値を更新。前週末2日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を2兆700億円から2兆円(前期比1.4%増)へ、営業利益を450億円から250億円(同48.2%減)へ、最終利益を250億円から100億円(同72.2%減)へ下方修正し、あわせて中間配当を無配(前年同期10円)にするとしたことが嫌気された。鉄鋼事業における製品構成の悪化や、アルミ・銅事業で半導体・IT分野向けや海外の自動車向けの販売数量の減少が見込まれるほか、関係会社における設備トラブルなどを起因とした生産性の悪化などが要因という。また、油圧ショベルの販売台数が中国を中心に減少すると予想されることも響くとしている。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高4644億5800万円(前年同期比2.9%減)、営業利益27億4300万円(同80.2%減)、最終損益11億5500万円の赤字(前年同期126億5900万円の黒字)だった。
■日特エンジニアリング <6145> 2,451円 -356 円 (-12.7%) 本日終値
日特エンジニアリング<6145>が大幅安で、4日続落となっている。同社は2日取引終了後に、20年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は2億6000万円(前年同期比68.4%減)となり、上半期計画20億5000万円に対する進捗率は12.7%にとどまった。売上高は51億8500万円(同25.4%減)で着地。米中貿易摩擦の影響を受けた顧客の設備投資抑制などを背景に、主力のワインディングシステム&メカトロニクス事業は減収減益となった。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。
■ヤフー <4689> 280円 -40 円 (-12.5%) 本日終値 東証1部 下落率4位
2日に決算を発表。「4-6月期(1Q)税引き前は15%減益で着地」が嫌気された。
ヤフー <4689> が8月2日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。20年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前利益は前年同期比14.7%減の413億円に減った。
株探ニュース