6日の米国市場ダイジェスト:まちまち、FRB議長講演は利下げへの手掛かりなし

市況
2019年9月9日 7時52分

■NY株式:まちまち、FRB議長講演は利下げへの手掛かりなし

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は69.31ドル高の26797.46、ナスダックは13.75ポイント安の8103.07で取引を終了した。8月雇用統計は非農業部門雇用者数が予想を下振れたものの、平均時給の伸びが加速したため、寄り付き後から揉み合う展開となった。その後は、パウエルFRB議長の講演を見極めたいとの思惑から小幅上昇となった。講演は概ね予想通りの内容となったほか、雇用統計について景気後退に繋がる内容ではないとの見方が示され、上げ幅を縮小。ナスダックは下落に転じた。セクター別では、電気通信サービスや食品・生活必需品小売が上昇する一方で運輸やメディアが下落した。

セキュリティソフトのシマンテック(SYMC)は、プライベート・エクイティ(PE)からの買収提案を受けたことが明らかとなり、上昇。会員制卸売のコストコ・ホールセール(COST)は、8月の既存店売上高が予想を上振れたほか、一部アナリストが目標株価を引き上げ、堅調推移。一方で、SNSのフェイスブック(FB)は、独占禁止法違反に抵触したとして複数州の司法長官が調査に乗り出したことが報じられ、下落。代替肉食品メーカーであるビヨンド・ミート(BYND)は、一部アナリストによる投資判断引き下げを受け、軟調推移となった。

来週は、10日より開催されるアップルの新製品発表会や、これを受けた株価動向に注目が集まりそうだ。ニュース配信の「Apple News+」や動画配信の「Apple TV+」、ゲーム配信の「Apple Arcade」の3つの定額配信サービスの追加情報に注目したい。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:ドル106.90円、米非農業部門雇用者数が予想を下回る伸び

6日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円03銭から106円62銭まで下落して106円90銭で引けた。

米8月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を下回る伸びにとどまったほか、パウエルFRB議長が追加利下げの可能性を示唆したため米債利回り低下に伴うドル売りが優勢となった。しかし、同時に賃金が予想以上の伸びとなったためドル売りも限定的となった。

ユーロ・ドルは、1.1022ドルから1.1057ドルのレンジで上下に振れた。ユーロ・円は、118円06銭から117円82銭まで下落。

ポンド・ドルは、1.2337ドルから1.2280ドルまで下落した。英国の欧州連合(EU)離脱への不透明感も根強くポンド買いが続かず上値を抑制した。

ドル・スイスは、0.9912フランから0.9860フランまで下落。

■NY原油:続伸、全米の石油掘削装置の稼働が21カ月ぶり低水準

6日のNY原油先物10月限は続伸(NYMEX原油10月限終値:56.52 ↑0.22)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日比+0.22ドルの56.52ドルで通常取引を終えた。米雇用統計の雇用者数が予想を下回ったため需要鈍化懸念を受けた売りが再燃したものの、全米の石油掘削装置の稼働が21カ月ぶりの低水準となったため、供給ひっ迫懸念を受けた買いが優勢となった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.73ドル -0.39ドル(-1.39%)

モルガン・スタンレー(MS) 42.18ドル -0.29ドル(-0.68%)

ゴールドマン・サックス(GS)207.21ドル +0.16ドル(+0.08%)

インテル(INTC) 50.92ドル +0.82ドル(+1.64%)

アップル(AAPL) 213.26ドル -0.02ドル(-0.01%)

アルファベット(GOOG) 1204.93ドル -6.45ドル(-0.53%)

フェイスブック(FB) 187.49ドル -3.41ドル(-1.79%)

キャタピラー(CAT) 122.70ドル -0.29ドル(-0.24%)

アルコア(AA) 19.11ドル -0.51ドル(-2.60%)

ウォルマート(WMT) 114.73ドル -0.71ドル(-0.62%)

スプリント(S) 6.82ドル +0.06ドル(+0.89%)

《SF》

提供:フィスコ

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