前場に注目すべき3つのポイント~今週は懐疑の中での上昇が意識されやすい局面

市況
2019年9月9日 8時33分

9日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:今週は懐疑の中での上昇が意識されやすい局面

■前場の注目材料:クミアイ化、3Q営業利益23.8%増、コンセンサス上回る

■新聞休刊日のため休信

■今週は懐疑の中での上昇が意識されやすい局面

9日の日本株市場は、引き続きこう着ながらも、底堅い相場展開になりそうだ。6日の米国市場は、NYダウが69ドル高、ナスダックは13ポイント安と、まちまちの展開。8月雇用統計は非農業部門雇用者数が予想を下振れたものの、平均時給の伸びが加速したため、市場反応は限られていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円高の21220円。円相場は1ドル106円80銭台で推移している。

米中両国は先週、閣僚級の貿易協議を10月初めにワシントンで開くことで合意した。トランプ大統領のつぶやきには注視しておきたいところであるが、足元では下へのバイアスは強まりづらいところであろう。再び日経平均の2万円接近への警戒感は後退しており、先週の上昇による20700円処のレンジ上限突破によって、さらにレンジが切り上がってくる可能性もある。

基本的には週末に先物オプション特別清算指数算出(SQ)が控えているため、限月交代に伴うロールオーバーが中心になりやすく、大きなトレンドは出難いところではある。しかし、これまでの20500円の中心レンジから21000円に切り上がっていることから、直近のレンジ上限を支持線に、21000円固めから21500円処までのレンジを想定しておきたいとこである。センチメントが弱気に傾いていたこともあり、指値状況が薄い中では小さいエネルギーでも値幅が出やすくなる。ショートカバー中心ではあろうが、底堅さからのレンジ切り上げを見極めるところであろう。

また、テクニカル面では、今週にもシグナルが転換してくる可能性がありそうだ。先週の上昇で75日線が支持線に変わる可能性があるほか、パラボリックはSAR値を突破してことで、陽転シグナルが発生。一目均衡表では雲下限を突破しており、この雲は今週にはねじれを起こしてくる。雲上限が21000円処まで下がるため、自然体で雲上限を突破する格好となる。本日は台風の影響もあって商いは膨らみづらいだろうが、今週は懐疑の中での上昇が意識されやすい局面でもある。

■クミアイ化、3Q営業利益23.8%増、コンセンサス上回る

クミアイ化は第3四半期決算を発表。営業利益は前年同期比23.8%増の62.48億円だった。コンセンサス(56億円程度)を上回ったほか、通期計画(61億円)を超過している。国内販売部門の農耕地向け製品は、水稲用除草剤「エフィーダ剤」の本格販売が開始され、また、水稲用箱処理剤の新規混合剤が上市されるとともにその他混合剤の出荷が伸張した。海外販売部門は、基幹製品である畑作用除草剤「アクシーブ剤」の出荷が伸張を続けている。また、電子材料や高耐熱樹脂の原料向けビスマレイミド類をはじめとする精密化学品事業、防水剤や電子材料などの原料向けウレタン硬化剤事業も、総じて順調に推移。一方、医療機器殺菌原体や製紙向けの産業薬品事業については前年同期を下回っている。あわせて、300万株(発行済み株数に対する割合(自社株除く) 2.4%)、27億5100万円を上限に自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の買付けを発表。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(21199.57、+113.63)

・NYダウは上昇(26797.46、+69.31)

・シカゴ日経225先物は上昇(21220、大阪比+20)

・SOX指数は上昇(1568.34、+2.13)

・VIX指数は低下(15.00、-1.27)

・米原油先物は上昇(56.52、+0.22)

・米長期金利は低下

・株安局面での自社株買い

・米追加利下げ期待

・欧州中央銀行(ECB)が追加緩和検討

・日銀のETF購入

・新聞休刊日のため休信します。

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:50 4-6月期GDP2次速報(前期比年率予想:+1.3%、1次速報:+1.8%)

・08:50 7月経常収支(予想:+2兆460億円、6月:+1兆2112億円)

<海外>

・特になし

《SF》

提供:フィスコ

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