話題株ピックアップ【夕刊】(2):リクルート、ノムラシス、OSGコーポ
■リクルート <6098> 3,175円 -86 円 (-2.6%) 本日終値
リクルートホールディングス<6098>が4日ぶりに反落。同社は先月28日に株式売り出しを発表したが、この日から売出価格の決定期間に入っていることから警戒感が膨らんでいる様子だ。凸版印刷<7911>や大日本印刷<7912>など既存株主13社が最大1億2150万株の保有するリクルート株を売却する予定だ。
■ノムラシス <3940> 469円 +80 円 (+20.6%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
ノムラシステムコーポレーション<3940>が大幅高。同社は9日、東証1部上場の国内大手広告代理店のグループ企業からRPA開発を受注したと発表。企業名など詳細は明らかにしていないが、業績への寄与などが期待されているようだ。
■OSGコーポレーション <6757> 914円 +150 円 (+19.6%) ストップ高 本日終値
OSGコーポレーション<6757>がストップ高。同社は家庭用を主力とする浄水器メーカーでアルカリイオン整水器も手掛ける。製販とメンテナンスを一貫して展開することで顧客需要を捉えている。9日取引終了後に発表した、19年2~7月期決算は営業利益が前年同期比41%増の3億6600万円と大幅増益を達成、これを材料視する買いを呼び込んだ。
■アイスタディ <2345> 661円 +100 円 (+17.8%) ストップ高 本日終値
アイスタディ<2345>がストップ高。同社は9日取引終了後に、システム開発などを手掛けるエイム・ソフト(東京都新宿区)の株式を取得し、完全子会社化すると発表。これによるシナジーなどが期待されているようだ。株式譲渡実行日は10月1日を予定。同社は今回の買収が、人工知能(AI)やビッグデータ、IoTなどに関連する高度ITスキルを習得するための学習コースと、そのスキルを生かした転職への支援を組み合わせた「人材育成・提供」総合サービスであるiStudy ACADEMYを大きく飛躍させる足掛かりになるとしている。
■sMedio <3913> 1,093円 +150 円 (+15.9%) ストップ高 本日終値
sMedio<3913>は連日のストップ高。AIディープラーニング型映像や画像解析エンジンを自社開発、顔認証やエッジ端末、IoT機器への実装に会社側は傾注する構えをみせており、今後の業容拡大に期待した買いが継続している。時価総額20億円前後と小型で信用買い残なども低水準で上値が軽い。一昨年7月には2868円に買われるなど天井の高さが魅力となっている。
■ITbook <1447> 420円 +34 円 (+8.8%) 本日終値
ITbookホールディングス<1447>が急反発。今月に入り4日、5日と連日のストップ高を演じる人気となり、その後は目先筋の利益確定売りが一巡するのを待って、再び投資資金が流入している。官公庁案件に高い実績があり、経営統合によりシステム開発と地盤改良分野双方で強みを発揮している。また、同社は外国人労働者の生活支援ビジネスを展開しており、今年4月から「改正出入国管理法」の施行などで収益機会が高まっている。海外ではアジア地域に橋頭保を築き、事業展開を軌道に乗せている。10日取引時間中に、カンボジア円借款事業に関わる地盤調査の受注や、ベトナム再生可能エネルギーによる発電事業に際する地盤調査の受注状況などについて開示、これが足もとの株価を刺激している。
■ビーブレイクシステムズ <3986> 1,770円 +117 円 (+7.1%) 本日終値
ビーブレイクシステムズ<3986>が急伸。同社はきょう、日本リブレイン(浜松市)及びグループ会社を含む全12社の新基幹業務システムに、自社が手掛けるクラウドERP「MA-EYES」が採用されたと発表。これが株価を刺激したようだ。
■NATTY <7674> 4,595円 +285 円 (+6.6%) 本日終値
餃子居酒屋「ダンダダン酒場」を展開するNATTY SWANKY<7674>が大幅続伸し、上場来高値を更新した。同社は9日取引終了後に、8月度の月次報告を公表。既存店売上高は前年同月比2.0%増となり、2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されたようだ。同月は既存店客数が同2.3%増(7月度は0.4%増)に伸び、客単価は同0.3%減(7月度は0.8%減)に改善。店舗でのQSC(品質、サービス、清潔さ)向上に取り組んだことで、お盆休み期間を中心に来店客が増加した。なお、全店ベースの売上高は同40.8%増となった。
■日東製網 <3524> 1,484円 +72 円 (+5.1%) 本日終値
日東製網<3524>が高い。10日付の日本経済新聞は「日米両政府は宇宙空間で人工衛星の事故が発生しないように『交通管理』の仕組みづくりで連携する」と報道。記事によると、日本は宇宙の交通網を阻害する宇宙ごみの除去技術を2020年代半ばにも確立して協力するとしており、関連銘柄として同社への関心が高まったようだ。同社は、無結節網技術を生かし、宇宙ごみ除去システムに必須の資材である「導電性網状テザー」と呼ばれる、電気を通すひも状の開発に宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で取り組んでいる。
■明和産業 <8103> 595円 +23 円 (+4.0%) 本日終値
明和産業<8103>が大幅高、切り返し急となっている。同社は三菱系の中堅商社だが、中低位株物色人気に乗り株価水準を大きく切り上げている。同社株の人気に火をつけたのが、8月初旬の今20年3月期第1四半期決算時に発表した強力な株主還元策だ。今期は年12円配当を計画していたが、政策保有株式の縮減に伴い計上した資金を原資に一気に56円まで高めたことが市場のサプライズを誘った。配当利回りは時価換算でも9%超と群を抜いている。株価は、これを背景に今月4日に684円まで買われ、動意直前の8月9日終値との比較で上昇率は94%とほぼ倍化した。9月4日付で貸株注意喚起の規制が入ったことでいったん利食われたが、目先筋の売り一巡を待って改めて買い直されている。直近信用倍率は0.8倍弱、日証金では逆日歩がついており、需給相場の様相を帯びている。
株探ニュース