30日の米国市場ダイジェスト:NYダウ96ドル高、中国への投資制限に関する一部報道を否定

市況
2019年10月1日 7時51分

■NY株式:NYダウ96ドル高、中国への投資制限に関する一部報道を否定

米国株式相場は上昇。ダウ平均は96.58ドル高の26916.83、ナスダックは59.71ポイント高の7999.34で取引を終了した。米財務省報道官が中国企業の米株式市場での上場廃止を検討しているとの先週の報道を否定し、買いが先行。中国政府が10月の米中高官協議の具体的な日程に言及したほか、同国企業に対して米国産大豆を報復関税なしに購入することを認めたことが伝わり、米中貿易摩擦を巡る懸念が後退し、終日堅調推移となった。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や耐久消費財・アパレルが上昇する一方でエネルギーや銀行が下落した。

中国への投資制限に関する一部報道が否定され、先週下落した中国オンライン小売のアリババ・グループ(BABA)、中国の検索大手バイドゥ(BIDU)などが買い戻された。家庭用品小売のベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)は、一部アナリストが投資判断を上方修正し上昇。携帯端末のアップル(AAPL)は、JPモルガンによる目標株価引き上げを受け、堅調推移。一方で、電気自動車のテスラ(TSLA)は、7-9月期の納車台数が10万台を下回り、決算で前年比で減収になるとの見方が報じられ売られた。

ソフトバンクグループが大株主で、シェアオフィス事業を手がけるウィーワークは、新規株式公開(IPO)計画の撤回を表明した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米政権は対中投資制限を巡る一部報道を否定

9月30日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円93銭から108円18銭まで上昇し、108円09銭で引けた。米国の9月シカゴ購買部協会景気指数が50を割り込み、ドル売りが一時優勢となった。しかし、米財務省やナバロ米国家通商会議(NTC)委員長が対中の証券投資の制限措置を検討しているとの報道を否定。中国は米国産大豆購入で追加的な関税免除措置を検討していると報じられたことから、ドル買い・円売りが強まった。

ユーロ・ドルは、1.0885ドルまで下落後、1.0914ドルまで反発し、1.0900ドルで引けた。ドイツの9月消費者物価指数速報値は市場予想を下回り、1年半ぶりの低水準になったため域内金利の先安感に伴うユーロ売りが加速。ユーロ・円は、117円55銭まで下落後、117円96銭まで反発。ポンド・ドルは、1.2346ドルまで上昇後、1.2276ドルまで反落。英国政府が欧州連合(EU)に提出する離脱案の準備が完了したとの報道でポンドは下げ止まった。ドル・スイスは、0.9948フランから0.9988フランまで上昇した。

■NY原油:大幅続落で54.07ドル、サウジアラビアの生産能力回復やユーロ安を意識した売りも

NY原油先物11月限は大幅続落(NYMEX原油11月限終値:54.07 ↓1.84)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比-1.84ドルの54.07ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは53.98ドル-56.57ドル。サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコの石油生産能力回復やユーロ安を意識した売りが観測されており、NY原油先物は一時54ドルを下回った。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 29.17ドル -0.18ドル(-0.61%)

モルガン・スタンレー(MS) 42.67ドル -0.17ドル(-0.40%)

ゴールドマン・サックス(GS)207.23ドル -1.74ドル(-0.83%)

インテル(INTC) 51.53ドル +0.75ドル(+1.48%)

アップル(AAPL) 223.97ドル +5.15ドル(+2.35%)

アルファベット(GOOG) 1219.00ドル -6.09ドル(-0.50%)

フェイスブック(FB) 178.08ドル +0.98ドル(+0.55%)

キャタピラー(CAT) 126.31ドル -0.28ドル(-0.22%)

アルコア(AA) 20.07ドル -0.54ドル(-2.62%)

ウォルマート(WMT) 118.68ドル +0.23ドル(+0.19%)

スプリント(S) 6.17ドル +0.12ドル(+1.98%)

《SF》

提供:フィスコ

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