前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年10月2日 5時30分

■セキド <9878>  769円 (+49円、+6.8%)

セキド <9878> が続急伸、一時20%超上昇した。同社は1日、厚生労働省から労働者派遣事業及び有料職業紹介事業についての許可を取得したと発表。今後の展開などが期待されたようだ。許可取得は、中国を中心とした海外出身者で在留資格を持ち、日本での就業を希望している人に、快適で公正な条件のもと安心して働ける環境を提供することが主な目的。今後、より優秀な人材獲得のために受け入れ態勢の強化及び独自の教育プログラムを実施し、人材の獲得を進めるとともに、他の企業へ紹介・派遣を行うとしている。

■Genky <9267>  2,331円 (+129円、+5.9%)

ドラッグストアを展開するGenky DrugStores <9267> が急反発。同社は9月30日取引終了後に、9月度(8月21日-9月20日)の月次営業速報を公表。既存店売上高は前年同月比4.9%増となり、4ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されたようだ。また同日には、子会社のゲンキーが新規出店に伴う設備資金調達などの機動性及び安定性の確保を目的に、金融機関との間で総額43億円のシンジケートローン(コミットメント期間付タームローン)契約を締結したことも明らかにしており、コミット期間は9月30日から1年間となっている。

■ルネサス <6723>  743円 (+41円、+5.8%)

ルネサスエレクトロニクス <6723> が急反発、9月12日につけた戻り高値733円を上抜き新局面入り。2月13日につけた年初来高値750円の更新を視界に入れてきた。車載マイコンの大手で、9月30日は半導体関連全般が軟化するなか売りに押されたものの、1日は地合い改善に歩調を合わせ改めて買い直される展開。自動車のエレクトロニクス武装が進展するなか、9月26日には米国の車載用認識ソフト開発企業と次世代ADAS向けのスマートカメラ開発で協業することを発表するなど、業容拡大に向けた期待も株価押し上げに寄与している。

■ASB機械 <6284>  3,560円 (+170円、+5.0%)

日精エー・エス・ビー機械 <6284> が3日ぶりに急反発。使い捨てプラスチックによる環境汚染が世界的に問題視されるなか、同社は9月6日にストレッチブロー成形機メーカーとして業界で初めて生分解性プラスチック100%によるボトル成形に成功したと発表している。10月1日付の日経産業新聞が「セブン&アイ・ホールディングスがペットボトルの回収・再生で独自の取り組みを広げている」、9月30日付の日本経済新聞が「世界でプラスチックごみの問題への関心が高まる中、インドも脱プラに動き出す」と廃プラスチック問題を巡る報道が相次いだこともあり、プラごみ対策関連の一角として見直す買いが向かったようだ。同社が使った樹脂は三菱ケミカルホールディングス <4188> 製の土壌分解性の生分解性プラスチック(バイオPBS)で、6月に開催されたG20軽井沢会合にも出展され、国内外から高い関心を得ているという。一般にバイオPBSはストレッチブロー成形には不向きとされているが、独自技術の「1ステップ4ステーション方式」によりボトル成形に成功した。同社では10月にドイツで開かれる「K2019(世界最大規模のプラスチック関連展示会)」に同サンプルボトルを出展するほか、今後も環境配慮型技術の開発を積極的に進めていく方針。

■安川電 <6506>  4,150円 (+185円、+4.7%)

安川電機 <6506> が3900円近辺のもみ合いを上に放れてきたほか、SMC <6273> なども急速に切り返し態勢となるなど、戻り足を強めている。トランプ米政権が対中証券投資の抑制や中国企業の米国株市場上場廃止を検討しているという報道に否定的な姿勢を見せたことで、米中対立に対する警戒感がやや和らいだ。中国向け売上比率の高いFA関連株には空売りの買い戻しが入り、株価に浮揚力が働いている。

■オプトラン <6235>  3,190円 (+130円、+4.3%)

オプトラン <6235> が3日ぶりに反発。岩井コスモ証券は30日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価は3000円から3570円に引き上げた。同社は光学薄膜装置大手。アップル向けなどスマートフォンや車載センサー向け装置を供給している。19年12月期の第2四半期連結営業利益は前年同期比36%増の73億9600万円と好調。今12月通期の同利益は113億円の見込みであり、進捗率は65%に達している。同証券では上振れする可能性が高いとみており、120億円への増額修正を予想している。

■第一生命HD <8750>  1,691円 (+62円、+3.8%)

第一生命ホールディングス <8750> 、T&Dホールディングス <8795> など生保株が高かった。ここ米長期金利は低下基調にあるが、一方で国内の長期債利回りが上昇(マイナス金利幅縮小)に転じている。また、直近は20年債や30年債などの超長期債が利回りを連日切り上げており、20年債は9月17日の水準を上抜いた。長期運用を行う生保セクターには運用環境の改善が見込まれ、買いを誘った。

■乃村工藝社 <9716>  1,409円 (+49円、+3.6%)

乃村工藝社 <9716> が3日ぶり大幅反発。9月30日大引け後、20年2月期上期(3-8月)の連結経常利益を従来予想の39億5000万円から66億円に67.1%上方修正。増益率が10.1%増から84.0%増に拡大し、従来の4期連続での上期の過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。主力のディスプレイ事業で想定より需要が拡大したことで売上が計画を上回ったことが寄与。原価低減に継続的に取り組んだことも利益を押し上げた。なお、通期の経常利益は従来予想の94億円(前期は93億4100万円)を据え置いた。

■アバント <3836>  2,145円 (+73円、+3.5%)

アバント <3836> が大幅高。アバントが1日前場、BI(ビジネス・インテリジェンス)ソリューションを提供する子会社のジールがBI、データ活用に関するオウンドメディア「BI online」をリリースしたと発表したことが材料視された。「BI online」は「データ活用・分析を身近に感じること」をコンセプトに、データ活用のビジネスニュースやデータ活用の事例、データ活用製品の情報などを幅広く配信。オープンデータを使い、データを可視化し、誰もがBI製品を体験できる記事も用意していくとしている。オウンドメディアのリリースがもたらすジールのBIソリューション事業との相乗効果を期待する買いが向かった。

■東エレク <8035>  21,045円 (+480円、+2.3%)

東京エレクトロン <8035> 、ディスコ <6146> など半導体製造装置が堅調。9月30日の米国株市場では半導体製造装置世界トップのアプライドマテリアルズなどが切り返しに転じ、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反発した。これを受けて、東京市場でも同関連株が買い戻される流れとなった。

■オートバクス <9832>  1,785円 (+17円、+1.0%)

オートバックスセブン <9832> が続伸。1日場中にフランチャイズ加盟法人で熊本県においてオートバックス8店舗を経営するオートスターズの株式を11月1日付で取得し、子会社化すると発表したことが好感された。同社は、5月に策定したグループ中期計画「5ヵ年ローリングプラン2019」において国内オートバックス事業の収益拡大を目指しさまざまな施策を展開している。今回の子会社化はその一環で店舗経営体制の最適化を目指すもの。エリア内の競争力強化や経営の効率化を期待する買いが向かった。なお、同社ではオートスターズの株式取得による今期連結業績に与える影響は軽微としている。

※1日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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