ログイン
2019年10月9日 19時30分
特集

まるごと未来都市、成長戦略の要衝「スーパーシティ構想」関連が輝く <株探トップ特集>

―世界で先端技術を活用した都市設計進む、最強の布陣で巻き返す日本のビジョンとは―

第200回臨時国会が4日召集され、参院選後初の本格論戦が12月9日までの67日間にわたって行われる。消費増税に伴う国民生活への影響や日米貿易協定案などが主な議題となる見通しだが、そのほかに注目したいのが先の通常国会で廃案となった「スーパーシティ構想」を含む国家戦略特区法改正案・構造改革特区法改正案の行方だ。スーパーシティ構想を巡っては、安倍晋三首相が9月30日の国家戦略特区諮問会議で「早期実現に取り組む」と述べており、関連銘柄に関心が向かう可能性がある。

●内閣府は自治体からのアイデアを公募

スーパーシティ構想とは、2030年頃に実現される未来社会を先取りした世界最先端を行くまちづくりのこと。具体的には、自動走行・自動配送、キャッシュレス、行政手続きのワンスオンリー化(最初の手続きを行えば、その後のすべての申請・手続きは個人端末からネットで簡単に処理できること)、遠隔医療・介護、遠隔教育、自動ゴミ収集などを積極的に導入した便利で快適な最先端都市が想定されている。似た言葉である「スマートシティ」がエネルギーや交通といった個別分野での取り組み・実証であるのに対し、「スーパーシティ」は更に高い次元に高め“まるごと未来都市をつくる”ことを目指す点に違いがある。

世界各国では、人工知能(AI)やビッグデータを活用し、社会のあり方を根本から変えるような都市設計の動きが急速に進んでいる。例えば、カナダのトロント市ではGoogle系列会社が行政と連携し、ありとあらゆる場所、ヒト、モノの動きをセンサーで把握し、 ビッグデータを使った都市設計が進行中。中国の杭州市ではアリババ系列会社が行政と連携し、交通違反や渋滞対策にカメラ映像のAI分析を役立てている。

日本は海外に比べて遅れている感が否めないものの、政府は成長戦略の肝となるスーパーシティ構想を掲げて巻き返しを図りたい考え。そのためには、個々の規制ごとに協議を進めなければならない現行の国家戦略特区法ではなく、一括して迅速に規制緩和をすることができる改正案の早期成立が必要となる。また、内閣府では9月からスーパーシティ構想の検討を進めている自治体などからのアイデア公募を開始。応募されたアイデアを今後の制度設計や関連施策の政策決定に生かすとともに、応募者との意見交換の場を設けることでスーパーシティ構想の実現を加速させる構えだ。

●ギフティはスーパーシティフォーラムに参加

スーパーシティについては、25年の大阪万博の会場となる夢洲をモデル地区とする案があるほか、神奈川県や埼玉県も構想実現に意欲をみせている。こうしたなか、直近では日立製作所 <6501> が大阪市とデータ利活用に関する連携協定を締結したほか、NEC <6701> はイノベーションを生む共創拠点を大阪市に新設。パナソニック <6752> は、ALSOK <2331> や積水化学工業 <4204> 、大阪ガス <9532> などと社会課題解決に向けた先進的なまちづくり「Suita サスティナブル・スマートタウン」構想を策定した。

また、6月に内閣府が主催した「スーパーシティ スマートシティフォーラム2019」に出展した清水建設 <1803> 、鹿島建設 <1812> 、楽天 <4755> 、富士通 <6702> 、IHI <7013> 、キヤノン <7751> 、リコー <7752> 、凸版印刷 <7911> 、大日本印刷 <7912> 、日本ユニシス <8056> 、三井不動産 <8801> 、NTT <9432> にも活躍の場が広がりそうで、同フォーラムには9月20日に東証マザーズに新規上場したばかりのギフティ <4449> [東証M]も参加している。

●テラスカイ、ブレインパッドなどに商機

スーパーシティは、さまざまなデータを分野横断的に収集・整理し、提供する「データ連携基盤」が軸となることから、グループ会社が内閣府の「農業データ連携基盤」構築に参画した実績のある豆蔵ホールディングス <3756> 、データ連携ミドルウェア「ASTERIA Warp」を提供するアステリア <3853> 、データ連携ツール「DCSpider」を運用するテラスカイ <3915> に注目したい。

このほか、AIエンジン「KIBIT」を活用したソリューションを手掛けるFRONTEO <2158> [東証M]、ビッグデータ活用サービスを提供するブレインパッド <3655> 、AI技術とビッグデータ解析を用いたソリューションビジネスが主力のデータセクション <3905> [東証M]、ビッグデータ分析領域におけるデータサイエンティスト集団であるALBERT <3906> [東証M]なども商機がありそうだ。

●行政支援、遠隔医療・教育、自動配送関連にも注目

これ以外では、行政向け各種支援サービスを手掛けるITbookホールディングス <1447> [東証M]、遠隔画像診断支援サービスを行うイメージ ワン <2667> [JQ]、三井住友カード(東京都港区)が展開する次世代決済プラットフォームを共同構築しているGMOペイメントゲートウェイ <3769> 、国内最大級の量と質を誇る診療データベースを持つメディカル・データ・ビジョン <3902>ドローン物流の社会実装を推進しているFIG <4392> 、遠隔教育に不可欠なネットワーク機器を手掛けるアライドテレシスホールディングス <6835> [東証2]などが関連銘柄として挙げられる。

株探ニュース

株探トップ特集

いま最もホットなテーマを分析!

関連記事・情報

  1. ノーベル化学賞に旭化成名誉フェローの吉野彰氏、リチウムイオン電池を開発 (10/09)
  2. 【高配当利回り銘柄】ベスト30 <割安株特集> 10月9日版
  3. 相場が混乱しても、最強クラスの効果が期待できる「PRM投資」とは (10/09)
  4. 「台風対策」が6位、台風19号への警戒で注目度急上昇<注目テーマ> (10/09)
  5. 上方修正カウントダウン、株高期待膨らむ「有力候補7銘柄」はこれだ!.. (10/07)
  6. 上方修正“先回り”、19年12月期【業績上振れ】候補 31社選出 <成長株特集> (10/06)
  7. 米中協議に揺れるNYダウ、米株「秋相場」の行方と企業決算の急所.. (10/08)
  8. 「キャッシュレス決済」が4位、現金使わないケースが急増傾向に<注目テーマ> (10/08)
  9. 2019年「ノーベル賞」発表目前! 令和で輝く関連有望株・大検証.. (10/03)
  10. すご腕投資家さんに聞く「銘柄選び」の技 某OL(emi)さんの場合<第1回> (10/04)

人気ニュース (直近8時間)

  1. 1
    【明日の好悪材料】を開示情報でチェック! (10月15日発表分) 注目
  2. 2
    今朝の注目ニュース! ★プロパスト、田中化研、東京衡機などに注目! 注目
  3. 3
    本番突入「半導体関連」逆襲高のステージ、EUV技術が開拓する新たな地平 <株探トップ特集> 特集
  4. 4
    本日注目すべき【好決算】銘柄 プロパスト、ヨシムラHD、ワコム (15日大引け後 発表分) 注目
  5. 5
    前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?― 注目
人気ニュースベスト30を見る
ゲストさん プレミアム会員登録
ログイン PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘することを目的としておりません。
投資の最終決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、 China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.