東京株式(大引け)=95円高と反発、米中協議を巡り思惑錯綜

市況
2019年10月10日 15時46分

10日の東京株式市場で日経平均株価は反発。米中通商協議を巡り思惑が錯綜するなか、朝方は軟調に推移したが、売り一巡後は値を上げた。

大引けの日経平均株価は前日比95円60銭高の2万1551円98銭と反発。東証1部の売買高概算は10億6911万株。売買代金概算は1兆8158億500万円だった。値上がり銘柄数は595と全体の27%強、値下がり銘柄数は1458、変わらずは100銘柄だった。

朝方、香港のサウスチャイナ・モーニング・ポストが10~11日に予定される米中通商協議に先立って行われた次官級協議について「主要な貿易問題で進展がなかった」と報道。中国の劉鶴副首相は10日にワシントンを発つ計画だと伝えた。これを受け、米中通商協議に対する警戒感が台頭。日経平均株価は午前9時30分過ぎに一時、150円近い下落となった。NYダウ先物が下落したことなどから売りが先行した。しかし、米メディアは中国副首相が協議1日目に帰国するとの報道を否定した。これにより市場には安心感からの買い戻しが流入し日経平均株価は午前10時40分過ぎに前日比140円強の上昇となり、後場にかけてもプラス圏で推移した。ただ、米中協議に関しては、依然思惑が錯綜しており市場には様子見姿勢も強まった。

個別では、旭化成<3407>の吉野彰名誉フェローが、ノーベル化学賞を受賞したことを受けリチウムイオン電池関連株が物色された。旭化成は商いを伴い上昇したほか、昭和電工<4004>や田中化学研究所<4080>、古河電池<6937>、戸田工業<4100>が買われた。また、大型で猛烈な台風19号が接近していることから電線地中化や復興関連株が物色され、イトーヨーギョー<5287>や日本興業<5279>、旭コンクリート工業<5268>などが値を上げた。ソフトバンクグループ<9984>やファーストリテイリング<9983>、村田製作所<6981>、東京エレクトロン<8035>も高い。

半面、任天堂<7974>やトヨタ自動車<7203>、ソニー<6758>が安く、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>やみずほフィナンシャルグループ<8411>などが軟調。ファナック<6954>や安川電機<6506>が値を下げた。

出所:MINKABU PRESS

最終更新日:2019年10月10日 16時18分

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.