今週の【早わかり株式市況】3週ぶり反発、米株高・米中協議進展期待も後半伸び悩む

市況
2019年11月30日 6時40分

■今週の相場ポイント

1.日経平均は週半ばまで4日続伸、週間ベースでは3週ぶりの上昇に

2.NYダウが連日の最高値更新、日経平均も一時ザラ場の年初来高値更新

3.「香港人権法」の成立で地合いは一変、米中協議に警戒感台頭で様子見に

4.ソニーや富士通、日立など中核のハイテク銘柄の上昇相場は継続

5.東証マザーズ指数や日経ジャスダック平均は6日続伸と強調展開

■週間 市場概況

今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比181円(0.78%)高の2万3293円と3週ぶりに上昇した。

今週の前半はNYダウが連日の最高値更新に沸き、日経平均もザラ場での年初来高値を更新した。しかし28日早朝に米国で「香港人権法」が成立。中国は強い反発を示し、米中通商協議への不透明感が台頭。東京市場も高値警戒感が強まり上値が抑えられた。

週明け25日(月)は、米中協議に関して交渉進展への期待が先行。香港ハンセン指数や上海総合指数も堅調に推移するなか、日経平均は前週末比179円高と上昇した。26日(火)はNYダウなど主要3指数が揃って最高値を更新。中国が知的財産権の保護強化を発表したことで、米中協議の前進期待が膨らんだ。日経平均は80円高となり一時、ザラ場の年初来高値を更新した。27日(水)はNYダウが連日の最高値更新。東京市場では機関投資家の配当再投資の買いも取り沙汰され、日経平均は64円高と4日続伸した。28日(木)は日本時間の早朝に「香港人権法」が成立。米中協議の先行き不透明感が強まり、日経平均は28円安と5日ぶりに反落した。29日(金)は日経平均が115円安と続落。前日の米国市場は感謝祭で休場だったため薄商いだったが、米中協議への警戒感から売りが先行した。ただ、東証マザーズや日経ジャスダック平均は6日続伸と小型株は堅調。週間を通じてソニー <6758> や富士通 <6702> 、日立製作所 <6501> のような中核のハイテク株は堅調な値動きとなっている。

■来週のポイント

今週後半に米中関係の先行き懸念が強まっただけに、来週も米中の動向に揺れる展開が続きそうだ。

重要イベントとしては、国内では2日朝に発表される7-9月期法人企業統計調査や6日発表の10月景気動向指数が注目される。海外では2日発表の米国11月ISM製造業景況指数や5日発表の米国10月貿易収支、6日発表の米国11月雇用統計のほか、5日-6日に開催されるOPEC総会に注視が必要だろう。

■日々の動き(11月25日~11月29日)

【↑】  11月25日(月)―― 続伸、米株高や香港株高を好感し買い優勢

日経平均 23292.81( +179.93)  売買高10億1101万株 売買代金 1兆6991億円

【↑】  11月26日(火)―― 米株最高値・米中協議進展期待で買い優勢

日経平均 23373.32(  +80.51)  売買高16億2299万株 売買代金 3兆1584億円

【↑】  11月27日(水)―― 4日続伸、配当再投資の買い優勢も後半伸び悩む

日経平均 23437.77(  +64.45)  売買高10億7787万株 売買代金 1兆8960億円

【↓】  11月28日(木)―― 5日ぶり反落、米中協議の不透明感で上値の重い展開

日経平均 23409.14(  -28.63)  売買高 9億2501万株 売買代金 1兆5982億円

【↓】  11月29日(金)―― 続落、米中協議の先行き警戒感で売り優勢

日経平均 23293.91( -115.23)  売買高 9億9450万株 売買代金 1兆7571億円

■セクター・トレンド

(1)全33業種中、23業種が上昇

(2)国際石開帝石 <1605> なお鉱業、コスモHD <5021> など石油株は反発

(3)住友電 <5802> など非鉄、JFE <5411> など鉄鋼、川崎汽 <9107> など海運といった景気敏感株に買い戻し

(4)金融株は野村 <8604> など証券、第一生命HD <8750> など保険、三菱UFJ <8306> など銀行が堅調も

オリコ <8585> などその他金融株はさえない

(5)輸出株はソニー <6758> など電機、日立建機 <6305> など機械が高いも

トヨタ <7203> など自動車株は低調

(6)JR東日本 <9020> など陸運、セブン&アイ <3382> など小売り、日清粉G <2002> など食品といった内需株は軟調

■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数上位5テーマ)

1(1) 5G ── “IoT社会の進化系”と融合へ

2(3) セルロースナノファイバー(CNF) ── 自動車軽量化で注目

3(6) 人工知能(AI)

4(2) クラウドコンピューティング

5(8) 量子コンピューター

※カッコは前週の順位

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