今週のマーケット展望「2万4000円台を固める展開」~マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(高井ひろえ)

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2019年12月16日 9時33分

こんにちは、フィスコマーケットレポーター高井ひろえの「マネックス証券の気になるレポート」です。今週はIPOラッシュで、クラウド会計ソフトを手がけるフリー<4478>など12社が新規上場を予定しています。連日 2~3社が上場し、投資家の関心や資金は分散しがちとなりますが、積極的な初値買いが向かいそうです。注目ですね!さて、マネックス証券の「メールマガジン新潮流」が、12月16日に配信されました。そのなかから今回は、同証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏のレポート「今週のマーケット展望」の内容をご紹介いたします。

まず広木さんは、週明けの東京市場について、『先週末のNY市場が「米中合意」のニュースで上がらなかったこと』から、『先週末の大幅高の反動もあって利益確定売りに押されてのスタートとなりそうだ』と予想しています。

ただし、先週金曜日にNY株が上がらなかった理由は、『朝方トランプ大統領がWSJの報道を否定するようなコメントをしたため、出鼻をくじかれ、そのまま消化不良となったせいもある』としており、また、『前日に米中合意近しとの機運が盛り上がり、すでに大きく上げていたこともある』と考察しています。実際に本日の東京市場は、広木さんの予想通り、売り先行でスタートしています。

今回の米中合意については、『まだ完全には相場に織り込まれていない』とのことで、『例えば、米中対立の緊張が緩和することで、これまで様子見姿勢だった企業の設備投資、発注、生産などが動き出す効果を見込んで、アナリストが業績の見通しを修正するのはこれからだ』との見解です。

続けて、『リスクオンで為替が円安に動いているが、それも業績の上方修正要因になる』と分析。こうした要素を見ずに『PERが14倍台で割高という声』があることに対し、『愚の骨頂だろう。そもそもゼロ金利の国のPERが14倍=益利回り7%=リスクプレミアム7%の、どこが割高なのか』と指摘しています。

また、『OECDの世界景気先行指数が上向くなど、世界景気底入れの兆しがそろってきた』と伝えており、『このタイミングで米国の対中関税が見送られ、日本政府は巨額の財政支出による経済対策を決めた。循環論から言っても来年の景気回復の蓋然性は極めて高く、株を売るという状況にはとてもない』と分析しています。

そして、『市場がずっと気に懸け注目してきた米中貿易協議がとりあえず一旦は決着したことで材料出尽くしとなる可能性はある』と述べていますが、『上述の通り株を売る材料にも乏しく、大幅上昇の反動や利益確定売りに押される場面はあっても、基調は上向きだろう』と示唆しています。『下げた場面はすかさず押し目買いが入るだろう』とのことで、今後年末まで『押し目待ちに押し目なしの展開になると思う』と考察しています。

今週のイベントについては、『日銀の金融政策決定会合があるにはあるが、現状維持が見込まれほとんど材料にならないだろう』とのこと。今週は『昨年10月の高値を意識しながら2万4000円台を固める展開か』とみています。

最後に、今週の予想レンジについて『2万3800円~2万4300円とする』とまとめています。

参考にしてみてくださいね。

高井ひろえの「気になるレポート」はマネックス証券の「メールマガジン新潮流」に掲載されたレポートを高井ひろえの見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートをご確認くださいね。

フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ

《HH》

提供:フィスコ

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