話題株ピックアップ【夕刊】(2):HOYA、ツルハHD、三菱重

注目
2019年12月27日 15時13分

■SOU <9270>  2,766円  +35 円 (+1.3%)  本日終値

SOU<9270>が続伸。26日の取引終了後、仲介を中心とした不動産事業を行う子会社を設立すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社では、あらゆる実物資産の管理・運用の提案を通して、顧客のライフタイムバリューを向上させることを目指しているが、実物資産の代表格である不動産事業の展開によりこの取り組みを推進するのが狙い。新会社バリュエンス リアルエステートは20年3月1日に設立し、6月1日に事業を開始する予定。なお、20年8月期業績への影響は軽微としている。

■ツルハホールディングス <3391>  14,020円  +150 円 (+1.1%)  本日終値

ツルハホールディングス<3391>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券は26日、同社株の投資評価「2」を継続するとともに目標株価を1万1000円から1万3000円に引き上げた。同社の第2四半期(5月16日~11月15日)の連結営業利益は237億6400万円(前年同期比15.5%増)と2ケタ増益で好調だった。この決算を受け、同証券では20年5月通期の連結営業利益を従来予想の448億円から457億円(会社予想437億円)に増額修正した。ただ、ドラッグストア株全般にはやや過熱感があるほか、第3四半期までは前年のハードルが低いが、その後は平準化に向かう点には注意が必要とみている。

■HOYA <7741>  10,530円  +95 円 (+0.9%)  本日終値

HOYA<7741>が続伸し上場来高値を更新。半導体の次世代技術「EUV(極端紫外線)」に対応したマスクブランクスなどの成長期待が膨らんでいる。市場には同社の20年3月期の連結純利益は前期比14%増の1400億円前後との見方が出ており、21年3月期の同利益は1500億円台と増益基調が続くとの観測が出ている。また、HOYAはニューフレアテクノロジー<6256>に敵対的TOB(株式公開買い付け)を仕掛けた。このことに対して、アナリストからは、ニューフレアは主にEUVフォトマスク製造に効果的とされるマルチビーム描画装置を開発中であることから、ニューフレアの買収に成功すればHOYAのポートフォリオ拡充に効果が出ることを評価する見方が出ている。

■三菱重工業 <7011>  4,328円  +37 円 (+0.9%)  本日終値

三菱重工業<7011>が続伸。この日の午前中、グループの三菱造船が商船三井<9104>と、国内初のLNG(液化天然ガス)燃料フェリー2隻の建造に関する契約を締結したと発表しており、これが好感された。同船は、最大旅客定員数763人、13メートルトラック約136台及び乗用車約100台の積載能力を持つ。主機関は、国内フェリー初となるLNGとA重油それぞれを燃料として使用できる高性能デュアルフューエルエンジンを搭載し、CO2の排出量が従来比20%削減、SOx(硫黄酸化物)の排出量がほぼゼロという環境性能を達成した。下関造船所で建造し、22年末から23年前半にかけて順次完成し引き渡す予定という。

■三菱UFJ <8306>  597.7円  +3.9 円 (+0.7%)  本日終値

メガバンクが高い。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>が値を上げた。前日のニューヨーク市場で米10年債利回りは前日比0.01%低い1.89%だったが、一時1.91%台に上昇。これを受け、JPモルガン・チェースやシティグループなど米国の大手銀行株が買われた。東京市場では日本の10年債利回りも今月下旬に一時、利回りが0%を超えプラス圏に上昇するなど、上昇基調にある。長期金利の上昇機運に伴う利ザヤ拡大期待から大手銀行株には見直し買いが流入した。

■ハイデイ日高 <7611>  2,074円  -38 円 (-1.8%)  本日終値

ハイデイ日高<7611>は5日続落。26日の取引終了後、20年2月期の連結業績予想について、売上高を435億円から420億円(前期比0.3%増)へ、営業利益を48億円から41億円(同13.3%減)へ、純利益を31億1500万円から26億3000万円(同14.6%減)へ下方修正したことが嫌気された。天候不順などの影響で既存店売上高が伸び悩んだことや、10月に一部商品の価格引き下げを行ったことが要因という。また、人件費の増加なども利益を圧迫するとしている。なお、同時に発表した第3四半期累計(3~11月)決算は、売上高314億2100万円(前年同期比0.1%増)、営業利益30億6500万円(同16.3%減)、純利益19億3100万円(同20.0%減)だった。

■セキチュー <9976>  1,570円  +300 円 (+23.6%) ストップ高   本日終値

セキチュー<9976>はストップ高。26日の取引終了後に発表した第3四半期(3~11月)単独決算が、売上高230億1900万円(前年同期比0.4%増)、営業利益4億8200万円(同2.2倍)、純利益3億4000万円(同89.9%増)と大幅増益で着地した。営業利益が通期予想の3億1000万円をすでに超えており、業績の増額修正に対する期待感から買いが流入した。広告宣伝費、水道光熱費等の経費削減に努めたことが寄与した。10月以降の消費税増税が業績に与える影響など不確定要素が多く、通期業績予想を据え置いた。

■エヌリンクス <6578>  428円  +41 円 (+10.6%) 一時ストップ高   本日終値

エヌリンクス<6578>は一時ストップ高。光通信<9435>が26日の取引終了後、財務省に変更報告書を提出し、エヌリンクス株式の保有割合が5.01%から6.03%に増加したことが判明しており、需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は長期保有を目的とした純投資という。なお、報告義務発生日は12月19日。

■ミナトホールディングス <6862>  475円  +38 円 (+8.7%)  本日終値

ミナトホールディングス<6862>が後場上げ幅を拡大。午後1時30分ごろ、グループ会社ミナト・アドバンスト・テクノロジーズが、インテリジェント・ステレオカメラ(ISC)により抽出された特徴点を3D画像に変換し、視覚的サポートを強化するミドルウェア「X3(クロススリー)」β版の提供を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。X3はISCを使用した監視・測定アプリケーションの開発を行うに当たり、ステレオカメラ特有の距離データを使用して必要なデータを簡単・迅速・正確に取り出すためのミドルウェア。車両乗降客の監視や特定エリアへの侵入検知、人や物体の距離測定・カウントなどへの活用が期待でき、例えば電車がホームに入構した際の監視を行うことで、扉の開閉の検出、乗客の乗り降り、ホーム上の障害物の検知などができるようになるとしている。

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