話題株ピックアップ【夕刊】(1):国際石開帝石、原油ブル、Jフロント
■NEXT 原油ブル <2038> 1,646円 +131 円 (+8.7%) 本日終値
NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ダブル・ブル ETN<2038>がマドを開けて急伸、8%を超える上昇で昨年5月下旬以来約7カ月半ぶりの水準に浮上した。原油市況動向に連動させたETNで、指数の前日比変動率の2倍の値動きを想定したボラティリティの高さが特徴。きょうは、中東地政学リスクを背景とした原油価格の急上昇を受けて大きく買われる展開となった。WTI原油先物価格は、日本時間朝方の時間外取引で一段高となり1バレル=64ドル台に買われており、これを受けて原油ブルも寄り後に一段と上値を追う展開となっている。
■国際石油開発帝石 <1605> 1,183円 +46.5 円 (+4.1%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>などが買い優勢の展開。米国とイランの軍事的緊張を背景に足もと原油市況の上昇が顕著となっている。前週末のWTI原油先物価格は中東情勢を反映して1ドル87セント高の1バレル=63ドル05セントと急騰、これは全体相場にはリスク回避の売りを誘発する背景となる一方で、原油価格と連動しやすい資源開発関連株には短期資金の流入を誘う格好となっている。
■Jフロント <3086> 1,585円 +55 円 (+3.6%) 本日終値
J.フロント リテイリング<3086>が4連騰し、連日の昨年来高値更新となった。12月26日に発表した、パルコ<8251>の完全子会社化を目指したTOBの開始が引き続き好材料視されているようだ。TOBは、グループとしての抜本的かつ機動的な事業ポートフォリオの変革を図るのが狙いで、商業施設型への収益構造の変革への期待が高い。また、同日発表の第3四半期累計(3~11月)連結決算は、売上高3617億6700万円(前年同期比8.4%増)、営業利益370億4200万円(同9.4%増)となり、特に9~11月期では23.2%営業増益となっており、パルコ事業で渋谷再開発事業における保留床売却などが寄与したという。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高4920億円(前期比7.0%増)、営業利益470億円(同14.9%増)の従来見通しを据え置いた。
■SPDR <1326> 16,030円 +460 円 (+3.0%) 本日終値
金ETFが高い。SPDRゴールド・シェア<1326>や純金上場信託(現物国内保管型)<1540>が昨年来高値を更新したほか、金価格連動型上場投資信託<1328>が上昇している。3日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は前日比24.3ドル高の1トロイオンス=1552.4ドルと8日続伸。6日の東京市場では時間外取引で一時1580ドル台へと上昇した。米国防総省は2日、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を空爆で殺害したと発表。これに対してイランは米国に報復すると表明し、中東情勢への緊張が高まった。このなか、リスク回避の動きが強まり、金関連ETFへの見直し買いが流入している。
■IBJ <6071> 1,260円 +18 円 (+1.5%) 本日終値
IBJ<6071>は高値圏でしっかり。午前中に、地方での婚活支援拡大を目的に愛媛銀行<8541>と業務提携契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の提携は、愛媛銀行の取引先企業における事業安定化サポートの一環として、経営者・後継者の結婚相手探しを推進するのが狙い。また、愛媛銀行の取引先企業に対して婚活事業の創業または副業としての開業を支援するとしている。
■パンパシHD <7532> 1,829円 +18 円 (+1.0%) 本日終値
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>が反発。午前11時ごろ、グループのドン・キホーテオリジナル電子マネー「majica(マジカ)」のサービスを、4月6日から総合スーパー「アピタ」「ピアゴ」でも開始すると発表しており、電子マネー事業の拡大を期待した買いが入った。「マジカ」は、同社グループの「ドン・キホーテ」や「MEGAドン・キホーテ」などで利用できる電子マネーで、チャージ時のポイント付与やクーポン発券などによる多彩なサービスが受けられるのが特徴。今回、マジカのサービスがアピタ及びピアゴで開始されることにより、グループの電子マネーサービスの利用店舗数が大幅に拡大することになる。
■日経レバ <1570> 21,510円 -960 円 (-4.3%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大幅続落、900円を超える下げで2万1000円台半ばまで水準を切り下げた。テクニカル的にもサポートラインとなっていた25日移動平均線をマドを開けて下放れる展開となっており、にわかに下値リスクが意識されている。米国とイランの対立激化で中東の地政学リスクが強く意識されており、前週末の米国株市場の軟調な地合いを受け、東京市場でも幅広い銘柄に売りがかさんでいる。日経平均株価にリンクされたETFで価格変動率が2倍に設定されている日経レバも大きく下値を探る展開となった。なお、売買代金は全市場を通じて断トツ。
■日本郵船 <9101> 1,924円 -57 円 (-2.9%) 本日終値
日本郵船<9101>や商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運大手が下落している。米国とイランの対立激化を受けて、ホルムズ海峡を巡る情勢の緊迫化を警戒した売りが出ているようだ。英政府は4日、イラン近海のホルムズ海峡を通る英船籍の船舶の護衛を再開すると発表するなどしており、同海峡を通過するタンカーの安全性への懸念が生じている。
■東京エレクトロン <8035> 23,355円 -570 円 (-2.4%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>、SCREENホールディングス<7735>など半導体製造装置関連株が売り優勢の展開。前週末の米国株市場ではハイテク株中心に売りに押される展開で主要株価指数が揃って反落したほか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も1.8%安と大きく値を下げた。半導体製造装置世界最大手のアプライドマテリアルズも急反落しており、この流れが東京市場にも波及している。
■富士急行 <9010> 4,130円 -95 円 (-2.3%) 本日終値
富士急行<9010>が続落。12月30日の取引終了後、20年3月期第3四半期に投資有価証券評価損4億7100万円を特別損失として計上すると発表しており、これを嫌気した売りが出たようだ。なお、20年3月期業績予想については、修正が必要と判断される場合には改めて開示するとしている。
株探ニュース