9日の米国市場ダイジェスト:NYダウ211ドル高、イラン情勢の鎮静化を引き続き好感

市況
2020年1月10日 7時44分

■NY株式:NYダウ211ドル高、イラン情勢の鎮静化を引き続き好感

NY株式相場は上昇。ダウは211.81ドル高の28956.90、ナスダックは74.18ポイント高の9203.43で取引を終了した。イランとの対立激化が回避されたことを好感した買いが継続し、終日堅調推移となった。また、中国の劉首相が13日からワシントンを訪れ、15日に米中貿易交渉の第一段階目の合意について両国が署名する予定が報じられたことも好感された。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や家庭用品・パーソナル用品が上昇する一方で、電気通信サービスや耐久消費財・アパレルが軟調。

航空機のボーイング(BA)は、イランでの737型機墜落の原因がミサイルの誤射である可能性が報じられ上昇。携帯端末のアップル(AAPL)は、中国の政府系シンクタンクが12月のiPhone販売台数が320万台(前年270万台)に達したとの集計結果を発表して上昇。一方で百貨店のコールズ(KSS)は年末商戦期の売上高が0.2%減となったことを明らかにして下落。家庭用品小売のベッド・バス&ビヨンド(BBBY)は9-11月期決算で、売上高が前年比9%減となる冴えない決算を発表したほか、コスト削減に向けた店舗閉鎖の計画も遅延しており軟調推移。電気自動車のテスラ(TSLA)は最近の株価上昇を受けて一部アナリストが利益確定を推奨したことから下落した。

ソフトウェアのマイクロソフト(MSFT)は、小売各社が小売業で競合するアマゾン(AMZN)のAWSを避け、マイクロソフトのAzureをクラウドに採用する例が相次いでおり、アナリストの間でも強気の見方が広がっている。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米中通商協議のさらなる進展などで成長見通し改善

9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円35銭から109円58銭まで上昇し、引けた。米先週分新規失業保険申請件数が5週間ぶりの低水準となるなど、米雇用統計への期待が高まりドル買いが優勢となった。また、中東の緊張緩和、来週の米中貿易第1段階協定の成立が確実となったことを好感しリスク選好の円売りも強まった。

ユーロ・ドルは、1.1117ドルから1.1093ドルまで下落して引けた。ユーロ・円は、121円49銭から121円69銭まで上昇した。ポンド・ドルは、1.3022ドルから1.3069ドルまで上昇。英議会下院が欧州連合(EU)離脱関連法案を可決、上院の承認を得て31日に離脱することが一段と確実となったためポンド買いが強まった。ドル・スイスは、0.9711フランまで下落後、0.9738フランまで上昇。中東の緊張緩和で安全通貨のフラン買いが後退した。

■NY原油:もみ合いで59.56ドル、株高などを意識して下げ渋る

NY原油先物2月限はもみ合い(NYMEX原油2月限終値:59.56 ↓0.05)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比-0.05ドルの1バレル=59.56ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは58.66ドル-60.31ドル。米長期金利の上昇を嫌気して一時58.66ドルまで下落したが、米国株高を意識した買いが入り、59ドル台に戻した。中東地域における地政学的リスク増大の可能性が消えていないことも、原油先物相場に対する支援材料となった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 35.03ドル +0.06ドル(+0.17%)

モルガン・スタンレー(MS) 52.06ドル +0.49ドル(+0.95%)

ゴールドマン・サックス(GS)242.60ドル +4.84ドル(+2.04%)

インテル(INTC) 59.30ドル +0.33ドル(+0.56%)

アップル(AAPL) 309.63ドル +6.44ドル(+2.12%)

アルファベット(GOOG) 1419.83ドル +15.51ドル(+1.10%)

フェイスブック(FB) 218.30ドル +3.08ドル(+1.43%)

キャタピラー(CAT) 147.31ドル -0.37ドル(-0.25%)

アルコア(AA) 19.81ドル -0.65ドル(-3.18%)

ウォルマート(WMT) 117.36ドル +1.20ドル(+1.03%)

スプリント(S) 5.00ドル -0.15ドル(-2.91%)

《SF》

提供:フィスコ

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