話題株ピックアップ【夕刊】(2):ファストリ、TDK、東エレク

注目
2020年1月10日 15時14分

■大黒天物産 <2791>  3,315円  +65 円 (+2.0%)  本日終値

大黒天物産<2791>が続伸。9日の取引終了後に発表した第2四半期(19年6~11月)連結決算が、売上高1003億2200万円(前年同期比13.8%増)、営業利益19億1800万円(同37.2%増)、純利益11億8600万円(同3.9倍)と大幅増益となったことが好感された。新潟県と愛媛県にそれぞれ1店舗の新規出店を行ったほか、店舗の老朽化に伴う既存店の建て替えを1店舗、また生鮮売り場を強化した大幅改装を2店舗で実施したことが寄与した。なお、20年5月期通期業績予想は、売上高1935億円(前期比5.5%増)、営業利益45億2000万円(同64.9%増)、純利益23億8000万円(同8.4倍)の従来見通しを据え置いている。

■TDK <6762>  12,550円  +190 円 (+1.5%)  本日終値

TDK<6762>、村田製作所<6981>、太陽誘電<6976>など米アップルのサプライヤーとして名を連ねる電子部品株が上値指向を継続。前日の米国株市場ではNYダウやナスダック総合指数など主要株指数が揃って最高値を更新したが、そのなかアップル株が上値追い基調を強め2%強の上昇で上場来高値を更新した。アップルの中国での12月のスマートフォン出荷が大幅に増加していることが伝わり、物色人気を後押しした。これを受けて日本の大手電子部品メーカーも追い風が意識される環境にある。

■わらべ日洋 <2918>  1,847円  +28 円 (+1.5%)  本日終値

わらべや日洋ホールディングス<2918>が続伸。同社はセブン-イレブン向け中心に弁当や調理パンを製造、中食業界でトップシェアを誇っている。製品価格の改定効果などで利益率が改善しており、9日取引終了後に発表した19年3~11月期決算は営業利益が前年同期比78%増の29億6200万円と急拡大、通期計画の25億円(前期比64%増)を大幅に上回った。これがポジティブサプライズとなり買いを誘導した。

■東京エレクトロン <8035>  24,840円  +355 円 (+1.5%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が高い。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合指数いずれも史上最高値を更新した。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3日続伸となり今月2日につけた最高値更新を目前に捉えている。ロジックに比べ回復の遅れていたメモリー市場もNAND型フラッシュメモリーなどを中心に世界的な市況改善が見込まれる段階にあるとの見方が浸透している。また、きょうは外国為替市場で一段と円安が進んでいることも半導体セクターとっては有利な環境にある。

■JTOWER <4485>  4,515円  +55 円 (+1.2%)  本日終値

JTOWER<4485>は4日ぶりに反発。ひふみ投信などの運用を手掛けるレオス・キャピタルワークスが9日の取引終了後、財務省に大量保有報告書を提出し、JTOWER株式の保有割合が6.12%と、新たに5%を超えたことが判明したことで、需給的な思惑が働いたようだ。保有目的は純投資という。なお、報告義務発生日は19年12月31日。

■野村ホールディングス <8604>  578.6円  +5.9 円 (+1.0%)  本日終値

野村ホールディングス<8604>、大和証券グループ本社<8601>など大手をはじめ証券株に強い動きをみせるものが目立つ。年初に波乱安展開で始まった東京株式市場もその後は切り返す展開となり、売買代金も大発会から4営業日連続で2兆円を上回っている。証券会社は投信の運用成績の悪化懸念が後退するとともに、手数料収入も拡大基調にあることが足もとの買い戻しの動きに反映されている。

■チェンジ <3962>  3,050円  +20 円 (+0.7%)  本日終値

チェンジ<3962>は続伸。9日の取引終了後、エンジニア人財サービスを提供するVSN(東京都港区)と共同開発した「AIスキル習得研修」が、経済産業省の第4次産業革命スキル習得講座に認定されたと発表しており、これが好材料視された。「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」(通称「Reスキル講座」)は、IT・データを中心とした将来の成長が強く見込まれ、雇用創出に貢献する分野において、社会人が高度な専門性を身に付けてキャリアアップを図る専門的・実践的な教育訓練講座を経済産業大臣が認定する制度。今回、同制度に認定された「AIスキル習得研修」は、全30時間をeラーニングおよび集合研修を組み合わせて学ぶプログラムで構成。研修修了後には即戦力として現場で活躍が期待できる独自の教育プログラムだという。

■乃村工藝社 <9716>  1,358円  -70 円 (-4.9%)  本日終値  東証1部 下落率4位

乃村工藝社<9716>が大幅安で3日続落。9日の取引終了後に発表した第3四半期累計(19年3~11月)連結決算は、売上高1038億8800万円(前年同期比28.3%増)、営業利益79億3200万円(同35.9%増)、純利益55億2000万円(同23.8%増)となったものの、9~11月期では43.4%営業減益となっており、これを嫌気した売りが出ている。公共の大型イベントを手掛けた博覧会・イベント市場やオフィス、空港関連施設、保育園などを手掛けたその他市場が大幅な増収となり業績を牽引したが、複合商業施設市場で採算性の高い大型案件が減少したことや、グループ会社事業の利益率が低下したことなどが直近四半期の利益を押し下げた。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高1450億円(前期比15.2%増)、営業利益110億円(同20.2%増)、純利益75億円(同11.2%増)の従来見通しを据え置いている。

■松屋 <8237>  852円  -36 円 (-4.1%)  本日終値

松屋<8237>が大幅反落。9日の取引終了後、20年2月期の連結業績予想について、売上高を940億円から910億円(前期比1.7%減)へ、営業利益を21億円から10億円(同45.7%減)へ、純利益を15億円から8億円(同41.8%減)へ下方修正したことが嫌気された。元安の進行などによる免税売上高の減少や度重なる自然災害の影響、さらに婦人衣料品の不振による利益率の低下などで、主力の百貨店事業が計画を下回る水準で推移していることが要因という。なお、同時に発表した第3四半期累計(19年3~11月)決算は、売上高670億7200万円(前年同期比0.3%減)、営業利益5億3000万円(同44.0%減)、純利益3億8400万円(同50.5%減)だった。

■ファーストリテイリング <9983>  61,990円  -1,770 円 (-2.8%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>が反落。9日の取引終了後、20年8月期の連結業績予想について、売上高を2兆4000億円から2兆3400億円(前期比2.2%増)へ、営業利益を2750億円から2450億円(同4.9%減)へ、純利益を1750億円から1650億円(同1.5%増)へ下方修正したことが嫌気された。12月に気温が例年よりも高く推移した影響から、国内ユニクロ事業で防寒衣料の販売に苦戦し計画を下回ったことが響くという。また、足もとの韓国や香港の状況を踏まえて、海外ユニクロ事業の下期予想を減額修正したことも要因として挙げている。なお、第1四半期(19年9~11月)決算は、売上高6234億8400万円(前年同期比3.3%減)、営業利益916億9000万円(同12.4%減)、709億700万円(同3.5%減)だった。同時に発表した12月の国内ユニクロ事業の売上速報は、既存店及びEコマース売上高が前年同月比5.3%減と4カ月連続で前年実績を下回った。中旬以降に気温が高く推移し防寒衣料の販売に苦戦したことが響いた。

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