23日の中国本土市場概況:上海総合2.8%安で反落、広州白雲空港8.1%下落

市況
2020年1月23日 16時54分

23日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比84.23ポイント(2.75%)安の2976.53ポイントと反落した(上海A株指数は2.75%安の3118.92ポイント)。約1カ月ぶりの安値水準にまで下落し、心理的節目の3000を今年初めて割り込んでいる。

大型連休を前にリスク回避の動きが強まる流れ。武漢市で最初に発生した新型ウイルス肺炎は、22日までに患者数が500人を超え、うち死亡は17人を数えている。春節の大型連休を目前に控え、さらなる感染増が危ぐされる状況だ(本土市場は24~30日に休場)。また、発生源の武漢では、23日午前10時から航空機の出発便や市外に向かう列車の運行を停止する緊急措置がとられている。感染拡大を防ぐためとはいえ、当局が強硬手段をとったことで、投資家の不安心理が高まった。指数は中盤から一段安となっている。

業種別では、交通・運輸、旅行などレジャー関連が安い。広州白雲国際機場(広州白雲国際空港:600004/SH)が8.1%、中国国際航空(601111/SH)が4.4%、上海錦江国際酒店発展(600754/SH)が5.3%、中国国旅(601888/SH)が3.1%ずつ下落した。金融株、消費関連株、自動車株、不動産株、ハイテク株、資源・素材株、資源・素材株、公益株なども売られている。

半面、医薬品株の一角は急伸。抗生物質メーカーのの山東魯抗医薬(600789/SH)と江蘇聯環薬業(600513/SH)がそろってストップ高した。そのほか、医療用マスクなどを製造する振徳医療用品(603301/SH)も値幅制限いっぱいまで買われている。

「科創板」(制限値幅上下20%)の江蘇碩世生物科技(688399/SH)は10%高。同社は15日、新型コロナウイルスの検出試薬キットを開発したと発表している。

一方、外貨建てB株相場は値下がり。上海B株指数が8.94ポイント(3.47%)安の248.58ポイント、深センB株指数が22.48ポイント(2.26%)安の971.41ポイントで終了した。

【亜州IR】

《FA》

提供:フィスコ

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