イチネンホールディングス---3Q増収、全セグメントで売上高が増加
イチネンホールディングス<9619>は5日、2020年3月期第3四半期(19年4月-12月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比8.4%増の706.45億円、営業利益が同0.4%増の48.92億円、経常利益が同1.0%増の50.12億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同26.4%減の31.42億円となった。
自動車リース関連事業の売上高は前年同期比1.7%増の371.83億円、セグメント利益は同9.8%増の30.86億円となった。リースにおいては、2019年12月末現在リース契約台数は84,237台(対前期末比2,086台増)となり、リース契約高は258.37億円(対前年同期比3.7%増)、リース未経過契約残高は754.39億円(対前期末比3.1%増)となった。自動車メンテナンス受託については、メンテナンス受託契約台数は88,508台(対前期末比6,447台増)となり、メンテナンス受託契約高は52.15億円(対前年同期比20.2%増)、メンテナンス未経過契約残高は87.23億円(対前期末比10.2%増)となった。 燃料販売においては、既存顧客へのサービス向上並びに新規顧客の獲得に注力した。損益面では、リースは契約台数が順調に推移したが、車両処分の台数及び販売単価は減少した。自動車メンテナンス受託は契約台数が増加し、順調に推移した。燃料販売は販売数量が増加し、仕入価格が安定し順調に推移した。
ケミカル事業の売上高は前年同期比3.1%増の86.78億円、セグメント利益は同10.7%増の10.24億円となった。商品開発力の強化及び品質向上に取り組み、付加価値の高い商品の販売に注力した。損益面では、工業薬品関連の燃料添加剤・石炭添加剤及び船舶用燃料添加剤の販売が順調に推移したが、消泡剤及び洗浄剤、粉体原料処理剤の販売は減少した。また、化学品関連も自動車整備工場向けケミカル製品は堅調に推移し、個人向けケミカル製品の販売が順調に推移した。
パーキング事業の売上高は前年同期比2.2%増の43.35億円、セグメント利益は同10.6%減の5.98億円となった。2019年12月末現在駐車場管理件数は1,398件(対前期末比110件増 )、管理台数は32,209台(対前期末比3,037台増)となった。損益面では、新規駐車場の開発が順調に進み、既存駐車場の収益改善活動も継続して行ったが、新規駐車場の開発に係るイニシャルコスト及び老朽化した設備の修繕費用が増加、さらに消費増税の影響もあり減益となった。
機械工具販売事業の売上高は前年同期比31.4%増の162.99億円、セグメント利益は同57.8%減の1.50億円となった。取扱アイテムの拡充、オリジナル製品の開発を促進し、商品調達コスト及び物流コストの軽減に努めた。損益面では、空調工具及び計測工具の販売が順調に推移した。また、前年度に子会社となったトヨシマ(現:イチネンMTM)及び当年度に子会社となったアクセスが販売増加に寄与したが、自社製品の生産効率向上を目的とした製造設備の更新等により費用が増加した。
合成樹脂事業の売上高は前年同期比17.4%増の43.73億円、セグメント利益は同5.7%増の1.86億円となった。新規顧客の拡大及び新商品の開発を図り、品質改善に努めた。損益面では、遊技機メーカーへの合成樹脂製品の販売は順調に推移したが、半導体実装装置メーカー等へのセラミックヒーターの販売及び科学計測器の販売は減少した。
2020年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比7.1%増の940.00億円、営業利益が同1.2%増の63.50億円、経常利益が同1.5%増の64.40億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同21.8%減の40.10億円とする期初計画を据え置いている。
《ST》
提供:フィスコ