10-12月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第3弾〕 28社選出 <成長株特集>

特集
2020年2月27日 19時40分

10-12月期(第3四半期)に経常利益ベースで利益倍増を達成した3月期決算企業を取り上げた「10-12月期【利益倍増】企業はこれだ!」の〔第1弾〕(2月20日配信)、〔第2弾〕(2月24日配信)に続き、時価総額200億円未満の銘柄を対象とするシリーズ第3弾をお届けします。

3月期決算企業の20年3月期第3四半期(4-12月)業績は、中国景気減速の影響が長引く製造業や消費税増税が逆風となった内需関連を中心に苦戦が目立ち、全体の経常利益は前年同期と比べ7.4%の減益となった。本特集では、このような逆風下で利益を大きく伸ばした企業にスポットライトを当てた。

今回は2月20日時点の時価総額が70億円以上200億円未満の銘柄を対象に、直近3ヵ月実績である10-12月期の経常利益が前年同期比で倍増した28社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。下表では四半期ベースの「増益連続期数」、第3四半期(4-12月)経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。

増益率トップとなったのは、焼き肉店「牛角」をはじめとする外食フランチャイズの運営などを展開するJFLAホールディングス <3069> [JQ]。10-12月期(第3四半期)は海外で不採算事業の整理を進めたことに加え、乳業子会社における値上げ効果なども寄与し、経常利益は前年同期の4100万円から3億8500万円に急拡大して着地。4-12月期実績(5億1900万円)がすでに通期計画の3億8000万円を大幅に上回っており、業績上振れは濃厚とみられる。

3位の東京鐵鋼 <5445> は主原料である鉄スクラップ価格の下落で利ザヤが拡大し、10-12月期の経常利益は前年同期比4.6倍の19.2億円に膨らんだ。続く4位に入ったのは、振動解析技術を活用した試験計測装置メーカーの国際計測器 <7722> [JQ]。10-12月期は中国を中心とするアジア向けタイヤ関連試験機や国内自動車部品メーカー向け電気サーボモーター式振動試験機の出荷が大幅に増加した。指標面では予想PER9.2倍、配当利回り4.11%と割安感が強く、上値余地が期待される。

5位に入った建築基礎工事大手のテノックス <1905> [JQ]は前期に計上した施工不具合の復旧に伴う工事関連費用がなくなったうえ、施工管理の徹底を進めたことも奏功し、工事採算が大きく改善した。6位の昭和真空 <6384> [JQ]はスマートフォンのカメラ複眼化や搭載部品数の増加を背景に光学装置の販売が急増し、10-12月期は売上高が前年同期比88.7%増の25.6億円、経常利益は同3.8倍の2.8億円と業績高変化を遂げた。

13位のサニックス <4651> は廃プラスチックの採算と品質を重視した受け入れが奏功しプラスチック燃料の単価が上昇したほか、前期に地震災害で停止していた苫小牧発電所が稼働し、環境資源開発事業の収益が大きく伸びた。太陽光発電システムの販売増加やコスト削減の進展なども大幅増益につながった。業績好調を踏まえ、20年3月期の経常利益予想を従来の20.7億円から23.3億円に上方修正している。同社は院内感染予防事業を手掛けることから、新型コロナウイルス関連としても注目を集める。

22位にリストアップされたJストリーム <4308> [東証M]の10-12月期は昨年8月末に連結子会社化した医薬系企業向け映像・コンテンツ制作を主力とするビッグエムズワイの業績上積みが収益を押し上げた。また、配信事業ではオンライン講演会など医薬系企業のライブ配信案件の受注が回復し、2四半期連続の大幅増収増益を達成した。好決算を受けて株価は21日に約12年10ヵ月ぶりの高値となる1384円をつけている。

┌ 経常利益 ┐  増益  対通期 予想

コード 銘柄名    増益率 10-12月期 連続期数 進捗率  PER

<3069> JFLAHD   839    385    3   137  104

<8030> 中央魚      591    525    3   93.2 18.4

<5445> 東京鉄      355    1921    2   91.0  3.9

<7722> 国際計測     347    1055    2   77.9  9.2

<1905> テノックス    284    446    2   88.8  7.5

<6384> 昭和真空     284    284    1   82.2 12.2

<9791> ビケンテクノ   253    1345    1   95.0  5.8

<6373> 大同工      240    537    1   85.8 18.3

<5121> 藤コンポ     235    191    2   102 19.4

<9867> ソレキア     211    137    6   75.8 27.4

<4390> アイピーエス   190    339    1   70.1 25.0

<5922> 那須鉄      188    561    3   92.1  2.7

<4651> サニックス    164    658    3   89.6 10.5

<4629> 大伸化学     156    482    5   91.3  6.2

<8061> 西華産      154    837    2   67.5  8.9

<7298> 八千代工     138    2436    2   106 75.3

<4364> マナック     137    225    7   77.5 26.7

<5958> 三洋工      133    647    3   75.0  8.6

<6362> 石井鉄      133    331    1   69.3 16.4

<6924> 岩崎電      127    1405    8   67.1  7.3

<1780> ヤマウラ     119    653    1   97.9 17.6

<4308> Jストリーム   118    183    3   78.6 58.3

<6355> 住友精      115    2105    3    -   -

<4962> 互応化学     111    150    2   81.3 30.5

<7297> カーメイト    109    940    4   128  9.5

<9428> クロップス    108    621    6   83.1 11.0

<1904> 大成温調     101    304    2   37.9  9.6

<2372> アイロムG    100    306    1   53.6 14.7

※経常利益の単位は百万円。増益率は前年同期に比べた増加率、単位は%。連続期数は四半期ベースの連続回数。対通期進捗率は経常利益の通期計画に対する4-12月期の進捗割合、単位は%。

※「-」:通期の経常利益もしくは最終利益が非開示のため、算出していません。

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