10-12月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第2弾〕 20社選出 <成長株特集>

特集
2020年2月24日 19時30分

20日に配信した時価総額700億円以上の銘柄を対象とした「10-12月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第1弾〕29社選出」に続き、時価総額200億円以上700億円未満の銘柄を対象とする第2弾をお届けします。

3月期決算企業の20年3月期第3四半期(4-12月)業績は、中国景気減速の影響が長引く製造業や消費税増税が逆風となった内需関連を中心に苦戦が目立ち、全体の経常利益は前年同期と比べ7.4%の減益となった。本特集では、このような逆風下で利益を大きく伸ばした企業にスポットライトを当てた。

今回は時価総額200億円以上700億円未満の銘柄(銀行を除く)を対象に、直近3ヵ月実績である10-12月期の経常利益が前年同期比で倍増した20社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。下表では四半期ベースの「増益連続期数」、第3四半期(4-12月)経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。

増益率トップとなったのは都築電気 <8157> [東証2]。19年10-12月期(第3四半期)は「Windows7」のサポート終了に伴うサーバーやパソコンの更新需要が追い風になったほか、消費税率変更対応のシステム構築案件が大きく伸びた。また、大規模なITインフラ構築案件も引き続き活発に推移し、経常利益は前年同期の4400万円から6億6000万円に急拡大して着地。予想PER9.4倍、PBR0.83倍と指標面で割安感が強く、上値余地は大きいとみられる。

3位に入った帝国電機製作所 <6333> の10-12月期は主力のケミカル機器用モータポンプが米国や中国を中心に増勢だったうえ、中国では人件費などの経費削減が進んだ。また、前期に計上した中国子会社の架空取引に絡む税金費用が解消したことも寄与し、4四半期連続の大幅増益を遂げた。業績好調を踏まえ、20年3月期の経常利益予想を大幅上方修正し、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。

続く4位のホロン <7748> [JQ]は半導体メーカーがEUV(極端紫外線)露光への設備投資を積極化するなか、主力のフォトマスク用電子ビーム測定装置などの販売拡大が続いた。4-12月期の経常利益(13.5億円)がすでに通期計画の11億円を大幅に上回っており、業績上振れが確実視される。好決算を受けて、株価は13日に約15年ぶりの高値となる6580円まで上昇し、その後も強調展開を続けている。

ホロンと同じ半導体関連である10位のトーメンデバイス <2737> と12位の山一電機 <6941> の株価も頑強な動きとなっている。半導体商社のトーメンデバイスは半導体需要が回復の兆しをみせるなか、国内でデータセンター向けNANDフラッシュメモリー製品が好調だった。また、中国ではスマートフォン向け高画素CMOSイメージセンサーの販売が伸び、10-12月期の売上高は前年同期比39.1%増の687億円、経常利益は同4倍の16.9億円と高変化をみせた。

一方、半導体検査用ソケット大手の山一電機はメモリー半導体用ソケットの需要が回復したうえ、通信機器向けコネクターの好調が継続した。さらに、コネクタソリューション事業で生産性向上をはじめとした原価低減や固定費削減が進み、10-12月期の経常利益は前年同期比2.9倍の8.8億円に膨らんだ。業績好調に伴い、20年3月期の経常利益予想を大幅上方修正するとともに、期末配当の増額も発表している。

このほか、15位にリストアップされたアイティメディア <2148> は自社メディアのデータを活用して発掘した“見込み顧客(リード)”を企業に紹介するリードジェン事業で主力のIT系メディアを中心に顧客企業のマーケティング活動が活発だったうえ、「ねとらぼ」など非IT系メディアの広告収入も伸び、10-12月期は2四半期連続の大幅増収増益を達成した。今期の最終利益予想を上方修正したことも評価され、株価は約4年ぶりの高値圏を快走している。

┌ 経常利益 ┐  増益  対通期 予想

コード 銘柄名    増益率 10-12月期 連続期数 進捗率  PER

<8157> 都築電     1400    660    2   41.4  9.4

<5261> リソル      944    1044    1   55.5 15.8

<6333> 帝国電      604    1154    4   82.7 11.2

<7748> ホロン      602    590    2   123 26.8

<7241> フタバ      599    1565    4   82.4  7.7

<2440> ぐるなび     582    723    2   98.8 50.1

<2395> 新日本科学    580    884    2   71.4 13.5

<4617> 中国塗      328    1309    3   76.7 25.2

<1968> 太平電      304    2884    1   86.7 12.3

<2737> トーメンデバ   304    1698    2   106 11.1

<2588> プレミアムW   200    654    1    -  57.1

<6941> 山一電機     191    882    2   78.0 14.6

<9629> PCA      178    777    5   96.4 15.5

<4557> 医学生物     144    422    7   84.1 18.6

<2148> ITメディア   136    404    2    -  30.4

<1888> 若築建      128    1744    4   88.1  6.8

<4301> アミューズ    128    1910    4   86.9 10.8

<4517> ビオフェル    126    1229    2   99.6 13.9

<5410> 合同鉄      118    3542    7   72.0  5.7

<7463> アドヴァン    111    2301    2   106 14.7

※経常利益の単位は百万円。増益率は前年同期に比べた増加率、単位は%。連続期数は四半期ベースの連続回数。対通期進捗率は経常利益の通期計画に対する4-12月期の進捗割合、単位は%。

※「-」:通期の経常利益もしくは最終利益が非開示のため、算出していません。

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