話題株ピックアップ【夕刊】(1):帝人、ワークマン、ツクイ

注目
2020年3月3日 15時13分

■AI inside <4488>  22,100円  +1,900 円 (+9.4%)  本日終値

AI inside<4488>が大幅続伸。2日の取引終了後、AI-OCRサービス「DX Suite」が1000契約を突破したと発表しており、これが好感された。DX Suiteは、同社独自のAI技術を導入することで、従来のOCRでは困難とされた手書き文字を高精度に読み取り、これまで人が手入力で行っていたデータ化業務を自動化することができるサービス。「定型帳票」を読み取りデジタルデータ化する「Intelligent OCR」、まとめてアップロードした複数の書類を種類ごとに自動で仕分ける「Elastic Sorter」、「非定型帳票」をデータ化する「Multi Form」の3つのアプリケーションを有しているという。

■帝人 <3401>  1,856円  +83 円 (+4.7%)  本日終値

帝人<3401>が急反発。日本感染症学会のウェブサイトが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の初期から中期の患者3人に対して、喘息治療剤「シクレソニド」(商品名「オルベスコ」)と投与したところ、良好な結果を得たとの報告書を掲載。これを受けて、「オルベスコ」を展開する帝人ファーマを子会社に持つ同社に思惑的な買いが入ったようだ。なお、報告書はクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客の治療を行った神奈川県立足柄上病院などのグループがまとめた。

■ツクイ <2398>  530円  +16 円 (+3.1%)  本日終値

ツクイ<2398>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が2日付で、投資判断「バイ」を継続し、目標株価を750円から800円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、主力のデイサービスを中心とした中長期的な売上高の成長及び21年3月期の利益回復を予想。20年3月期第3四半期累計(19年10~12月)決算は6四半期ぶりの前年同期比増益となったが、主力のデイサービスで社内の人員配置基準を見直したほか、営業の効率化を図り残業時間を削減するなど、19年10月から実施した施策が奏功したと評価している。また、第4四半期(20年1~3月)以降も引き続き人員配置基準変更による人件費の抑制は増益貢献するとみて、20年3月期の営業利益予想を38億円から41億円へ、21年3月期を同44億円から48億円へ引き上げている。

■ワークマン <7564>  7,170円  +140 円 (+2.0%)  本日終値

ワークマン<7564>が続伸。2日の取引終了後に発表した2月度の月次速報で、既存店売上高が前年同月比27.3%増と29カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。寒暖の差が大きく防水防寒ウェアやウォームパンツなどの防寒衣料が好調に推移した。また、通年商品の超撥水ストレッチシリーズや人気ブロガーコラボ企画第2弾の「コットンキャンパー」も売り上げを牽引した。なお、全店売上高は同32.9%増だった。

■サントリBF <2587>  4,250円  +80 円 (+1.9%)  本日終値

サントリー食品インターナショナル<2587>が続伸。SMBC日興証券が2日付で、投資評価を「3」から「2」とし、目標株価を4200円から4700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、18年度の収益悪化に経営は危機感を抱き、利益に対するこだわりが強まってきたほか、コストコントロール力やグローバルの経営力にも進化が見られると評価。今後3期の営業利益成長率を2.4%から4.3%へ引き上げ、国内は競争激化の環境下でも増益が確保され、アジアが中期的な成長を牽引すると見込む。

■日本郵船 <9101>  1,561円  +2 円 (+0.1%)  本日終値

日本郵船<9101>が高い。新型コロナウイルスの感染拡大も発生元の中国では収束の方向に向かっていることが確認されている。中国景気の減速は海運セクターにとってマイナスに働くが、行き過ぎた不安心理が足もとやや後退していることで海運株にも買い戻しが入っている。なお、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は2月28日現在で535まで回復、ここまで11連騰と戻り足を強めており、海運株にとってはこれも追い風となっている。

■エイチ・アイ・エス <9603>  1,971円  -200 円 (-9.2%)  本日終値  東証1部 下落率2位

エイチ・アイ・エス<9603>が大幅反落。2日の取引終了後、20年10月期の連結業績予想について、売上高を9000億円から7750億円(前期比4.1%減)へ、営業利益を193億円から17億円(同90.3%減)へ、最終損益を110億円の黒字から11億円の赤字(前期122億4900万円の黒字)へ下方修正したことが嫌気された。旅行事業やハウステンボスグループ、ホテル事業を中心に、新型コロナウィルスの感染拡大に伴う影響が見込まれることに加えて、ハウステンボスでイベント施策や入場料金改定による入場者数増加を見込んでいたものの改善に結びついていないことを考慮したという。なお、ハウステンボスでは2月29日から3月15日までテーマパークを臨時休園するが、その影響額については現在算定中で、修正予想には反映させていないとしている。

■アドバンテスト <6857>  4,990円  -170 円 (-3.3%)  本日終値

アドバンテスト<6857>は寄り付き高く始まったものの、上値の重い展開でその後マイナス圏に沈み、東京エレクトロン<8035>、SCREENホールディングス<7735>も朝方買い一巡後は大きく伸び悩む展開を強いられた。前日の米国株市場ではNYダウが過去最大の上げ幅を記録するなど、リスクオフの巻き戻しが顕著となった。特にインテルが大幅高に買われるなど半導体関連の上昇が目立ち、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も急速に戻り足をみせているが、東京市場では同関連株に戻り売り圧力が強い。東京エレクトロンは前日に1000円を超える上昇で切り返したものの、きょうは空売りのショートカバーによる浮揚力が働かず、足もとでは前日終値近辺まで上げ幅を縮小している。

■Jフロント <3086>  1,128円  -27 円 (-2.3%)  本日終値

J.フロント リテイリング<3086>や三越伊勢丹ホールディングス<3099>、高島屋<8233>、エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>など百貨店株が安い。2日の取引終了後に2月度の売上速報を発表しており、Jフロントの百貨店事業の合計売上高が前年同月比21.4%減、三越伊勢丹の既存店売上高が同15.3%減、高島屋の単体と国内百貨店子会社を含む17店舗合計売上高が同11.7%減、H2Oリテイの全店合計売上高が同1.8%減といずれも売上高が落ち込んだことが嫌気された。新型コロナウイルス感染症の拡大でインバウンドが大幅に減少したことに加えて、国内でも外出を控える傾向が強まったことが響いたようだ。

■ブロンコビリー <3091>  2,212円  -48 円 (-2.1%)  本日終値

ブロンコビリー<3091>が反落。新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議では感染が起きやすい場所として、スポーツジム、屋形船、ビュッフェスタイルの会食、雀荘、スキーのゲストハウス、密閉された仮設テントなどを上げていることから、サラダバーが特徴の一つでもある同社にも客数減を警戒した売りが出ているようだ。

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