話題株ピックアップ【夕刊】(3):トヨタ、ファストリ、ケア21

注目
2020年3月9日 15時21分

■トヨタ自動車 <7203>  6,495円  -299 円 (-4.4%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が総じて下落する展開。世界的な同時株安のなか、外国為替市場ではリスク回避のドル売り・円買いが進み、足もとは1ドル=103円台に入る円高が進行、これが輸出株のなかでも特に為替感応度の高い自動車セクターの株価に強いネガティブ材料となっている。トヨタ、ホンダともに20年3月期想定為替レートは1ドル=108円となっている。

■ファーストリテイリング <9983>  53,120円  -1,650 円 (-3.0%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>が前引け時点で2700円を上回る急落となり、一気に5万2000円近辺まで水準をきりさげた。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に消費意欲が減退し、商品の売れ行きに影響が出るとの見方が売りを誘発しているが、それ以上に先物を絡めたインデックス的な売買の影響が大きい。ヘッジファンドの先物への売り仕掛けを受け、225採用の現物株には裁定解消の売り圧力が顕在化している。同社株は日経平均寄与度が際立って高く、その影響が反映されている。同社株1銘柄で前引けの日経平均を100円近く押し下げている状況で、これは225採用銘柄のなかでソフトバンクグループ<9984>に次ぐ大きさ。

■ケア21 <2373>  1,538円  +201 円 (+15.0%)  本日終値

ケア21 <2373> [JQ]が急騰。6日大引け後に発表した20年10月期第1四半期(19年11月-20年1月)の連結経常利益が前年同期比90.1%増の2.3億円に拡大して着地したことが買い材料視された。施設系介護と在宅系介護の拠点拡大などで2ケタ増収を達成したことが寄与。上期計画の1.5億円をすでに53.3%も上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■第一商品 <8746>  394円  +22 円 (+5.9%)  本日終値

第一商品<8746>やフジトミ<8740>など商品先物関連の一角が全般安のなか逆行高となっている。6日のニューヨーク商品取引所で、取引の中心である4月物が一時、1トロイオンス1692.8ドルと13年1月以来、7年1カ月ぶりの高値を付けたことから、金などの商品先物取引会社には取引活発化への思惑から買いが入っている。米国でも新型コロナの感染拡大が続き、世界的な景気の下振れ懸念が高まっていることから、リスク回避の観点から、安定資産として資金の受け皿となりやすい金の買いが加速したようだ。

■ニホンフラッシュ <7820>  2,186円  +34 円 (+1.6%)  本日終値  東証1部 上昇率10位

ニホンフラッシュ <7820> が反発。6日大引け後、3月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。同時に配当修正を発表。堅調な業績を踏まえ、20年3月期の年間配当を従来計画の50円→55円(前期は50円)に増額修正したことも好感された。

■ラオックス <8202>  133円  -38 円 (-22.2%) 一時ストップ安   本日終値

ラオックス<8202>が急落。8日午後の日本経済新聞電子版で「新型コロナウイルスの感染拡大による客数減少などを受け、店舗の閉店や休業を進めていることが8日、分かった」と報じてられており、これが売り材料視されたようだ。同社では、新型コロナウイルス感染症の拡大前から複数の店舗の運営見直しを検討していたが、感染拡大による中国人団体客の急減で、計画より早く閉店を決めた店もあるとしている。

■川本産業 <3604>  1,380円  -387 円 (-21.9%) 一時ストップ安   本日終値

川本産業<3604>が一時ストップ安に売られたほか、大幸薬品<4574>、アゼアス<3161>、重松製作所<7980>、ニイタカ<4465>、昭和化学工業<4990>など一連の新型コロナウイルスの対策関連株が軒並み大きく売り込まれる展開。世界的な感染拡大を受け全体相場は波乱展開を余儀なくされている。これらの銘柄はこれまで全体指数とは逆行して買われる時期もあったが、足もと株式市場はリスクオフ一色の展開となっており、短期資金も全面撤退の様相をみせている。

■アスカネット <2438>  918円  -205 円 (-18.3%)  本日終値

6日に決算を発表。「5-1月期(3Q累計)経常が7%減益で着地・11-1月期も17%減益」が嫌気された。

アスカネット <2438> [東証M] が3月6日大引け後(15:00)に決算を発表。20年4月期第3四半期累計(19年5月-20年1月)の経常利益(非連結)は前年同期比7.3%減の6.5億円に減ったが、通期計画の8.2億円に対する進捗率は78.5%となり、5年平均の80.2%とほぼ同水準だった。

⇒⇒アスカネットの詳しい業績推移表を見る

■エスクリ <2196>  425円  -93 円 (-18.0%) 一時ストップ安   本日終値  東証1部 下落率4位

エスクリ<2196>が急落。前週末6日の取引終了後、2月18日に発表した15万株を上限とする自社株買いを中止すると発表しており、これを嫌気した売りが出たようだ。3月1~6日に1万9700株を1220万円で取得したが、今後の取得は取りやめるという。同社では同日付で、新型コロナウイルスの感染拡大の対応として、3月中に挙式披露宴を予定している顧客に対して、実施の可否を確認のうえ、延期を希望する場合には、規約に関わらず日程変更料なしに対応するほか、実施する場合には、列席予定者が欠席した際に料理、飲料などの料金を返金する対応をとると発表。これらの状況を踏まえて自社株買いを中止するとしている。

●ストップ高銘柄

NEXT 原油ベア <2039>  9,540円  +1,500 円 (+18.7%) ストップ高   本日終値

日経VI <2035>  1,009円  +150 円 (+17.5%) ストップ高   本日終値

VIX短先物 <1552>  11,030円  +1,500 円 (+15.7%) ストップ高   本日終値

以上、3銘柄

●ストップ安銘柄

野村原油 <1699>  214円  -80 円 (-27.2%) ストップ安   本日終値

ブティックス <9272>  1,340円  -400 円 (-23.0%) ストップ安   本日終値

インパクト <6067>  1,370円  -400 円 (-22.6%) ストップ安   本日終値

ギガプライズ <3830>  1,090円  -300 円 (-21.6%) ストップ安   本日終値

WTI原油 <1671>  1,533円  -400 円 (-20.7%) ストップ安   本日終値

など、29銘柄

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