利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第1弾 20社選出 <成長株特集>

特集
2020年3月12日 19時40分

本特集では、1月下旬から2月中旬までの決算集中期間に配信した「利益成長“青天井"銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。今回は総集編 第1弾として、時価総額1500億円以上の東証1部銘柄を対象に、19年10-12月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。

下表では、本決算月にかかわらず、19年10-12月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している20社を選び出し、10-12月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。

上振れ率トップとなったテレビ朝日ホールディングス <9409> の10-12月期(第3四半期)は経常利益が215億円と過去最高益を2.3倍も上回って着地。東映 <9605> 株式を追加取得し、持ち分法適用関連会社化したことに伴い、負ののれんが発生したことが利益を押し上げた。併せて、20年3月期の同利益予想を従来の150億円から310億円に大幅上方修正し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。

2位のレーザーテック <6920> は半導体メーカーが次世代のEUV(極端紫外線)リソグラフィを用いた先端ラインの積極投資を継続するなか、半導体マスクブランクス欠陥検査装置などの販売が拡大し、10-12月期(第2四半期)は売上高、経常利益ともに過去最高を大幅に更新した。EUV関連装置が好調で上期(7-12月)の受注残高は前年同期を6割以上も上回る高水準にあり、今後の成長期待も強い。

続く3位のゴールドウイン <8111> は「ザ・ノース・フェイス」などアウトドア関連を中心に高機能商材が好調だったうえ、ラグビーワールドカップ効果が持続し「カンタベリー」ブランドの販売も伸びた。また、コートなど重衣料の在庫管理を徹底したことも奏功し、10-12月期(第3四半期)は消費税増税や暖冬といったマイナス影響があったにもかかわらず、売上高、経常利益ともに四半期ベースの過去最高を達成した。4-12月期経常利益(164億円)が通期計画160億円をすでに上回っており、業績上振れが期待される。

4位のパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス <7532> は昨年1月に買収したユニーの業績上積みが収益を押し上げ、10-12月期(第2四半期)は2四半期連続で経常利益の過去最高益を更新した。ユニーとの事業シナジーで採算が大きく改善したことに加え、販管費の抑制が進んだことも大幅増益につながった。業績好調に伴い、通期の同利益を従来の減益予想から一転して最高益見通しに上方修正した。これを受けて株価は急騰し、約1年2ヵ月ぶりの上場来高値に浮上する場面があった。

13位にリストアップされたエーザイ <4523> の10-12月期(第3四半期)は、抗がん剤「レンビマ」が肝細胞がんへの適用拡大で米国を中心に販売が急増し、税引き前利益は420億円と四半期ベースの過去最高益を9年ぶりに塗り替えた。米国では子宮内膜がん適応の「キイトルーダ」との併用療法が承認取得後に計画を超える立ち上がりをみせている。20年3月期は13年ぶりに過去最高益を更新する見通しだ。

┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想

コード 銘柄名     上振れ率 10-12月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高  PER

<9409> テレ朝HD     134  21585   9207   40.6  31000  22053  6.2

<6920> レーザーテク   57.4  6576   4179   78.7  14000   7834 40.2

<8111> ゴルドウイン   26.6  11207   8854   23.2  16000  12982 25.5

<7532> パンパシHD   22.8  25106  20449    5.5  72000  68240 25.7

<3941> レンゴー     20.2  14142  11768   37.0  43000  31385  6.4

<3563> スシローGH   16.5  4693   4028    8.8  15630  14363 17.8

<8279> ヤオコー     15.6  7109   6148    2.6  17950  17488 18.6

<3003> ヒューリック   15.2  32521  28220    8.7  92000  84645 10.8

<2413> エムスリー    14.2  10406   9116   13.1  35000  30942 83.4

<3064> モノタロウ    12.9  4542   4022   17.0  18584  15887 48.6

<3769> GMO-PG   11.4  2728   2448   22.7   9867   8039 77.8

<2801> キッコマン     7.4  12053  11227    1.3  38400  37925 31.7

<4523> エーザイ      3.7  42059  40567    1.4  112000  110462 20.8

<6028> テクノプロH    3.6  4316   4165   10.0  15100  13727 17.7

<2607> 不二製油G     2.8  6861   6672   20.1  24000  19983 11.7

<4527> ロート       2.7  7189   6999   12.3  21300  18970 23.6

<2371> カカクコム     2.6  7191   7007    6.7  26500  24839 24.0

<7947> エフピコ      2.0  5866   5753    1.6  16000  15742 24.9

<2267> ヤクルト      1.2  21570  21315    1.5  58000  57121 21.5

<4307> 野村総研      0.7  21316  21162   14.6  83000  72409 17.9

※ 2019年1月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。

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