前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

注目
2020年3月19日 5時20分

■日本農薬 <4997>  380円 (-53円、-12.2%)

東証1部の下落率3位。日本農薬 <4997> が3日ぶりに急反落。同社は17日の取引終了後、20年3月期業績予想の下方修正を発表したことが嫌気された。売上高は370億円から354億円に見直したほか、営業利益は32億円から27億円、純利益は24億円から4億円に減額した。ブラジル市場の競争激化で子会社のSipcam Nichino Brasil社(シプカム・ニチノー・ブラジル)の業績が悪化したことが響いた。のれんの減損損失に伴い17億7900万円の特別損失も計上する。これを受け、今期配当は、従来予想の7円50銭から4円とすることも発表している。なお、同社の20年3月期は6ヵ月の変則決算となっている。

■SBG <9984>  3,246円 (-397円、-10.9%)

ソフトバンクグループ <9984> が6日続急落。18日朝の日本経済新聞電子版で「米シェアオフィス大手のウィーカンパニーについて、既存株主からの株の買い取り計画を見直す可能性があることが17日、わかった」と報じられている。記事によると、ソフトバンクGが同日ウィーの株主に対して通知し、買い付けの条件が満たされなければ購入しないことがあり得るとの立場を示したとあり、計画見直しによる業績などへの影響が警戒された。

■ゼビオHD <8281>  781円 (-74円、-8.7%)

ゼビオホールディングス <8281> が3日ぶり急反落。17日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を2384億1900万円から2267億7800万円(前期比2.1%減)へ、営業利益69億3100万円から42億8800万円(同25.6%減)へ、純利益を21億300万円から4億4100万円(同76.6%減)へ下方修正したことが嫌気された。国内小売事業で、暖冬の影響によりウインター関連を中心に売り上げが低迷したほか、今年2月中旬以降は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う来店客数の減少などが響いたという。

■IHI <7013>  1,248円 (-105円、-7.8%)

IHI <7013> が急反落。SMBC日興証券は17日、同社株の投資評価を「1」から「2」へ引き下げた。目標株価は3300円から1500円に見直した。新型肺炎の航空機エンジン事業への影響は大きく、業績予想の下方修正を行っている。20年3月期の連結営業利益を621億円から593億円、21年3月期の同利益を824億円から424億円に見直した。新型肺炎による航空機の運航停止の影響を織り込んだ。21年3月期の航空機エンジンスペアパーツ事業の売上高を減額している。16日時点のPBRは0.43倍と企業価値を割り込んでいるが、新型肺炎の影響が落ち着くまでは、株価はディスカウントされ続ける可能性が高いとみている。

■鉄建建設 <1815>  1,922円 (-142円、-6.9%)

鉄建建設 <1815> が3日ぶり急反落。17日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、営業利益を83億円から57億円(前期比24.7%減)へ、純利益を54億円から43億円(同23.0%減)へ下方修正したことが嫌気された。手持ち工事の施工高が予想を上回ったことで、売上高は1860億円から1930億円(同10.5%増)へ上振れたものの、一部海外工事で採算が悪化する見通しとなったことが響くとしている。

■ファストリ <9983>  40,900円 (-2,880円、-6.6%)

ファーストリテイリング <9983> が9日続急落。日経平均寄与度が高く2月下旬を境に先物主導の全体相場に連動する形で大きく値を崩したが、新型コロナウイルス感染拡大の影響が海外店舗に大きく及んでおり、ファンダメンタルズ面ではこれを嫌気する売りが下げに拍車をかけている。17日には米国のユニクロ全50店舗を臨時休業とすることを発表しており、先行きに対する懸念が強まった。株価は9日続落、18日の安値まで計1万2000円以上の下落となり、18年4月以来の安値水準に沈んでいる。

■リゾートトラ <4681>  1,017円 (-70円、-6.4%)

リゾートトラスト <4681> が急反落。17日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を1714億円から1600億円(前期比10.9%減)へ、営業利益を160億円から120億円(同36.4%減)へ、純利益を100億円から71億円(同42.5%減)へ下方修正したことが嫌気された。台風15号や19号の影響、国内一般ホテル市場の競争激化などに加えて、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う利用者の減少でホテル運営収益が想定を下回って推移していることが要因という。また、業績予想の修正に伴い、従来23円を予定していた期末配当を6円減額して17円にすると発表しており、これも売り材料視されている。年間配当は40円となり、前期実績に対しても6円の減配になる予定だ。

■国際石開帝石 <1605>  533.8円 (-26.3円、-4.7%)

国際石油開発帝石 <1605> が12日続落。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界経済の景気悪化で原油需要が落ち込むとの観測が強まっている。17日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物が前日比1.75ドル安の1バレル=26.95ドルと4年1ヵ月ぶりの水準に値を下げた。原油需要の低迷観測に加え、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどによるOPECプラスの交渉が決裂したことで、協調減産は3月末で終わる。こうしたなか、4月からは増産が始まり原油需給の悪化が続くとの見方が出ている。

※18日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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