話題株ピックアップ【夕刊】(2):日本製鉄、丸紅、スルガ銀
■テイ・エス テック <7313> 2,590円 +10 円 (+0.4%) 本日終値
テイ・エス テック<7313>はしっかり。25日の取引終了後、ホンダ正規ディーラーのホンダカーズ埼玉北(埼玉県熊谷市)の全株式をショーワ<7274>から取得して子会社化することを発表しており、これが好感されたようだ。今回の取得により、同社がエンドユーザーを一層身近に結ぶことで事業の幅を広げ、国内収益の安定化などを図ることが目的としている。5月15日を株式の譲受期日にする予定で、取得価額は今後決定するという。なお、業績への影響は軽微としている。
■日本製鉄 <5401> 955.8円 -129.2 円 (-11.9%) 本日終値
日本製鉄<5401>が4日ぶり急反落で4ケタ大台を割り込んだほか、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>、神戸製鋼所<5406>など鉄鋼株が軒並み大きく売り込まれた。新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済の失速懸念と各国政府による経済対策期待との綱引きで鉄鋼株全般も上下に不安定な動きを強いられている。ただ、国内についてはここにきて感染者数が急増傾向にあることから改めて警戒感が強まっている。今年度(19年4月~20年3月)の国内粗鋼生産は新型コロナウイルスの影響もあり1億トンを下回る見込みで、これは2008年のリーマン・ショック以来ということになり、鉄鋼業界に吹く逆風は強い。
■丸紅 <8002> 550.1円 -73.5 円 (-11.8%) 本日終値
丸紅<8002>が急落。25日取引終了後、20年3月期業績予想の下方修正を発表、最終損益が1900億円の赤字と従来予想の2000億円の黒字予想から一転して過去最大の赤字となる見通しとしたことで、これがネガティブサプライズとなり売りが集中した。新型コロナウイルスの影響が同社の業績にも及んでおり、原油など資源価格の下落が収益を押し下げる形となる。
■TDK <6762> 8,170円 -780 円 (-8.7%) 本日終値
25日に業績修正を発表。「今期税引き前を一転20%減益に下方修正」が嫌気された。
TDK <6762> が3月25日大引け後(15:00)に業績修正(米国会計基準)を発表。20年3月期の連結税引き前利益を従来予想の1180億円→930億円(前期は1155億円)に21.2%下方修正し、一転して19.5%減益見通しとなった。
■東海東京 <8616> 250円 -16 円 (-6.0%) 本日終値
25日に業績修正を発表。「未定だった今期配当は8円減配」が嫌気された。
東海東京フィナンシャル・ホールディングス <8616> が3月25日大引け後(15:30)に配当修正を発表。従来未定としていた20年3月期の年間配当は8円(前期は16円)実施する方針とした。
■スルガ銀行 <8358> 379円 -21 円 (-5.3%) 本日終値
スルガ銀行<8358>は8日ぶりに反落。25日の取引終了後、20年3月期業績予想について、経常損益を305億円の黒字から435億円の黒字(前期は743億4200万円の赤字)へ、最終損益を210億円の黒字から270億円の黒字(同971億4600万円の赤字)へ上方修正したが、市場の反応は限定的のようだ。シェアハウス関連融資債権の譲渡による貸倒引当金戻入益などが寄与する見通し。また、同時に従来未定としていた期末一括配当予想を5円とすることを発表した。2期ぶりに復配となる予定だ。
■トヨタ自動車 <7203> 6,718円 -201 円 (-2.9%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>が3日ぶり大幅反落、前日は全体相場の急騰に合わせ666円高と大きく値を飛ばしたが、きょうはその反動で目先利益確定を急ぐ動きが表面化している。海外ヘッジファンドのロング・ショートポジションの解消に伴う買い戻しが一巡したことで、勢いが止まったところに、足もと外国為替市場で再びドル安・円高方向に振れており、これが為替感応度の高い同社の株価にネガティブに働いている。
■日軽金HD <5703> 174円 -3 円 (-1.7%) 本日終値
日本軽金属ホールディングス<5703>が4日ぶりに反落。同社は25日取引終了後、20年3月期の連結最終利益を従来予想の155億円から70億円(前期比66%減)に減額修正したことが嫌気された。昨年8月と10月の台風により、子会社である日本軽金属が保有する山梨県の雨畑ダム(南巨摩郡早川町)の周辺地域が浸水被害を受けたことから、対策にかかる費用110億円を特別損失として計上する。なお、年9円の今期配当計画に変更はない。
■GMO-PG <3769> 7,430円 -60 円 (-0.8%) 本日終値
GMOペイメントゲートウェイ<3769>は小幅安。25日にGMOフィナンシャルゲート<4051>が東証マザーズへの株式上場(IPO)の承認を受けており、GMO-PGは同社の筆頭株主であることが注目されている。GMOフィナンシャルゲートは、クレジットカードやデビットカードなどによる対面型決済を行う決済端末の提供及び決済処理サービスを手掛けており、4月30日に新規上場する。目論見書によるとGMO-PGはGMOFGの233万2590万株(持ち株比率60.39%)を保有する筆頭株主となっている。
株探ニュース