原油上昇は資源・エネルギー株への見直し材料に/オープニングコメント

市況
2020年4月6日 8時44分

6日の日本株市場は、不安定な相場展開が続きそうである。3日の米国市場では、NYダウが360ドル安だった。米労働省が発表した3月雇用統計は、非農業部門雇用者数が70.1万人減となった。減少は2010年9月以来、失業率も4.4%と予想以上の上昇となったことが嫌気された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円安の17675円。円相場は1ドル108円50銭と、先週末からはやや円安に振れて推移している。

米雇用統計の悪化は想定されていたが、予想以上の悪化であり、景気の落ち込みが当初考えられていた以上に長期化するともみられている。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、日本においても東京都で1日あたりの新規感染者数が最多を更新するなど厳しい状況が続いており、政府内で緊急事態宣言が発動されるとみられていることは、物色を手控えさせる要因になる。

ただし、「ロックダウン」(都市封鎖)のような強制力は持っていないため、社会インフラ分野は動くため、アルゴによって売り仕掛け的な動きが強まるようなら、押し目拾いのスタンスも出てきそうである。まずは、緊急事態宣言直後の市場反応を見極めることになりそうである。

物色としては、再び食料品の買い占めなどの動きが強まる可能性もあり、引き続き新型コロナウイルスに関連して需要が高まるとみられているセクターや企業へ値幅取り狙いの資金が集中することになりそうだ。そのほか、ロシアのプーチン大統領は3日、原油の生産量削減について、協調減産に前向きな姿勢を示した。原油価格は42ドル前後の水準が心地良いとも語ったようであり、資源・エネルギー株への見直し材料になりそうである。

日経平均は下降する25日線のほか、直近では5日線に上値を抑えられている。テクニカル的な反応は期待しづらいところではあるが、これらの抵抗線を突破してくるようであれば、センチメントも改善をみせてくるだろう。こちらも、シグナル好転を見極める流れが続きそうである。

《AK》

提供:フィスコ

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