【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 猛威振るう新型コロナ、投資家に対抗手段あるか?!

市況
2020年4月5日 9時30分

「猛威振るう新型コロナ、投資家に対抗手段あるか?!」

●米国の感染減速が市場回復の第一条件

日米株式市場は、米国の新型コロナウイルス拡大のペースダウン待ちになっている。欧州ではとんでもないペースで拡大を続けていたが、イタリアでようやく勢いが落ちてきているし、スペインも近くそうなる見通しであることから、株式市場にも下げ止まりの兆しが見えてきた。

しかし、米国はまだ拡大の途上、ここからどの程度増加するのかまったく読めない状況にある。この原稿を書いている時点では米国の感染者はすでに20万人を越え、1日午後の時点で少なくとも4900人が死亡したという。しかも感染者、死者ともに爆発的に増加中であり、考えただけでも恐ろしいことになっている。

そんな中で、日本は4月2日現在で、感染者数3495人、死者84人(クルーズ船乗客を含む)だ。これは、感染爆発を防ぐことに成功している韓国やドイツよりも驚くほど少なく、日本の対応策が非常に優れていると見てよい。しかし、一般的には日本の対応は極めてマズイということになっており、株式市場もなかなか回復できないのが実際だ。

こんな状況のため、やはり東京市場が本格的に回復に向かうには、米国での拡大ペースが落ちてくれることが一番となる。だが、残念ながらそうした状況になるメドがまったく立たないとなると、極論するなら新型コロナの猛威が続いても消費を従来通り続けたり増やしたりできる製品、サービスと関わりの強い銘柄への投資を考えたい。

●シーズンストックが突破口に

特に好ましいのは季節性の強い銘柄になる。当り前のことながら、いまは春が来ているのだから次には初夏、そして猛暑の夏へと変わっていく。つまり、昔からの投資格言「麦藁帽子は冬に買え」の実行であり、いまなら「麦藁帽子は4月に買え」になる。

お断りしておくが、季節性の強い銘柄といって、夏を過ぎて秋なんてことは考えなくてよい。あくまでも夏までを考えて選ぶと、次のような銘柄がある。

まずは、もちろんビール株だ。NHKの大河ドラマは「麒麟がくる」であり、私も毎回見ていることから、「麒麟」関連株でキリンホールディングス <2503> でよい。連想で今年はビールはキリンという人が増えるだろう。もちろん、アサヒグループホールディングス <2502> 、サッポロホールディングス <2501> でもよい。

夏が近づくにつれ、日々買ってしまうのが「お~いお茶」やその他のお茶類なので、伊藤園 <2593> も忘れてなるまい。正直私は好きではないが、 コーヒー好きなら缶コーヒーを飲むだろうからダイドーグループホールディングス <2590> になる。

そして、我が家では冬の間よく飲んだコーラのゼロカロリー。これからはますます飲むだろうから、コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス <2579> や北海道コカ・コーラボトリング <2573> [東証2]だ。

飲み物株ばかりが季節性が強いわけではない。他分野にも目を向けると、 エアコン世界首位のダイキン工業 <6367> を忘れてはなるまい。ダイキンは値がさ株なので、もっと手掛けやすい水準の銘柄なら、同じくエアコンに強い富士通ゼネラル <6755> がある。

業務用冷凍庫に強い大和冷機工業 <6459> 、同じく冷凍冷蔵庫に強いホシザキ <6465> 、フクシマガリレイ <6420> も株価が下げている現在の水準で逆張り投資をしておきたい。

春の次は必ず夏が来る!ってことをお忘れなく。季節性の強い銘柄があるんだってことも。

2020年4月3日 記

株探ニュース

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