話題株ピックアップ【夕刊】(1):ベイカレント、IDOM、任天堂

注目
2020年4月15日 15時15分

■ベイカレント <6532>  6,440円  +1,000 円 (+18.4%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位

ベイカレント・コンサルティング <6532>はストップ高。総合コンサルティング会社でIT活用などに優位性を持っている。旺盛な企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)需要を取り込み業績を伸ばしている。14日取引終了後に発表した20年2月期決算は営業利益段階で前の期比79%増の80億3800万円と急拡大、これを好感する形で投資資金を呼び込んでいる。また、前期配当は計画比30円増額の90円としておりこれもポジティブ材料。なお、今期業績については非開示。

■IDOM <7599>  456円  +59 円 (+14.9%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

IDOM<7599>が続急騰。14日取引終了後に発表した20年2月期の連結経常利益は前の期比3.3倍の68億6700万円に拡大して着地。従来予想の47億円を大幅に上回っており、これを好感する買いが向かった。小売価格設定の精度向上や付帯商品収益の増加を狙う改善策の実行が奏功し、中古車販売台数と1台あたりの粗利益が想定以上に回復したことが利益を押し上げた。併せて、発表した21年2月期業績見通しは新型コロナウイルスの影響を踏まえ、経常利益段階で41億円(前期比40.3%減)に落ち込む見込みとした。一方、年間配当は前期比9.4円増の10.6円に大幅増配する方針としている。このほか、発行済み株式数(自社株を除く)の3%にあたる300万株(金額で15億円)を上限に自社株買いを実施すると発表。300万株のうち100万株は14日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で取得している。

■ダイト <4577>  3,285円  +309 円 (+10.4%)  本日終値

ダイト<4577>が続急伸。14日取引終了後に発表した20年5月期第3四半期累計(19年6月~20年2月)連結決算が、売上高343億7200万円(前年同期比13.1%増)、経常利益46億4200万円(同23.7%増)と2ケタ増収増益を達成したことが好材料視された。原薬製造で血圧降下剤や消炎鎮痛剤などのジェネリック医薬品向け原薬、仕入れ商品の販売が好調だった。また、製剤も自社開発のジェネリック医薬品や製造受託などが伸びた。第3四半期累計の経常利益は通期計画(47億5000万円)にほぼ到達しており、業績上振れが期待される。併せて、上場10周年記念配当6円を実施する形で、今期の年間配当を従来計画の40円から46円(前期は38円)に増額修正しており、これも好感されたようだ。

■GMO-PG <3769>  9,270円  +560 円 (+6.4%)  本日終値

GMOペイメントゲートウェイ<3769>は続伸、19年4月高値を抜き上場来高値を更新した。新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛で巣ごもり消費が注目され、なかでもネット通販の需要が拡大しており、これが電子決済代行サービス大手の同社にとって追い風になるとの思惑から買われているようだ。3月安値5640円からの上昇率は60%強となっており、1万円大台を目前にとらえている。同じく決済代行サービスを手掛けるビリングシステム<3623>、電算システム<3630>なども高い。

■ペプチドリーム <4587>  3,760円  +170 円 (+4.7%)  本日終値

ペプチドリーム<4587>が大幅高で3日続伸。この日の寄り前、ペプチグロース(東京都千代田区)と細胞培養向け培地の重要成分である成長因子を代替するペプチドの開発に関して共同開発契約を締結したと発表しており、これが好感された。ペプチグロースは、ペプドリと三菱商事<8058>との間で設立された合弁会社(ペプドリ39.5%、三菱商60.5%)。今回の共同開発契約では、ペプドリ独自の創薬開発プラットフォームシステムPDPSを用いて、成長因子と同等の機能を有する代替ペプチドを新規に同定し、動物血清や遺伝子組み換え技術を用いない、複数品目の代替ペプチドの開発を進めることを目的としているという。また契約に伴い、ペプドリはペプチグロースから初回の契約一時金を受け取るほか、今後の開発状況に応じて更なる契約一時金を受け取ることになるが、金額及び総額は非開示としている。

■ブレインパッド <3655>  5,110円  +200 円 (+4.1%)  本日終値

ブレインパッド<3655>は3連騰で2月21日以来約2カ月ぶりに5000円大台を回復したほか、RPAホールディングス<6572>、JIG-SAW<3914>なども上昇しており、人工知能(AI)関連株に物色の矛先が向いている。直近では、ALBERT<3906>が厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策本部クラスター対策班に対し、ビッグデータ分析やアルゴリズム開発のためのデータサイエンティスト派遣を行い、連日のストップ高カイ気配に買われる人気となったほか、HPCシステムズ<6597>がスーパーコンピューター「富岳」へ解析に使う計算ソフトウェアABINIT-MPを実装して新型コロナウイルス関連タンパク質に対する解析支援を行うなど、AI分野に展開する企業が“有事のビジネスチャンス”を得る機会が増えている。

■OBARA GROUP <6877>  2,600円  +96 円 (+3.8%)  本日終値

OBARA GROUP<6877>が続伸。同社は14日取引終了後、300万株(発行済み株式数の16.65%)、60億1000万円を上限とする自社株取得枠の設定を発表。この日の早朝の時間外取引で26万3800株、約6億6055万円の自社株の取得を行ったことが好感された。同社は14日に60億1000万円のユーロ円建転換社債(CB)型新株予約権付社債を発行し、その調達資金のすべてを自社株買いに充てることを明らかにしている。

■任天堂 <7974>  46,730円  +1,250 円 (+2.8%)  本日終値

任天堂<7974>が続伸し連日の年初来高値更新となった。14日、出荷を停止していた「ニンテンドースイッチ」及び「ニンテンドースイッチライト」の出荷を今週から再開すると発表したことが引き続き好感された。新型コロナウイルス感染症の影響で生産・出荷に遅延が生じていた。また、外出自粛によるゲーム需要の増加も品薄に拍車をかけていたようだ。

■ソニー <6758>  6,767円  +151 円 (+2.3%)  本日終値

ソニー<6758>が後場上げ幅を拡大。午後の日本経済新聞電子版で、「新型コロナウイルスの感染症の拡大で不足が懸念される人工呼吸器を巡り、ソニーが生産協力を検討していることが15日、明らかになった」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、国内メーカーによる分業に加わる形で生産協力を行うもようで、細胞分析装置など医療機器事業で培ったノウハウを活用し、部品製造や部分的な組み立てなどを担当するとしている。早ければ3カ月後にも1000~2000台分の生産協力を始められると記事では伝えている。

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