話題株ピックアップ【夕刊】(2):VIX短先物、ALBERT、細火工
■メディアシーク <4824> 537円 +80 円 (+17.5%) ストップ高 本日終値
メディアシーク<4824>がストップ高。同社はきょう、オンライン授業を開始できるスクール事業者向け動画配信プラットフォーム「マイクラスTV」の提供を開始したと発表しており、これが株価を刺激したようだ。サービス開始は、新型コロナウイルス対策で休講や外出自粛が求められるなか、各種レッスンから教室授業まで、さまざまな教育コンテンツをインターネットで配信する動画配信サービスやオンラインスクールに対する需要が急拡大していることが背景。「マイクラスTV」は、今すぐにでも授業をネット経由で配信したいスクール事業者の細かなニーズにあわせ、オンライン授業配信プラットフォームを構築することができるという。
■ヴィスコ <6698> 1,038円 +150 円 (+16.9%) ストップ高 本日終値
ヴィスコ・テクノロジーズ<6698>は朝方から買いが集中しストップ高となった。20日の取引終了後、集計中の20年3月期の連結業績について、営業利益が3億6000万円から4億6000万円(前期比15.3%減)へ、純利益が2億3000万円から3億円(同26.1%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。米中貿易摩擦などの影響で主要取引先である電子部品メーカーや半導体メーカーの設備投資への慎重な姿勢が続いたことで、売上高は35億円から34億7000万円(同2.7%減)へやや下振れたものの、1案件当たりの販売単価の上昇に伴い売上総利益率が向上したことが利益を押し上げた。また、開発部門におけるテーマの精査による開発効率化などの経費の抑制に努めたことも寄与した。
■レントラックス <6045> 347円 +49 円 (+16.4%) 一時ストップ高 本日終値
インターネット広告を手掛けるレントラックス<6045>が急騰、一時ストップ高。20日取引終了後に発表した3月の連結売上高が前年同月比23.6%増の11億1100万円と大きく伸び、9カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されたようだ。また、成果報酬型広告サービス事業におけるパートナーサイト運営者は前月比287人増の3万2101人だった。
■明治海運 <9115> 351円 +37 円 (+11.8%) 一時ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
明治海運<9115>や共栄タンカー<9130>が急伸。20日のWTI5月物が前週末比55.90ドル安の1バレル=マイナス37.63ドルに急落し、史上初めてマイナス圏を記録した。新型コロナウイルスの感染拡大で、原油需要の急減が予想され、在庫が増加し、保管スペースがなくなるとの見方から投げ売りが発生したようだ。これを受けて、備蓄場所としてタンカーが利用され、稼働タンカーが減少しタンカー市況が上昇するとの見方が強まっており、ここからタンカー関連銘柄に思惑的な買いが向かったようだ。
■VIX短先物 <1552> 15,100円 +1,400 円 (+10.2%) 本日終値
国際のETF VIX短期先物指数<1552>が続伸。同ETFは「恐怖指数」と呼ばれる米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。20日の米VIX指数は前週末に比べ5.68(14.89%)ポイント高の43.83に上昇した。20日の米国市場で原油先物が史上初めてマイナス圏に下落した。これを受け、米国の大手石油株が売られ、NYダウも大幅安となった。VIX指数は先週末17日は38.15と40割れの水準に低下していたが、この日再び40台に乗せている。
■いい生活 <3796> 426円 +27 円 (+6.8%) 本日終値
いい生活<3796>が急反発。20日の取引終了後、集計中の20年3月期連結業績について、売上高が21億1000万円から21億2300万円(前の期比7.0%増)へ、営業利益が8500万円から1億2300万円(同9.5倍)へ、純利益が5100万円から7200万円(前の期300万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。主に受託開発・導入支援サービスなどの一時的な売り上げが想定よりも好調に推移したことに加えて、継続的に推進している業務効率化の効果や、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた取り組みの中で、営業活動にかかる費用が想定を下回って推移したことが要因としている。なお、同時に発表した3月度の月次概況(速報)は、クラウドソリューション事業の売上高は1億7900万円(前年同月比6.5%増)となった。
■日本モーゲージサービス <7192> 1,611円 +73 円 (+4.8%) 本日終値
日本モーゲージサービス<7192>は大幅高で3日ぶりに反発。20日の取引終了後、集計中の20年3月期連結業績について、売上高が66億1500万円から71億1700万円(前の期比13.6%増)へ、営業利益が12億円から14億8200万円(同27.9%増)へ、純利益が8億1800万円から10億1400万円(同26.4%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。住宅金融事業で、新規住宅取得者の住宅ローン需要が堅調だったことに加えて、新規開設店舗における営業効果で融資実行件数が好調に推移したことが牽引した。
■細谷火工 <4274> 886円 +30 円 (+3.5%) 一時ストップ高 本日終値
細谷火工<4274>や豊和工業<6203>、石川製作所<6208>など防衛関連の一角が急騰。米CNNが米政府当局者の話として、北朝鮮の金正恩委員長が重体にあると報じたと伝わっており、北朝鮮情勢の先行き不透明化による地政学的リスクの高まりから関連銘柄への買いにつながったようだ。金氏に関しては、15日の故金日成主席の生誕日に姿を現さなかったことで、健康状態を巡って臆測を呼んでいた。
■ALBERT <3906> 6,640円 +150 円 (+2.3%) 本日終値
ALBERT<3906>の上げ足が加速、全体下げ相場に抗して一時13%高の7330円まで上値を伸ばす人気となった。株価はきょうで6連騰、7000円大台復帰は2月21日以来2カ月ぶりとなる。マーケティング支援ビジネスを展開する同社は人工知能(AI)を活用したビッグデータ解析が得意で、同分野で活躍できるデータサイエンティストの育成にも注力している。トヨタ自動車<7203>をはじめとした相次ぐ大資本との連携で実力は証明済みだが、直近では厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策本部クラスター対策班に対し、ビッグデータ分析やアルゴリズム開発のためのデータサイエンティスト派遣を行うことを発表するなどで脚光を浴びた。株式需給面では外資系証券経由の株券調達による空売り残高が高水準に膨らんでいることが分かり、この踏み上げ素地が株価上昇を後押しする形となった。
■Jエスコム <3779> 94円 +2 円 (+2.2%) 本日終値
ジェイ・エスコムホールディングス<3779>が急伸。20日の取引終了後、集計中の20年3月期連結業績について、売上高を13億3200万円から12億6700万円(前期比5.0%減)へ下方修正した一方、営業利益を3800万円から5100万円(同17.7%減)へ上方修正したことが好感された。消費税増税の駆け込み需要の反動が化粧品や健康食品などで影響が大きかったことに加えて、新型コロナウイルス感染症の影響により理美容事業の売り上げが予想を下回り、売上高は減少したが、第3四半期までの通信販売事業の好調で営業利益は計画を上振れたという。なお最終利益は、減損損失3400万円を特別損失として計上したことなどで2200万円から900万円(同81.3%減)へ下振れたとしている。
株探ニュース