23日の米国市場ダイジェスト:NYダウ39ドル高、原油高や日銀の追加緩和観測で投資家心理改善

市況
2020年4月24日 7時52分

■NY株式:NYダウ39ドル高、原油高や日銀の追加緩和観測で投資家心理改善

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は39.44ドル高の23515.26ドル、ナスダックは0.63ポイント安の8494.75ポイントで取引を終了した。原油価格の反発や日銀が追加緩和を検討しているとの報道を好感し、買いが先行。その後、最も期待されているギリヤドサイエンスの抗ウイルス剤第1回目の治験が失敗したと一部メディアが報じると失望感から引けにかけて失速した。セクター別ではエネルギーや運輸が大きく上昇した一方、公益事業や保険が下落。

原油価格の反発を受けて、石油大手エクソン(XOM)やシェブロン(CVX)は上昇。カジノホテル運営のラスベガスサンズ(LVS)は、マカオの急速な回復やJPモルガンによる投資判断・目標株価引き上げが好感され上昇。オンライン小売のアマゾン(AMZN)は、ゴールドマンの投資判断・目標株価引き上げで上昇した。一方で、製薬会社大手のバイオジェン(BIIB)は、シティグループによる投資判断引き下げが嫌気され下落。ギリヤドサイエンス(GILD)は、抗ウイルス剤「レムデシビル」の中国での新型コロナ治験初回が失敗したと英FTが報じ急落した。

治験失敗との報道に対してギリヤドは声明を発表し、「世界保健機関(WHO)が誤ってウェブ上に中国の治験情報を時期尚早に公表したことは遺憾であり、不適切だ」と強調した。「レムデシビル」の治験は米国でも重篤な患者と比較的軽症の患者に分けて実施されており、その結果を見極めたい。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:日銀追加緩和への期待で一時円売り強まる

23日のニューヨーク外為市場でドル・円は107円35銭まで下落後、108円04銭まで上昇して107円60銭で引けた。米4月製造業PMI速報値が過去最低に落ち込んだほか、週次新規失業保険申請件数も443万件と、わずか5週間で2008年の金融危機以降新たに創出された雇用を全て失ったことが明らかになるとドル売りが優勢となった。その後、日本銀行が次回会合で無制限の国債購入などの追加緩和を協議すると報じられると円売りが加速。

ユーロ・ドルは1.0847ドルまで上昇後、1.0762ドルまで下落して1.0778ドルで引けた。EU首脳TV会議が救済策で合意なく終了すると、ユーロ売りに拍車がかかった。ユーロ・円は日銀の追加緩和観測に116円82銭まで上昇後、115円64銭まで下落。ポンド・ドルは1.2324ドルから一時1.2415ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.9706フランまで下落後、0.9773フランまで上昇した。

■NY原油:続伸で16.50ドル、需給改善への思惑広がる

NY原油先物6月限は続伸(NYMEX原油6月限終値:16.50 ↑2.72)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前営業日比+2.72ドルの1バレル=16.50ドルで取引を終えた。取引レンジは13.35ドル-18.26ドル。23日のアジア市場(時間外取引)で13.35ドルまで売られたが、その後反転。世界の原油需給は多少改善するとの思惑が浮上したことから、ポジション調整的な買いが入った。ただ、買い戻し一巡後は17ドル近辺で上げ渋る展開となった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 21.87ドル +0.07ドル(+0.32%)

モルガン・スタンレー(MS) 37.47ドル -0.34ドル(-0.90%)

ゴールドマン・サックス(GS)175.05ドル -0.93ドル(-0.53%)

インテル(INTC) 59.04ドル -1.06ドル(-1.76%)

アップル(AAPL) 275.03ドル -1.07ドル(-0.39%)

アルファベット(GOOG) 1276.31ドル +13.10ドル(+1.04%)

フェイスブック(FB) 185.13ドル +2.85ドル(+1.56%)

キャタピラー(CAT) 112.91ドル +2.27ドル(+2.05%)

アルコア(AA) 7.29ドル -0.26ドル(-3.44%)

ウォルマート(WMT) 128.53ドル -3.06ドル(-2.33%)

《SF》

提供:フィスコ

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