話題株ピックアップ【夕刊】(3):三菱UFJ、アスコット、アイロムG

注目
2020年5月1日 15時23分

■日経レバ <1570>  14,890円  -840 円 (-5.3%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が急落。一時800円を超える急落で1万5000円台を割り込んだ。同銘柄は日経平均に連動するETFで変動率は日経平均の2倍に基本設定されており、全体相場のボラティリティが高まると、個人投資家をはじめとした短期資金の商いが活発化する。きょうは、後場に入り日経平均が一段安に売り込まれ、これに連動して日経レバも下げ幅を広げた。5連休前で目先筋の手仕舞い売りが下げを加速させた。なお、売買代金は全市場を通じて断トツとなっている。

■三菱UFJ <8306>  415円  -19.3 円 (-4.4%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが下値を試す展開。ここ戻り歩調にあったが、前日の米国株市場でゴールドマン・サックスやJPモルガンなど大手金融株が売られたことや、前日取引終了後に発表された三菱UFJの20年3月期業績予想の下方修正などが嫌気され、目先筋の利益確定売りを誘発する展開となった。新型コロナウイルス感染症拡大の影響は金融機関の業績にも色濃く映し出されている。三菱UFJは保有株式の減損処理などが収益を圧迫し、20年3月期の最終利益が5200億円見通しと従来計画の7500億円から大幅な下方修正となった。ほかのメガバンクも減損リスクなどが意識され売りを助長したようだ。

■アスコット <3264>  174円  +50 円 (+40.3%) ストップ高   本日終値

アスコット<3264>がストップ高。同社は東京23区を中心に小型物件を主力としたマンション開発を展開しており、足もとの業績は好調に推移している。4月30日取引終了後に発表した20年9月期の中間決算は営業損益段階で13億円の黒字(前年同期は1100万円の黒字)と急回復を果たし、通期計画の8億5800万円(前期比14%減)を大幅に上回った。既に19年9月期通期実績の10億円(前の期比48%増)も上回っている。これがポジティブサプライズとなり投資資金を強く呼び込む形となった。

■テラ <2191>  377円  +80 円 (+26.9%) ストップ高   本日終値

テラ<2191>がストップ高に買われた。きょうで5連騰で、3営業日連続のストップ高となる。株価は前日時点で既に倍化しているがなお上値指向が強い。東京大学医科学研究所を発祥とするバイオベンチャーで樹状細胞ワクチンによる療法が強み。4月27日取引終了後、遺伝子や細胞などを用いた先端医療支援を手掛けるセネジェニックス・ジャパン(東京都中央区)との間で、COVID-19肺炎に対する間葉系幹細胞を用いた治療法の開発に関する共同研究契約を締結したことを発表、これが物色人気に火をつけた。ここバイオ関連株は新型コロナウイルスのワクチンや治療薬に絡む思惑材料で株価を急騰させる銘柄が相次いでおり、そのなか株価が低位に位置していた同社株は、値幅取りを狙った投資マネーのターゲットとなった。

■アイロムグループ <2372>  1,642円  +300 円 (+22.4%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

アイロムグループ<2372>がストップ高。この日正午ごろ、100%子会社IDファーマと国立感染症研究所との新型コロナウイルスに対する新規ワクチンの共同研究開発に関して、研究開発を進めるために必要な文部科学省への第2種使用等拡散防止措置確認申請を行ったと発表しており、開発の進展への期待から買いが入ったようだ。新規ワクチンを作製するにあたっては、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(略称「カルタヘナ法」)」の規定により、文科省への確認申請が必要という。なお、同研究開発では、国立感染症研究所の持つ新型コロナウイルスのゲノム情報をもとに、IDファーマがセンダイウイルスベクター技術を用いて新型コロナウイルスに対する新規ワクチンを作製し、国立感染症研究所において同ワクチンの前臨床試験、臨床試験などを実施するとしている。

■日本インシュレーション <5368>  925円  +150 円 (+19.4%) ストップ高   本日終値

日本インシュレーション<5368>がストップ高。4月30日の取引終了後、集計中の20年3月期連結業績について、売上高が126億9600万円から141億9500万円(前の期比20.6%増)、営業利益が16億4800万円から20億7400万円(同32.6%増)へ、純利益が11億800万円から14億6400万円(同49.4%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好感した買いが入った。特にプラント関連の工事案件の進捗が順調に進んだことに加えて、継続して取り組んできた原価管理の効率化が奏功したという。

■セキド <9878>  384円  +55 円 (+16.7%)  本日終値

30日に決算を発表。「今期最終は黒字浮上へ」が好感された。

セキド <9878> [東証2] が4月30日大引け後(15:30)に決算を発表。20年3月期の最終損益(非連結)は5億7800万円の赤字(前の期は1億8600万円の赤字)に赤字幅が拡大したが、21年3月期は800万円の黒字に浮上する見通しとなった。

⇒⇒セキドの詳しい業績推移表を見る

■アクモス <6888>  424円  +54 円 (+14.6%)  本日終値

アクモス<6888>がカイ気配スタート、4連騰で戻り足に弾みがついてきた。ITソリューションを軸にM&A戦略を駆使してベンチャー企業連合を形成、EC事業支援のほか金融向けシステムや医療系システム開発で実績を重ねている。4月30日取引終了後に発表した20年6月期第3四半期決算は営業利益が前年同期比46%増の5億1900万円と大幅な伸びを達成、通期計画の3億8500万円を超過した。稼働率を高め付加価値の高い案件に注力した効果が反映される形となった。これを手掛かり材料に株価水準を一気に押し上げた。

■日本食品化工 <2892>  1,466円  +179 円 (+13.9%) 一時ストップ高   本日終値

日本食品化工<2892>がマドを開けて買われ、一時300円高はストップ高となる1587円をつける場面があった。同社は食品用素材などを手掛け、コーンスターチでは最大手に位置する。4月30日取引終了後に発表した21年3月期の営業利益は4億5000万円(前期実績は1100万円)と急回復する見通しを発表、これが株価を強く刺激する格好となった。また、今期の年間配当は前期実績比15円の増配となる40円を計画していることも物色人気を助長した。

■ピアラ <7044>  1,557円  +182 円 (+13.2%)  本日終値

ピアラ<7044>が切り返し急。同社はきょう、医療現場で使用される「KN95マスク」の取り扱いを開始したと発表しており、これが株価を刺激したようだ。同社は4月17日に、不足する衛生用品を必要な人に届けるためのプロジェクト「#SAVE YOUR LIFE」を開始したと発表しており、今回の取り組みはその一環。「KN95マスク」は米食品医薬品局(FDA)に認証されたマスクで、新型コロナウイルスの影響から大幅な品薄となっている。

●ストップ高銘柄

広栄化学工業 <4367>  2,726円  +500 円 (+22.5%) ストップ高   本日終値

UUUM <3990>  2,897円  +500 円 (+20.9%) ストップ高   本日終値

HMT <6090>  1,032円  +150 円 (+17.0%) ストップ高   本日終値

フェニックスバイオ <6190>  714円  +100 円 (+16.3%) ストップ高   本日終値

だいこう証券ビジネス <8692>  751円  +100 円 (+15.4%) ストップ高   本日終値

など、11銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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